分譲マンションを賃貸に出す際、借主さんが小型犬を飼いたいと言っている。どれくらい家が傷つくのか、対策は? 礼金で補修できる? 悩ましい問題ですよね。犬との暮らしは、もちろん楽しいことばかりではありません。しかし、適切な対策を講じることで、マンションへのダメージを最小限に抑え、快適な共生を実現できます。この記事では、犬を飼うことによるマンションへの影響と具体的な対策、そして礼金でどこまで補修できるのかを徹底解説します。
犬との暮らしで気になるのは、やはりマンションへの影響ですよね。具体的にどのような箇所が傷つきやすいのか、見ていきましょう。
床の傷
犬が走り回ったり、おもちゃを噛んだりすることで、床に傷がつくことがあります。特にフローリングは傷つきやすく、コーティングが剥がれてしまうことも。また、粗相をしてしまった場合、放置するとシミや臭いの原因になります。
壁の傷・汚れ
犬が壁に体を擦り付けたり、爪で引っ掻いたりすることで、壁紙が剥がれたり、汚れたりすることがあります。特に、犬が届く範囲の壁は注意が必要です。
ドア・柱の傷
犬がドアや柱を噛んだり、爪で引っ掻いたりすることで、傷がつくことがあります。特に、留守番中に寂しさやストレスを感じた犬は、ドアを引っ掻いて脱出しようとすることがあります。
臭い
犬の体臭や排泄物の臭いが、マンションに染み付いてしまうことがあります。換気を怠ったり、掃除を怠ったりすると、臭いが取れにくくなることも。
犬種や性格によって、マンションへの影響は異なります。一般的に、活発な犬種や、寂しがり屋の犬種は、マンションを傷つけやすい傾向があります。
小型犬
小型犬は、大型犬に比べて運動量が少ないため、室内での活動が中心になります。そのため、床や壁への影響が大きくなる可能性があります。
活発な犬種
テリア種や牧羊犬種など、活発な犬種は、室内でも走り回ることが多いため、床や家具への影響が大きくなる可能性があります。
寂しがり屋の犬種
犬は、飼い主さんと離れると不安を感じ、吠えたり、物を壊したりすることがあります。特に、留守番時間が長い場合は注意が必要です。
マンションを傷つけないためには、事前の対策が重要です。具体的な対策を見ていきましょう。
床の保護
フロアマット・カーペット:犬がよく通る場所にフロアマットやカーペットを敷くことで、床の傷つきを防止できます。滑り止め加工がされているものを選ぶと、犬が滑って怪我をするのを防ぐこともできます。
フロアコーティング:フローリング全体にフロアコーティングを施すことで、傷や汚れから床を守ることができます。耐久性の高いものを選ぶと、効果が長持ちします。
壁の保護
保護シート:犬が届く範囲の壁に保護シートを貼ることで、壁紙の剥がれや汚れを防止できます。透明なシートを選べば、インテリアの邪魔になりません。
腰壁:壁の下半分に腰壁を設置することで、壁の傷つきを防止できます。デザイン性の高いものを選べば、インテリアのアクセントにもなります。
ドア・柱の保護
ドアガード:ドアに犬が入れないように、ドアガードを設置することで、ドアの傷つきを防止できます。
柱カバー:柱に柱カバーを設置することで、柱の傷つきを防止できます。
臭い対策
こまめな換気:定期的に窓を開けて換気することで、室内の空気を入れ替え、臭いを防ぐことができます。
空気清浄機:空気清浄機を設置することで、室内の臭いを吸着し、空気を清潔に保つことができます。
消臭剤:犬用の消臭剤を使用することで、犬の体臭や排泄物の臭いを消臭できます。
礼金10万円でどこまで補修できるかは、マンションの状態や補修業者によって異なります。しかし、ある程度の補修は可能です。
クロスの張り替え
クロスの張り替えは、比較的安価でできる補修です。10万円あれば、一部屋分のクロスを張り替えることができるでしょう。
床の補修
床の傷の程度によっては、部分的な補修で済む場合があります。小さな傷であれば、補修キットなどで自分で補修することも可能です。
ハウスクリーニング
ハウスクリーニングを依頼することで、室内の汚れや臭いを落とすことができます。専門業者に依頼すれば、自分では落とせない汚れも綺麗にしてもらうことができます。
ただし、ドアや床の張り替えが必要な場合は、10万円では足りない可能性があります。事前に見積もりを取ることをおすすめします。
不動産屋さんが「子供はクロスに落書きするし、夫婦二人+ペットの方が良いのでは?」と言っていることについてですが、一概に正しいとは言えません。子供の落書きも、犬の引っ掻き傷も、程度によっては大きなダメージになる可能性があります。
しかし、犬を飼う場合は、事前にマンションへの対策を講じることができます。また、犬を飼うことで、借主さんの生活が豊かになり、長く住んでくれる可能性もあります。
実際に、犬と快適に暮らしている賃貸マンションの事例を見てみましょう。
Aさん(30代夫婦、小型犬1匹):
「以前住んでいたマンションでは、犬を飼うことが禁止されていました。今のマンションは、ペット可なので、念願の犬との暮らしができて嬉しいです。床にはフロアマットを敷き、壁には保護シートを貼っています。おかげで、犬が走り回っても、マンションに傷がつく心配はありません。」
Bさん(40代女性、小型犬2匹):
「犬を2匹飼っているので、臭いが気になっていました。しかし、このマンションは、換気が良く、空気清浄機も完備されているので、臭いは全く気になりません。また、ペット専用の足洗い場があるので、散歩帰りに足を洗ってから部屋に入れるので、清潔に保てます。」
ペット可物件を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
ペットの種類・サイズ制限:飼えるペットの種類やサイズに制限がある場合があります。事前に確認しましょう。
ペット飼育細則:ペット飼育に関するルールが定められている場合があります。内容をよく確認し、ルールを守って飼育しましょう。
共用部分の利用:共用部分(エントランス、エレベーターなど)の利用に関するルールを確認しましょう。
設備:ペット専用の設備(足洗い場、ドッグランなど)があると、より快適に暮らせます。
犬との暮らしは、マンションへの影響を考慮し、適切な対策を講じることで、快適なものになります。礼金で補修できる範囲を確認し、必要に応じて追加の対策を検討しましょう。ペット可物件を選ぶ際には、ペット飼育に関するルールをよく確認し、ルールを守って飼育することが大切です。