愛犬との新生活、スタート直後からそんなトラブルに見舞われるなんて、本当にお辛いですね。せっかく「ここなら愛犬と快適に暮らせる!」と思って選んだお部屋だったはずなのに、家主さんの度重なる訪問で、心休まる時間がない状態…。心中お察しいたします。
結論から申し上げますと、今回のケースでは、礼金や敷金の一部を取り戻して退去できる可能性はあります。ただし、そのためには、状況を整理し、然るべき手順を踏むことが重要です。
今回は、愛犬と飼い主さんが安心して暮らせる未来のために、以下の3つのステップで解決策を探っていきましょう。
1. 現状の正確な把握と証拠集め
2. 不動産会社との連携と交渉
3. 専門家への相談も視野に
まずは、今回のトラブルについて、時系列に沿って詳細な記録を作成しましょう。記録魔になってください。
具体的には、
家主が訪問してきた日時、場所、会話の内容
犬の写真を撮られた状況
犬のサイズを測られた状況
家主から言われたこと(「ミニチュア?」「スタンダード?」など)
ご自身の気持ちや受けた精神的苦痛
などを、できる限り詳細に記録します。
これらの記録は、後々の交渉や調停、訴訟などになった場合に、重要な証拠となります。
また、以下の点についても確認し、証拠となるものを集めておきましょう。
契約書の内容: ペットに関する条項(犬種、頭数、サイズなど)がどのように記載されているか
重要事項説明書: ペットに関する説明がどのように記載されているか
不動産会社とのやり取り: 犬2匹の飼育を伝えた際の記録(メール、LINEなど)
犬の血統書: 犬種が小型犬であることを証明するもの
過去の飼育状況: 6年間苦情がなかったことを証明できるもの(例:以前のマンションの管理会社からの証明書)
これらの情報を整理することで、ご自身の主張を裏付ける強力な材料となります。
今回の件では、不動産会社が「犬2匹の条件は確認済み」と明言している点が非常に重要です。まずは、改めて不動産会社に状況を説明し、家主との交渉を依頼しましょう。
その際、以下の点を明確に伝えることが大切です。
家主の度重なる訪問が精神的な苦痛になっていること
契約内容と異なる家主の要求(犬のサイズの確認など)に納得できないこと
平穏な生活を送ることが困難であるため、退去を希望していること
礼金、敷金の返還を求めること
不動産会社には、仲介業者としての責任があります。家主との間に入り、契約内容に基づいた適切な対応を求める義務があります。
また、不動産会社が家主と交渉する際には、以下の点を主張してもらいましょう。
契約書に犬種と頭数が明記されており、家主もそれを承諾していること
犬のサイズに関する規定がないこと
家主の行為が、借主の平穏な生活を侵害する行為にあたること
不動産会社が積極的に動いてくれない場合は、内容証明郵便で交渉を依頼することも検討しましょう。
不動産会社との交渉が難航する場合や、家主が一方的な主張を繰り返す場合は、専門家への相談も検討しましょう。
相談先としては、以下のような機関が考えられます。
弁護士: 法的なアドバイスや交渉、訴訟などを依頼できます。
消費者センター: 消費者問題に関する相談窓口です。
不動産相談窓口: 不動産に関する専門的なアドバイスを受けられます。
専門家に相談することで、法的な観点から状況を整理し、適切な解決策を見つけることができます。また、専門家が交渉に加わることで、事態が有利に進む可能性もあります。
特に、弁護士に相談する場合は、今回のケースのようなペットに関するトラブルに詳しい弁護士を選ぶことが重要です。
今回のトラブルは、決して他人事ではありません。ペットと暮らす人が増える現代において、同様の問題に直面する人は少なくありません。
今回のケースでは、契約内容が明確であること、不動産会社が借主の立場を支持していることなどから、礼金や敷金の一部を取り戻して退去できる可能性は高いと考えられます。
しかし、そのためには、冷静に状況を把握し、適切な対応を取ることが重要です。決して感情的にならず、証拠を集め、専門家の力を借りながら、解決に向けて進んでいきましょう。
今回の経験を活かし、次の住まいでは、愛犬と安心して暮らせる環境を見つけられることを心から願っています。
今回の記事のポイント
契約内容の確認と証拠集めが重要
不動産会社との連携を密に
専門家への相談も検討する
補足:
今回のケースでは、家主の行為が「嫌がらせ」と捉えられる可能性もあります。嫌がらせ行為は、民法上の不法行為にあたる可能性があり、損害賠償請求の対象となる場合もあります。