ご家族で暮らす8歳のビーグルちゃん、お家の皆さんが帰ってきた時の大歓迎の吠え声、そしてテーブルの上の物を取る癖…お気持ち、よく分かります。犬のしつけと家族の考え方の違いに悩まれているんですね。住宅街での生活ですから、近隣への配慮も必要ですし、犬にとっても、そしてご家族にとっても、穏やかな生活を送るためには、しつけは不可欠です。でも、ご両親の考え方がなかなか変わってくれない…そんなジレンマを抱えていることと思います。
この記事では、具体的な解決策を提案し、犬と家族、そして近隣の方々みんなが幸せに暮らせる方法を探っていきましょう。まずは、問題点を整理し、一つずつ解決策を考えていきましょう。
ビーグルちゃんは、ご家族が帰ってきた時、興奮して吠えているのでしょう。これは、単なる「嬉しい」という気持ちだけでなく、「寂しかった」「安心したい」といった気持ちも含まれている可能性があります。8年も一緒に暮らしているのですから、家族の帰りを心待ちにしているのは当然です。しかし、その表現方法が「大きな吠え声」になっている点が問題です。
まずは、吠える原因を特定することが大切です。例えば、
などが考えられます。これらの原因を一つずつ検証し、改善策を講じていく必要があります。
吠え声を改善するには、「吠える=嫌なことが起きる」という学習を犬にさせる必要があります。例えば、吠え始めたら、無視したり、静かな場所に移動させたりするなどの方法があります。そして、静かにしている時は褒めて、ご褒美を与えることで、静かにしている方が良いことを覚えさせましょう。
同時に、環境の改善も重要です。例えば、留守番中のストレス軽減のために、犬用のカメラで様子を見たり、安心できるおもちゃを与えたり、フェロモン系の製品を使用するのも有効です。また、十分な運動と社会化も不可欠です。毎日の散歩はもちろん、ドッグランなどで他の犬と触れ合う機会を作ることで、犬のストレスを軽減し、社会性を高めることができます。
ご両親には、「吠えるのは犬にとってストレスのサインでもある」ということを理解してもらうことが重要です。近隣住民への迷惑だけでなく、ビーグルちゃん自身の精神的な健康のためにも、しつけは必要だと説明しましょう。
布巾を取ってきたことを褒めてご褒美を与えていることは、犬にとって「テーブルの上の物を取る」という行為がご褒美につながるという学習をさせてしまっています。これは、犬にとって非常に分かりやすい報酬システムです。ですから、このやり方はすぐに止めるべきです。
犬は、ご褒美がもらえる行動を繰り返します。この場合、テーブルの上の物を取るという行為が強化されてしまうのです。ご褒美は、望ましい行動に対してのみ与えることが重要です。
テーブルの上の物を取らないようにするには、まず、テーブルの上には犬が触れないようにすることが大切です。テーブルに物を置かない、もしくは犬が届かない場所に置くなど工夫が必要です。そして、犬がテーブルの上の物を取ろうとした時に、すぐに「ダメ!」と注意し、別の行動を促す必要があります。
例えば、犬がテーブルの近くにいる時に、おもちゃで気を紛らわせたり、犬が静かに座っている時に褒めてご褒美を与えたりするなど、望ましい行動を強化するようにしましょう。ご両親には、この点を丁寧に説明し、理解を深めてもらうことが重要です。
大切なのは、犬が何を「良い行動」と認識しているか理解することです。間違ったご褒美の与え方は、犬のしつけを難しくするだけでなく、犬のストレスを増大させる可能性もあります。
犬を飼うということは、家族全員の責任です。犬のしつけや生活についても、家族全員で話し合い、合意形成することが重要です。ご両親が犬のしつけに消極的なのは、犬に対する考え方の違いや、しつけの方法が分からないという理由もあるかもしれません。
具体的な対策を立てる前に、まずは家族会議を開きましょう。そこで、
などを話し合い、共通認識を持つことが大切です。それぞれの意見を尊重し、互いに理解し合うことで、より効果的なしつけを進めることができます。
どうしても家族内で解決できない場合は、動物行動学の専門家や訓練士に相談するのも良い方法です。専門家のアドバイスを受けることで、より効果的なしつけの方法を学ぶことができます。また、専門家を通して、ご両親にも犬のしつけの重要性を理解してもらうことができるかもしれません。
犬との生活は、喜びと苦労が両方あります。しかし、家族みんなで協力し、犬の気持ちに寄り添いながらしつけを進めていくことで、犬も人も幸せな生活を送ることができるはずです。諦めずに、一歩ずつ解決に向けて進んでいきましょう。
犬のしつけは、決して簡単なことではありません。しかし、犬の気持ちに寄り添い、正しい方法でしつけを行うことで、犬も人も幸せな生活を送ることができます。ご両親とのコミュニケーションを大切にし、専門家の力を借りながら、一歩ずつ解決に向けて進んでいきましょう。ビーグルちゃんと、そしてご家族皆さんが、穏やかで幸せな日々を送れることを願っています。