新しい家族が増えるのは嬉しい反面、既存のペットとの関係性が心配になりますよね。特に、犬と猫の多頭飼育は、それぞれの性格や相性によって成功も失敗も大きく左右されます。今回の質問者様のように、犬が猫に興奮して吠えてしまうというケースは、決して珍しくありません。
犬が猫に対して吠える理由は様々です。狩猟本能、遊び心、警戒心、不安など、様々な感情が絡み合っている可能性があります。特に、初めての出会いでは、お互いに警戒し、興奮状態になるのは自然な反応です。質問者様の場合、柵越しに犬と猫が顔を合わせると犬が吠えるとのことですが、これは犬が猫を「獲物」あるいは「脅威」と認識している可能性を示唆しています。
大切なのは、犬と猫がお互いの存在を徐々に認識し、慣れていく時間を作る事です。いきなり一緒に過ごすのではなく、段階的に距離を縮めていくことが重要です。質問者様が行っているベビーフェンスによる隔離は、最初の段階としては適切な方法です。これにより、犬と猫は互いの存在を感じながらも、物理的な接触によるトラブルを防ぐことができます。
まずは、ベビーフェンス越しに、犬と猫が互いの存在を認識する時間を与えましょう。最初は数分間だけ、その後徐々に時間を延ばしていきます。この段階では、犬が猫に吠えるのを無理に止めようとする必要はありません。落ち着いて様子を観察し、必要に応じて犬を別の場所へ誘導するなど、犬の興奮を鎮める工夫をしましょう。
同時に、猫が安全だと感じる環境を作ることも大切です。猫が落ち着ける場所(高い場所、隠れ家など)を用意し、犬が猫に近づきすぎないように注意しましょう。猫がリラックスしている様子を確認しながら、徐々に時間を長くしていくことがポイントです。
次に、犬と猫がお互いの匂いを共有できるようにしましょう。猫のタオルやベッドなどを犬の近くに置き、犬が猫の匂いに慣れるように促します。逆に、犬のタオルやおもちゃを猫の近くに置くのも効果的です。匂いを共有することで、お互いの存在をより具体的に認識し、警戒心が和らぐ可能性があります。
犬と猫が比較的落ち着いてきたら、ベビーフェンスを取り除き、短い時間だけ、監督の下で直接接触させてみましょう。最初は数秒間だけ、その後徐々に時間を延ばしていきます。この時、犬が猫に攻撃的な行動を取らないように、常に注意深く観察することが重要です。犬が興奮し始めたら、すぐに犬を別の場所へ誘導し、落ち着かせてから再度トライしましょう。
犬が猫に対して穏やかな反応を示した時は、必ず褒めて強化しましょう。おやつを与えたり、優しく撫でたりすることで、犬は「猫に対して穏やかな行動を取ると良いことがある」と学習します。このポジティブな強化は、犬と猫の良好な関係構築に非常に効果的です。
プロットハウンドは、サイトハウンドと同様に独立心が高く、マイペースな一面を持つ犬種です。しかし、サイトハウンドと比較すると、プロットハウンドはより社交的で、人懐っこい傾向があります。そのため、適切なトレーニングと社会化を施せば、猫との共存も比較的容易です。
ただし、狩猟犬としての本能は残っているため、猫を獲物と認識してしまう可能性はあります。そのため、早期からの社会化と、適切なトレーニングが不可欠です。特に、猫との接し方については、犬に「猫は友達」ということをしっかり理解させる必要があります。
犬と猫の多頭飼育は、時間と忍耐を要する作業です。しかし、根気強く、愛情を持って接することで、必ず良好な関係を築くことができます。焦らず、犬と猫のペースに合わせて、少しずつ距離を縮めていきましょう。今回の質問者様のように、ベビーフェンスを活用しながら、段階的に接触機会を増やす方法は非常に有効です。
もし、犬が猫に対して攻撃的な行動を取ったり、猫が過度にストレスを感じているようであれば、動物行動学者や獣医に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、より効果的な解決策を見つけることができるでしょう。 犬と猫、そして飼い主さんにとって、幸せな多頭飼育ライフが送れることを願っています!