「何か方法はないでしょうか?ウチは家のローンを払えずに、家を競売にかけられました。父は前まで自動車関連の仕事についていましたが、例の不況により自動車関連の仕事は…。母はもう10年程前から精神病で働けません。兄もいますが母同様です。現在は生活保護で暮らしています。母は定期的に病院に通っています。ローンが払えなくなって競売が始まったのが半年程前でしたが、ウチは犬を家の中で飼ってるのでかなり汚く(汗)、長らく落札者がおらずそのまま暮らしていました。しかし今日、競売の落札者が現れました。有限会社の不動産会社です。母はローンを払えず仕方ないとは言え、長年住んだ家を出ていくのを嫌がっています。犬も引っ越す時には手放さないといけません。母親が精神病になった時、精神病には動物の癒しが良く効くということで飼いました。しかしその犬を手放したら母親はきっとまた精神病を悪化させます。それにわたし自身、この家とこんな簡単に離れたくないです。不動産会社に落札されて、出ていかなくてはいけないのは仕方ない事は頭の中ではわかっています。でも気持ちが苦しくて悲しいです。家族に収入もなく、何を言っても厳しい社会の中では聞いてもらえないのはわかってます。わたしはまだ後2年学校があります。もう正直、なにがなんだかわかりません。10年以上住んだ家から出てけなんて言われてもピンときません。だからなにか、本当になにか方法はないですか?ふざけた甘えた質問をしてるのは理解しています、ローンを払えなかった人間は約束を破ってるのですから。でも、それでも知りたいです。不動産会社に交渉とかできませんか?こんな馬鹿なわたしがここに住める方法ないですか?詳しい方、似た経験のある方、わたしに希望をください…。」
競売にかけられた家からの立ち退き、そして何よりも大切な愛犬との別れ。想像するだけで胸が締め付けられる思いです。長年住んだ家を離れること、家族の心の支えである愛犬を手放すことは、計り知れないほどの苦痛でしょう。
しかし、諦めるのはまだ早いです。
この記事では、競売物件からの立ち退きという困難な状況に直面しながらも、愛犬との生活を守るためにできることを、具体的なステップと共にご紹介します。法的な知識から、不動産会社との交渉術、そして経済的な支援まで、あらゆる可能性を探り、解決策を見つけるための一助となれば幸いです。
競売で落札者が決定した後、立ち退きまでの流れは以下のようになります。
1. 落札者からの通知: 落札者(この場合は不動産会社)から、物件の明け渡しを求める通知が届きます。
2. 明け渡し交渉: 落札者と明け渡し時期や条件について交渉を行います。
3. 明け渡し期限: 交渉がまとまらない場合、落札者は裁判所に明け渡し命令を申し立てることができます。
4. 強制執行: 明け渡し命令が出されると、最終的には強制執行により立ち退きを迫られることになります。
一般的に、落札から強制執行までの期間は、交渉の状況にもよりますが、数ヶ月程度です。この期間を有効に活用し、次のステップに進みましょう。
現状の把握: まずは、ご自身の状況(収入、家族構成、愛犬のことなど)を整理し、明確に伝えられるように準備しましょう。
希望条件の明確化: 不動産会社に伝えたい希望条件(立ち退き期限の延長、引っ越し費用の補助など)を具体的にリストアップしておきましょう。
専門家への相談: 弁護士や不動産コンサルタントなど、専門家への相談を検討しましょう。客観的なアドバイスや交渉のサポートを受けることで、有利な条件を引き出せる可能性があります。
誠意をもって対応: 不動産会社もビジネスとして行っているので、感情的にならず、冷静に話し合いましょう。
事情を説明: 家族の状況や愛犬の存在、立ち退きが困難な理由などを丁寧に説明し、理解を求めましょう。
代替案の提示: 例えば、「立ち退き期限を〇ヶ月延長していただければ、その間に引っ越し先を探します」「引っ越し費用の一部を負担していただければ、速やかに立ち退きます」など、具体的な代替案を提示することで、交渉がスムーズに進む可能性があります。
書面での記録: 交渉内容は必ず書面に残し、双方で確認しましょう。
不動産会社への相談: ペット可物件を専門に扱う不動産会社や、地域に詳しい不動産会社に相談してみましょう。
インターネット検索: 「ペット可 賃貸」「犬 賃貸」などのキーワードで検索し、物件情報を集めましょう。
情報サイトの活用: SUUMOやHOME’Sなどの不動産情報サイトでは、ペット可物件を絞り込んで検索できます。
犬種による制限: 物件によっては、犬種やサイズに制限がある場合があります。事前に確認しましょう。
ペット飼育の条件: 敷金や礼金、家賃などが通常よりも高くなる場合があります。契約内容をしっかり確認しましょう。
周辺環境: 動物病院やペットショップ、ドッグランなど、愛犬と快適に暮らせる環境かどうかを確認しましょう。
生活保護の住宅扶助: 生活保護を受けている場合、住宅扶助として引っ越し費用が支給される場合があります。ケースワーカーに相談してみましょう。
自治体の支援制度: 自治体によっては、低所得者向けの住宅支援制度や、引っ越し費用の補助制度がある場合があります。役所の窓口に問い合わせてみましょう。
不用品の売却: フリマアプリやリサイクルショップなどを利用して、不用品を売却し、引っ越し費用に充てましょう。
クラウドファンディング: ご自身の状況や愛犬への思いを伝え、クラウドファンディングで支援を募ることも検討してみましょう。
法テラスは、国が設立した法的支援を行う機関です。無料法律相談や弁護士費用の立て替えなど、様々な支援を受けることができます。
弁護士に相談することで、法的な観点からアドバイスを受けたり、不動産会社との交渉を代行してもらったりすることができます。
いのちの電話: 0570-783-556(お住まいの地域によって番号が異なります)
よりそいホットライン: 0120-279-338
辛い気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人に相談してみましょう。話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
Aさんは、長年連れ添った愛犬のチワワ「マロン」と、築40年の持ち家に暮らしていました。しかし、Aさんの夫が病気で倒れ、収入が激減。住宅ローンを滞納し、家は競売にかけられてしまいました。
落札したのは、地元の不動産会社B社。B社は、Aさんに立ち退きを求めましたが、Aさんはマロンを手放すことができず、途方に暮れていました。
そんな時、Aさんはインターネットで「競売 立ち退き 犬」というキーワードで検索し、当サイトの記事を見つけました。記事を参考に、AさんはまずB社との交渉に臨みました。
Aさんは、B社に自身の状況やマロンの存在、そしてマロンが自身の心の支えであることを丁寧に説明しました。また、Aさんは、近隣のペット可物件の家賃相場を調べ、B社に「家賃相場程度の立ち退き料を支払っていただければ、すぐに引っ越します」と提案しました。
B社は、Aさんの誠意ある態度と具体的な提案に心を動かされ、立ち退き料の支払いに応じることにしました。Aさんは、B社から支払われた立ち退き料を元に、マロンと一緒に暮らせる新しい住まいを見つけることができました。
Aさんは、「あの時は本当に絶望的でしたが、諦めずに交渉して本当に良かった。マロンと一緒に新しい生活をスタートできて、本当に感謝しています」と語っています。
競売物件からの立ち退きは、非常に困難な問題です。しかし、決して諦めずに、できる限りのことを行いましょう。
この記事が、愛犬との生活を守るための一助となれば幸いです。