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犬と暮らす賃貸、退去時の壁紙張り替え費用は本当に全額負担?契約内容と交渉術を徹底解説

#ペット可賃貸
 
積水ハウスの賃貸物件に5年間住み、先月退去しました。ペット可物件で犬を一匹飼育していましたが、マーキングなどの行為はなく、壁紙を汚した覚えはありません。退去時の立ち会いでは、壁紙の汚れを理由に約25万円の張り替え費用、ハウスクリーニング代などを含めて約28万円の見積もりが提示されました。「経年劣化は考慮されないのか」と質問したところ、「契約上の請求額」との回答でした。契約書には「本賃貸物件内の天井、壁の張り替え、床の張り替え、照明器具の管球、水道蛇口パッキン、便座ボールタップ等、乙(私)の日常使用に生ずる補修は乙の負担とする」と記載されています。重要事項説明書は受け取っておらず、不動産屋、管理会社に問い合わせても存在しないとのことです。特約の記載もありません。ハウスクリーニングについての記載はないため支払いを拒否するつもりですが、クロスの張り替えは全額負担しなければならないのでしょうか?

賃貸物件の退去費用、特にペットと暮らしていた場合は、トラブルになりやすいですよね。結論から言うと、今回のケースでは、必ずしも全額を負担する必要はありません。契約内容、法律、そして交渉次第で、負担額を減らすことができる可能性があります。

今回は、犬と暮らす賃貸物件の退去時に起こりがちな壁紙の張り替え費用について、

1. 契約内容の確認
2. 経年劣化の主張
3. ハウスクリーニング費用の交渉
4. 専門家への相談

という4つのポイントに絞って、具体的な対策と交渉術を徹底的に解説します。ぜひ最後まで読んで、賢く、そして納得のいく退去を目指しましょう。

1. 契約内容を徹底的に確認する

まず、契約書を隅々まで確認しましょう。今回のケースでは、契約書に「乙(あなた)の日常使用に生ずる補修は乙の負担とする」という条項があります。しかし、この条項がどこまでを意味するのか、具体的にどのような場合に適用されるのかを明確にする必要があります。
「日常使用」の範囲:犬との生活において、通常の使用で発生する汚れや傷は「日常使用」に含まれると考えられます。しかし、故意に壁を傷つけたり、通常では考えられないような汚れをつけた場合は、この限りではありません。今回のケースでは、犬のマーキングがないとのことなので、「日常使用」の範囲として主張できる可能性があります。
「補修」の定義:壁紙の「張り替え」が「補修」に含まれるのかも確認が必要です。「補修」とは、原状回復のための修繕を指しますが、壁紙の一部分の補修で済む場合もあります。全額張り替えが必要なのか、部分的な補修で済むのかを見極めることが重要です。

2. 経年劣化を考慮してもらうための交渉術

賃貸物件の原状回復義務については、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものがあります。これは、賃貸契約における原状回復の考え方や、貸主・借主の負担割合の目安を示したものです。このガイドラインによると、経年劣化による損耗は、原則として貸主(大家さん)が負担することになっています。
経年劣化とは:時間の経過とともに自然に発生する壁紙の色あせ、日焼け、小さな傷などを指します。今回のケースでは、5年間住んでいるため、壁紙には経年劣化が必ず生じているはずです。
証拠を集める:入居時の写真や、退去時の写真を撮っておきましょう。壁紙の状態を記録しておけば、経年劣化を主張する際の証拠となります。
ガイドラインを引用する:国土交通省のガイドラインを引用し、経年劣化は貸主負担であることを主張しましょう。ガイドラインの存在を示すことで、交渉を有利に進めることができます。

交渉のポイント

冷静に、丁寧に:感情的にならず、冷静に、丁寧に交渉しましょう。
具体的な根拠を示す:契約書、写真、ガイドラインなど、具体的な根拠を示して主張しましょう。
代替案を提示する:全額負担ではなく、一部負担や、部分的な補修で済むことを提案しましょう。

3. ハウスクリーニング費用の支払い拒否は可能か?

契約書にハウスクリーニングについての記載がない場合、支払いを拒否できる可能性があります。
契約書に記載がない場合:契約書にハウスクリーニングに関する記載がない場合、借主はハウスクリーニング費用を支払う義務はありません。
特約の確認:契約書に特約がある場合は、特約の内容を確認しましょう。特約にハウスクリーニングに関する記載がある場合は、それに従う必要があります。
判例:過去の判例では、契約書に明確な記載がない場合、ハウスクリーニング費用は貸主が負担すべきと判断されるケースが多くあります。

ハウスクリーニング費用の相場

ハウスクリーニング費用の相場は、1Kで15,000円~30,000円程度です。見積もりが相場よりも高い場合は、内訳を確認し、不当な請求がないか確認しましょう。

4. 専門家への相談も検討しよう

もし、大家さんや管理会社との交渉がうまくいかない場合は、専門家への相談も検討しましょう。
弁護士:法律の専門家として、契約内容の解釈や交渉をサポートしてくれます。
消費者センター:消費者問題に関する相談窓口として、アドバイスや情報提供をしてくれます。
不動産に詳しい専門家:不動産の専門家として、客観的な立場からアドバイスをしてくれます。

専門家に相談することで、法的な観点からのアドバイスや、交渉のサポートを受けることができます。費用はかかりますが、トラブル解決の糸口が見つかるかもしれません。

犬との賃貸生活で知っておくべきこと:トラブルを避けるための予防策

今回のケースのように、退去時の費用負担でトラブルになることは少なくありません。しかし、事前に予防策を講じることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
入居前の確認:契約前に、契約内容を隅々まで確認しましょう。特に、原状回復に関する条項や、ペットに関する特約は注意が必要です。
入居時の写真撮影:入居前に、部屋全体の写真を撮っておきましょう。壁や床の状態を記録しておけば、退去時のトラブルを避けることができます。
定期的な掃除:日頃からこまめに掃除をすることで、壁や床の汚れを防ぐことができます。
ペットのしつけ:ペットのしつけをしっかり行い、壁や床を傷つけないようにしましょう。
退去時の立ち会い:退去時には、必ず立ち会いをしましょう。部屋の状態を一緒に確認し、気になる点はその場で確認することが大切です。

まとめ:犬との暮らしを豊かに、そしてスマートに

犬と暮らす賃貸物件は、素敵な生活を送るための選択肢の一つです。しかし、退去時の費用負担など、注意すべき点もあります。今回の記事では、壁紙の張り替え費用を中心に、契約内容の確認、経年劣化の主張、ハウスクリーニング費用の交渉、専門家への相談という4つのポイントを解説しました。

今回のケースでは、
契約内容を再度確認し、「日常使用」の範囲や「補修」の定義を明確にすること
経年劣化を主張し、国土交通省のガイドラインを根拠に交渉すること
ハウスクリーニング費用の支払い義務がないことを主張すること

で、費用負担を減らすことができる可能性があります。

もし、交渉がうまくいかない場合は、専門家への相談も検討しましょう。

犬との暮らしは、私たちに癒しと喜びを与えてくれます。しかし、そのためには、ルールを守り、責任を持つことが大切です。今回の記事が、犬と暮らす賃貸生活をより豊かに、そしてスマートに送るための一助となれば幸いです。

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