犬との初めての一人暮らし、楽しみですね!家賃3万円前後で犬と暮らせる物件を探しているとのこと、まさに理想の物件を見つけたように感じているのではないでしょうか。しかし、築年数やペット飼育の条件など、いくつか確認しておきたいポイントがあります。今回は、犬と快適に賃貸で暮らすためのアドバイスを、現役の賃貸アドバイザーである私がお伝えします。
この記事でわかること
見つけた物件は本当に「安い」のか?
築年数とペット飼育における注意点
退去費用を抑えるための具体的な対策
まず、見つけた物件が本当に「安い」のかどうかを検証してみましょう。家賃28,000円、管理費2,000円という価格は、確かに魅力的です。しかし、ペット飼育における礼金10万円は、初期費用として大きな負担となります。
まずは、同じエリアで犬と暮らせる他の物件の家賃相場を調べてみましょう。SUUMOやHOME’Sなどの賃貸情報サイトを活用し、広さや築年数が近い物件と比較することで、今回見つけた物件が本当に「お得」なのかどうかを判断できます。
メリット: 相場を知ることで、物件の価値を客観的に判断できる。
デメリット: 比較検討に時間がかかる。
築35年の物件は、一般的に家賃が安く設定されていることが多いです。しかし、築年数が古い物件には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット:
家賃が安い
広めの間取りが多い
レトロな雰囲気が楽しめる
デメリット:
設備が古い可能性がある
断熱性・気密性が低い場合がある
耐震性が気になる
ペット可物件の場合、礼金や敷金が上乗せされることが一般的です。礼金10万円という金額が相場と比較してどうなのか、不動産会社に確認してみることをおすすめします。
メリット: 相場を知ることで、交渉の余地があるか判断できる。
デメリット: 交渉が必ず成功するとは限らない。
ペット可物件と一口に言っても、様々なルールや制限があります。契約前に以下の点を確認し、後々のトラブルを防ぎましょう。
小型犬のみ可、大型犬は不可など、犬種やサイズに制限がある場合があります。契約前に必ず確認し、飼育予定の犬種が許可されているか確認しましょう。
1部屋につき1匹までなど、飼育可能な頭数に制限がある場合があります。将来的に多頭飼いを考えている場合は、事前に確認が必要です。
共用部分(エントランス、廊下、エレベーターなど)での犬の歩行ルールや、排泄物の処理方法などが定められている場合があります。ルールを守らない場合、契約解除となる可能性もあるため、注意が必要です。
鳴き声や臭いなど、近隣住民への配慮も重要です。無駄吠えをしないようにしつけたり、消臭対策を徹底するなど、トラブルを未然に防ぐように心がけましょう。
フローリングの傷対策としてカーペットを敷くことは有効ですが、他にも様々な対策があります。
カーペット・マット: 全体的に敷き詰めるだけでなく、犬がよく通る場所に部分的に敷くのも効果的です。
フロアコーティング: 専門業者に依頼することで、フローリングを傷や汚れから守ることができます。費用はかかりますが、退去時の費用を抑える効果が期待できます。
保護シート: 家具の下や、犬が爪を立てやすい場所に貼ることで、ピンポイントで保護できます。
爪とぎの設置: 壁で爪とぎをする癖がある場合は、専用の爪とぎを設置しましょう。
保護シート: 壁に貼るタイプの保護シートも販売されています。透明なものを選べば、お部屋の雰囲気を損なわずに保護できます。
犬用プレイスペース: ケージやサークルなどを活用し、犬が自由に動き回れるプレイスペースを作ることで、壁や家具へのいたずらを防ぐことができます。
こまめな掃除: 抜け毛や排泄物は、臭いの原因となります。こまめに掃除機をかけたり、拭き掃除をすることで、臭いを防ぐことができます。
消臭剤・空気清浄機: ペット用の消臭剤や空気清浄機を活用することで、室内の臭いを軽減できます。
換気: 定期的に換気を行い、空気を入れ替えることで、臭いがこもるのを防ぎます。
小さな傷や汚れは、早めに補修することで、悪化を防ぐことができます。自分でできる範囲でメンテナンスを行い、退去時の費用を抑えましょう。
賃貸契約には、原状回復義務というものがあります。これは、退去時に借りたときの状態に戻す義務のことです。しかし、経年劣化や通常の使用による損耗は、原状回復義務の対象外となります。
経年劣化: 日焼け、家具の跡、壁の小さなヒビなど
通常の使用による損耗: 画鋲の跡、ポスターを貼った跡など
ペットによる傷や汚れは、通常の使用による損耗とはみなされないため、原状回復義務の対象となる可能性が高いです。しかし、どこまでが原状回復義務の対象となるかは、契約書に明記されている場合や、国土交通省のガイドラインなどを参考に判断されます。契約時に不動産会社に確認し、不明な点は質問するようにしましょう。
犬と暮らせる賃貸物件は、決して多くありません。今回見つけた物件は、家賃の安さという点で魅力的ですが、築年数やペット飼育の条件など、確認すべき点がいくつかあります。
家賃相場を比較し、物件の価値を客観的に判断する
築年数のメリット・デメリットを理解する
ペット飼育におけるルールや制限を確認する
退去費用を抑えるための対策を講じる
契約時に原状回復義務について確認する
これらの点を踏まえ、慎重に検討することで、犬との快適な賃貸生活を送ることができるでしょう。