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犬と暮らす賃貸の退去費用、どこまで負担?原状回復義務とメンタルケア

#退去費用
 
賃貸物件の退去費用について質問です。私は1年住んだアパートを8月に退去予定ですが、退去費用が心配です。押し入れの扉に2cm×1cm程度の穴、ベッド設置によるクロスの破れ(横30cm×縦1cm程度)があります。大家さんに伝えたところ、扉は交換、クロスは全面張替えになる可能性があると言われました。最後にクロスを貼り替えたのは4年前とのこと。私は傷つけた部分のみ負担すべきだと思っていますが、全面張替えは納得できません。アパートはもともと傷や汚れがあり、入居時のチェックリストや写真もありません。メンタル的にも辛い状況で、どのように対応すれば良いでしょうか。

退去費用、本当に気が重いですよね。特に、犬と暮らしていると、どうしても壁や床に傷がつきやすかったり、ニオイが残ってしまったりと、心配事が増えるのは当然です。でも、ご安心ください。冷静に状況を整理し、適切な対応をすることで、不当な請求を防ぎ、納得のいく形で退去することができます。今回は、犬と暮らす賃貸物件の退去費用について、あなたがどのように戦えば良いのか、そしてメンタルを保つための具体的なアドバイスをお伝えします。

1. 原状回復義務の範囲を理解する

まず、大前提として、賃貸契約における原状回復義務とは、「借りた時の状態に戻す」ことではありません。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、原状回復とは、

「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用によって生じた損耗・毀損を復旧すること」

と定義されています。つまり、あなたが負担すべきは、通常の使用による損耗ではなく、あなたの過失によって生じた損耗のみなのです。

1-1. あなたが負担すべきケース

今回のケースで、あなたが負担すべき可能性が高いのは、以下の2点です。
押し入れの扉の穴:これは、明らかにあなたの過失による損耗とみなされるでしょう。
クロスの破れ:ベッドの設置方法に問題があった場合(例えば、壁に強く押し付けていたなど)は、あなたの過失とみなされる可能性があります。

1-2. 大家さんが負担すべきケース

一方で、以下のケースは、大家さんが負担すべき可能性が高いです。
クロスの経年劣化:クロスは、時間の経過とともに自然と劣化します。4年前に貼り替えたクロスであれば、すでに耐用年数を超えている可能性があり、その場合は、あなたの負担は軽減されるはずです。
アパートの元々の傷や汚れ:入居前からあった傷や汚れは、あなたの原状回復義務の範囲ではありません。

2. 具体的な対抗策:証拠集めと交渉

では、具体的にどのような対抗策を取れば良いのでしょうか。

2-1. 証拠を集める

まずは、徹底的に証拠を集めましょう。
入居前の状況:もし可能であれば、入居前に撮影した写真や動画を探してください。もし見つからなくても、諦めずに、当時の記憶を頼りに、傷や汚れがあった場所、程度などを詳細に記録しておきましょう。
契約書:賃貸契約書を再度確認し、原状回復に関する条項をチェックしてください。特に、特約条項がある場合は、注意が必要です。
現状の写真・動画:退去前に、部屋全体の写真や動画を撮影しておきましょう。特に、問題となっている箇所は、様々な角度から、詳細に撮影してください。
第三者の意見:可能であれば、不動産業者や建築業者など、専門家の意見を聞いてみましょう。客観的な視点から、損耗の原因や修繕費用についてアドバイスをもらうことができます。

2-2. 大家さんとの交渉

証拠が集まったら、大家さんと交渉しましょう。
冷静な態度:感情的にならず、冷静に、論理的に話を進めましょう。
根拠を示す:集めた証拠を基に、あなたの主張を明確に伝えましょう。例えば、「クロスの耐用年数は6年であり、4年前に貼り替えたクロスであれば、経年劣化による損耗と考えるのが妥当である」など、具体的な根拠を示すことが重要です。
代替案を提示する:全面張替えではなく、部分的な補修で済む可能性を提案してみましょう。例えば、「クロスの破れは、類似のクロスで部分的に補修することで、費用を抑えることができる」など、具体的な代替案を提示することで、交渉がスムーズに進むことがあります。
第三者の介入:もし、大家さんとの交渉が難航する場合は、第三者の介入を検討しましょう。例えば、地域の消費生活センターや、弁護士などに相談することで、客観的なアドバイスや、法的サポートを受けることができます。

2-3. 内容証明郵便の送付

交渉が決裂した場合、内容証明郵便であなたの主張を伝えましょう。内容証明郵便は、送付した内容と日付を証明するもので、後々の紛争解決に役立ちます。

3. 犬との暮らしで特に注意すべきポイント

犬と暮らす賃貸物件の場合、通常の原状回復義務に加えて、犬による損耗についても注意が必要です。

3-1. ニオイ対策

犬のニオイは、壁や床に染み付きやすく、原状回復費用が高額になる原因の一つです。日頃から、こまめに換気を行い、消臭剤や空気清浄機を活用するなど、ニオイ対策を徹底しましょう。

3-2. 傷・汚れ対策

犬が壁や床を引っ掻いたり、汚したりするのを防ぐために、ペット用の保護シートやカーペットなどを活用しましょう。また、定期的に爪を切ったり、ブラッシングをしたりすることも、傷・汚れ対策として有効です。

3-3. 退去時の清掃

退去時には、徹底的に清掃を行いましょう。特に、犬がよく過ごしていた場所は、念入りに清掃してください。専門業者にクリーニングを依頼することも、検討する価値があります。

4. メンタルを保つために

退去費用の問題は、精神的な負担が大きくなりがちです。以下の点を意識して、メンタルを保つように心がけましょう。
一人で抱え込まない:友人や家族に相談したり、専門機関に相談したりするなど、誰かに話を聞いてもらうことで、気持ちが楽になることがあります。
適度な運動:適度な運動は、ストレス解消に効果的です。犬との散歩を楽しんだり、軽いジョギングをしたりするなど、体を動かす習慣を取り入れましょう。
リラックスする時間を作る:好きな音楽を聴いたり、映画を観たり、アロマを焚いたりするなど、リラックスできる時間を作りましょう。
前向きな考え方:「なんとかなる」と楽観的に考えたり、「今回の経験を次に活かそう」と前向きに捉えたりすることで、気持ちが楽になることがあります。

5. まとめ:諦めずに、粘り強く交渉を

退去費用の問題は、時間も労力もかかる大変な作業ですが、諦めずに、粘り強く交渉することで、必ず解決の糸口は見つかります。今回の記事が、あなたの不安を少しでも解消し、前向きな気持ちで退去の日を迎えられる一助となれば幸いです。

最後に

今回のケースでは、入居時のチェックリストや写真がないことが、不利な状況を招いている要因の一つです。これから賃貸物件を借りる際は、必ず入居前に部屋の状態を詳細に記録し、大家さんと共有するようにしましょう。また、犬と暮らす場合は、ペット可の物件を選ぶだけでなく、ペットに関する特約条項をしっかりと確認することも重要です。

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