家を購入する際、立地の利便性と家の広さ、どちらを優先すべきか悩む方は多いはず。特に犬と暮らす場合は、犬の散歩コースやドッグランの有無、動物病院へのアクセスなど、考慮すべき点がさらに増えます。今回は、まさにその悩みに直面している34歳のご夫婦(お子様5歳と2歳)のケースを基に、犬との生活をより豊かにするための家選びについて考えていきましょう。
1.注文住宅:全10戸の分譲地。土地29坪(元は古家で更地渡し)南東角地。地盤改良は必要か不明。現在開発されているお店の多い地域で、近所に何でもあり、きれい。小学校徒歩3分。スーパー徒歩3分。駅徒歩15分。踏切はない。浸水想定区域外。震災の際に三キロ手前まで津波の水が来た。
2.建売住宅:全40戸の分譲地。土地51坪(元田んぼ)南面道路。地盤改良はセメント柱を40本。古い団地が数多くある土地柄の中で分譲地だけは、きれい。小学校徒歩3分。スーパー徒歩11分。駅徒歩11分。踏切はある。浸水想定区域内。川からは離れている。
1の方が場所は便利ですが、家が狭くて3階建になり、2の方が家が広くて夫婦ともに物が多いので好みです。地方都市の為、28坪の土地に住んでいる人は少ないです。職場への距離はどちらも同じです。
犬と快適に暮らすためには、単に「広い家」を選ぶだけでなく、周辺環境や安全性、将来的なライフスタイルの変化まで見据えた検討が必要です。ここでは、上記のケースを参考に、犬との生活を豊かにする家選びのポイントを解説します。
犬の散歩コースと周辺環境
安全性:災害リスクと犬の安全対策
家の広さと間取り:犬の成長と変化に対応
将来的なライフスタイルの変化
今回のケースでは、立地の利便性が高い狭小住宅(物件1)と、広さが魅力の団地近くの住宅(物件2)という対照的な選択肢があります。犬と暮らす上で、それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。
物件1:便利な狭小住宅
メリット
散歩の利便性:近所に店が多く、散歩コースに変化をつけやすい。
生活の利便性:スーパーや駅が近く、買い物や通勤に便利。
災害リスク:浸水想定区域外である点は安心。
デメリット
家の狭さ:犬の遊び場や休息スペースを確保しにくい。
3階建て:犬の足腰に負担がかかる可能性。
震災リスク:過去の津波の到達地点に近い点は考慮が必要。
物件2:団地近くの広い住宅
メリット
家の広さ:犬が自由に動き回れるスペースを確保できる。
周辺環境:団地周辺には公園や緑地が多く、散歩に適している可能性。
デメリット
立地の不便さ:スーパーや駅までやや距離がある。
浸水リスク:浸水想定区域内である点は懸念材料。
地盤改良:過去に田んぼだった土地のため、地盤の安定性に不安が残る。
踏切:犬の散歩中に踏切を渡る必要がある。
犬種によって必要な運動量やスペースは大きく異なります。小型犬であれば狭小住宅でも十分なスペースを確保できるかもしれませんが、大型犬の場合はある程度の広さが必要です。また、子犬の頃は小さくても、成長とともに必要なスペースは変化します。
今回のケースでは、お子様がまだ小さいため、犬と一緒に遊ぶスペースや、犬が安心して休めるスペースを確保できる広さが理想的です。将来的に犬が成長し、運動量が増えることも考慮して、広めの物件を選ぶ方が良いかもしれません。
日本は災害大国であり、地震や水害のリスクは常に考慮しなければなりません。犬と一緒に避難することを考えると、災害リスクの低い場所を選ぶことが重要です。
物件1は浸水想定区域外である点は安心ですが、過去の津波の到達地点に近いというリスクがあります。一方、物件2は浸水想定区域内であるため、ハザードマップを確認し、避難経路や避難場所を事前に確認しておく必要があります。
どちらの物件を選ぶにしても、犬用の防災グッズ(水、食料、薬、リード、ケージなど)を準備し、避難訓練を定期的に行うことが大切です。
犬と暮らす家選びについて、専門家である獣医のA先生にアドバイスをいただきました。
A先生:「犬と暮らす家を選ぶ際は、犬の安全と快適さを最優先に考えることが大切です。滑りにくい床材を選んだり、階段には転落防止柵を設置したりするなど、犬が安全に暮らせるように工夫しましょう。また、定期的な健康チェックやワクチン接種、ノミ・ダニ予防なども忘れずに行いましょう。」
実際に犬と狭小住宅で暮らしているBさんの事例をご紹介します。
Bさん:「我が家は都心の狭小住宅ですが、犬との生活を快適にするために様々な工夫をしています。例えば、壁の一部を犬用の遊び場にしたり、収納スペースを犬用のケージとして活用したりしています。また、近所の公園やドッグランを積極的に利用することで、犬の運動不足を解消しています。」
今回のケースでは、立地の利便性と家の広さ、どちらを優先するかによって、最適な選択肢は異なります。
立地の利便性を重視するなら:物件1の狭小住宅を選び、犬用のスペースを確保するための工夫を凝らす。
家の広さを重視するなら:物件2の広い住宅を選び、浸水対策や地盤の安定性について確認する。
どちらを選ぶにしても、犬の安全と快適さを最優先に考え、家族全員が幸せに暮らせる家を選んでください。
犬種選び:ライフスタイルに合った犬種を選びましょう。
住居の確認:ペット可の物件であることを確認しましょう。
初期費用:犬の購入費用、ワクチン代、飼育用品などを準備しましょう。
獣医の選定:信頼できる獣医を見つけましょう。
しつけ:基本的なしつけを行いましょう。
散歩:毎日欠かさず散歩に行きましょう。
食事:バランスの取れた食事を与えましょう。
健康管理:定期的な健康チェックを行いましょう。
防災対策:犬用の防災グッズを準備し、避難訓練を行いましょう。
近隣への配慮:鳴き声や糞尿などで迷惑をかけないように注意しましょう。
犬との生活は、喜びと癒しを与えてくれる素晴らしいものです。しかし、同時に責任も伴います。犬を飼う前に、しっかりと準備をして、犬との幸せな生活をスタートさせましょう。