お子さんがお友達の家を羨ましく思う気持ち、よく分かります。年長さんともなると、周りの環境や物への意識も高まってきますよね。特に、広いお家や庭、ペットがいる生活は、子どもにとって魅力的に映るでしょう。でも、経済的な豊かさは、必ずしも大きな家や高価な物を持つことだけではないということを、親としてどう伝えたら良いか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
新築一戸建てを購入できる経済状況にあるにも関わらず、県営住宅に住み続け、3人目の子供を望む…まさに、経済的な豊かさと家族の幸せのバランスに苦慮されている状況ですね。このジレンマ、多くの親御さんが抱える悩みだと思います。
まず、お子さんの気持ちを理解することが大切です。単に「家は広い方がいい」「庭が欲しい」「犬を飼いたい」という表面的な欲求だけでなく、その背景にある感情を探りましょう。「お友達と仲良くしたい」「お友達と同じように楽しみたい」といった、承認欲求や所属欲求が隠れているかもしれません。
お子さんが「いいなぁ」と感じるお友達の家の具体的な点を聞き、一緒に考えましょう。「2階建てで広いから、お友達とたくさん遊べるね」「庭で一緒に遊べるのは楽しいね」「犬と遊べるのもいいな」など、共感することで、お子さんの気持ちを汲み取ることができます。そして、「ママ(パパ)は、〇〇ちゃんの家が羨ましい気持ち、よく分かるよ」と伝えることで、お子さんの気持ちを否定せずに受け止めていることを示しましょう。
「豊かさ」は、お金で買えるものだけではありません。家族の愛情、健康、友情、経験など、お金では買えない大切なものもたくさんあります。お子さんに、これらの価値観を伝えることが重要です。例えば、
これらの経験を通して、お子さんに「お金以外の豊かさ」を感じさせ、物質的な豊かさだけが全てではないことを理解させましょう。
お子さんが「なんでうちは家を買わないの?」と質問してきたら、正直に、分かりやすく説明しましょう。難しい経済用語は避け、お子さんの年齢に合わせて簡潔に説明することが大切です。例えば、
「今のお家は、みんなが安心して暮らせるように、国が作ってくれているお家なんだ。だから、家賃がとってもお安いんだよ。もし、新しいお家に引っ越したら、お金がたくさん必要になるから、赤ちゃんをもう一人迎えることが難しくなってしまうかもしれない。ママ(パパ)は、お兄ちゃんとお姉ちゃん、そして赤ちゃんみんなが一緒に暮らせることが一番嬉しいんだよ。」
また、将来の展望を伝えることも重要です。例えば、「将来、もっと広いお家に引っ越せるように、今は頑張っているんだよ」と伝えることで、お子さんの期待感を維持することができます。将来への希望を示すことで、現在の状況を受け入れやすくなるでしょう。
お友達との関係性については、無理に距離を置く必要はありません。しかし、お子さんの気持ちを尊重し、自然な形で関係性を築くことが大切です。例えば、お友達の家で遊んだ後、「楽しかったね!〇〇ちゃんちの庭、広くて気持ちよかったね!」と、楽しかった点を具体的に褒めることで、お子さんの満足感を高めることができます。
また、団地内の友達との交流も大切です。異なる幼稚園に通う友達と遊ぶことで、多様な価値観に触れる機会が増え、お子さんの成長に繋がります。異なる環境の友達と交流することで、お子さんの視野が広がり、より豊かな人間関係を築くことができるでしょう。
経済的な豊かさだけでなく、家族の愛情、健康、友情、経験など、様々な要素が幸せな家庭を築く上で重要です。お子さんの気持ちを理解し、寄り添いながら、お金以外の豊かさについても伝えていきましょう。そして、将来への希望を語り、お子さんと一緒に幸せな未来を描いていくことが大切です。
県営住宅に住むことは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、経済的な負担を軽減し、家族の時間を大切にできる環境と言えるでしょう。お子さんには、そのメリットもきちんと伝えましょう。そして、3人目の子供を望む気持ちも、家族にとって大切な価値観の一つです。経済的な状況と相談しながら、家族皆が幸せになれる選択をしていきましょう。