賃貸マンションでの生活、初めてだと色々と戸惑いますよね。特に、今まで一戸建てで静かに暮らしてきた方にとっては、上の階の物音や犬の鳴き声は大きなストレスになることでしょう。今回は、そんな騒音問題について、どこまで我慢すべきか、大家さんに相談すべきかなど、具体的な解決策を一緒に考えていきましょう。
結論から言うと、我慢の限界を超えているのであれば、大家さんに相談することを検討すべきです。しかし、その前に、騒音問題を解決するためのいくつかのステップを踏んでみましょう。
まず、騒音の種類と時間帯を記録してみましょう。
どんな音:足音、犬の鳴き声、物の落下音、音楽など
いつ:時間帯、曜日
どのくらいの頻度:毎日、週に数回など
具体的な記録があれば、大家さんに相談する際に状況を伝えやすくなりますし、客観的な証拠として役立ちます。騒音の種類によっては、犬の鳴き声対策など、具体的な対策を立てやすくなることもあります。
騒音レベルを客観的に把握するために、騒音測定アプリを使ってみるのもおすすめです。スマートフォンのアプリストアで「騒音測定器」と検索すれば、様々なアプリが見つかります。これらのアプリを使って、騒音がどの程度の大きさなのかを数値で把握することで、より具体的に状況を把握できます。
一般的に、人が不快に感じる騒音レベルは、40dB(デシベル)以上と言われています。例えば、静かな図書館は約40dB、普通の会話は約60dBです。騒音レベルを測定し、これらの基準と比較することで、問題の深刻さを判断する材料になります。
騒音の原因が本当に上の階の方なのか、確認することも重要です。マンションでは、壁や床を伝わって音が響くため、別の部屋からの音が聞こえてくることもあります。
例えば、換気扇や排水管を通じて音が伝わってくるケースや、近隣の工事の音が響いてくるケースも考えられます。騒音源を特定するために、時間帯を変えて注意深く音を聞いてみたり、他の住人に同様の騒音を感じている人がいないか聞いてみるのも良いでしょう。
騒音には様々な種類があり、それぞれ原因と対策が異なります。ここでは、よくある騒音の種類別に、考えられる原因と対策を紹介します。
原因:
上の階の住人の歩き方
フローリングの床材
建物の構造上の問題
対策:
防音マットやカーペットを敷いてもらう
スリッパを履いてもらう
大家さんに相談し、防音工事を検討してもらう
原因:
犬の分離不安
来客や外の音に反応
飼い主のしつけ不足
対策:
飼い主に直接伝える(手紙など)
大家さんに相談し、注意してもらう
保健所に相談する(最終手段)
原因:
時間帯の問題
家電製品の老朽化
壁の薄さ
対策:
使用時間帯を考慮してもらう
防音シートを貼る
大家さんに相談し、防音対策を検討してもらう
騒音問題を解決するためには、以下の4つのステップで進めていくのがおすすめです。
1. 直接交渉:まずは、騒音の元となっている人に直接伝えてみましょう。ただし、感情的にならず、冷静に、具体的に伝えることが大切です。手紙やメモで伝えるのも有効です。
2. 管理会社・大家さんに相談:直接交渉が難しい場合や、効果がない場合は、管理会社や大家さんに相談しましょう。騒音の状況を具体的に伝え、改善を求めることが重要です。
3. 第三者機関に相談:管理会社や大家さんに相談しても解決しない場合は、第三者機関に相談することも検討しましょう。弁護士や消費者センターなどが相談窓口としてあります。
4. 法的手段:最終的な手段として、法的手段を検討することもできます。ただし、費用や時間がかかるため、慎重に検討する必要があります。
実際に騒音トラブルを解決した事例を紹介します。
Aさんの場合:
Aさんは、上の階の住人の足音に悩んでいました。最初は我慢していましたが、毎日続く足音に耐えかね、管理会社に相談しました。管理会社から上の階の住人に注意してもらったところ、足音は軽減され、Aさんの悩みは解消されました。
Bさんの場合:
Bさんは、隣の部屋の犬の鳴き声に悩んでいました。直接苦情を言うのは気が引けたため、管理会社に相談しました。管理会社が間に入り、飼い主に犬のしつけについて指導した結果、鳴き声は徐々に減っていきました。
騒音トラブルは、入居前にいくつかの点を確認することで、未然に防ぐことができます。
内見時に音の響き具合を確認:内見時に、実際に部屋の中で音を出してみたり、壁を叩いてみたりして、音の響き具合を確認しましょう。
周辺環境を確認:周辺の交通量や、近くに工事現場がないかなど、周辺環境を確認しましょう。
他の住人に話を聞く:可能であれば、他の住人に騒音について聞いてみましょう。
契約書の内容を確認:契約書に、騒音に関する規定が記載されているか確認しましょう。
犬と暮らす賃貸物件を選ぶ際には、騒音対策がしっかりしている物件を選ぶことが重要です。壁や床の防音性能はもちろん、ペット可の物件であるか、犬の鳴き声に対する規定があるかなどを確認しましょう。
また、入居後も、犬の無駄吠えを防止するためのしつけや、防音対策を心がけることが大切です。犬にとっても、飼い主にとっても、快適な賃貸生活を送るために、お互いを尊重する気持ちを持つことが重要です。
賃貸マンションの騒音問題は、我慢せずに、解決に向けて行動することが大切です。まずは、騒音の種類や時間帯を記録し、原因を特定しましょう。そして、直接交渉、管理会社・大家さんへの相談、第三者機関への相談など、状況に合わせて適切な対応を取りましょう。
騒音問題を解決し、快適な賃貸生活を送るために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。