まず、ご状況を拝聴し、大変お辛い状況にあること、そして、ご家族の皆様、そして何より愛犬への深い愛情を感じました。愛犬の行動に悩まれ、ご自身も追い詰められている状況、本当に心苦しいですね。 しかし、ご安心ください。解決策は必ずあります。まずは、冷静に状況を整理し、一つずつ解決していきましょう。
愛犬の攻撃行動は、長年の適切な社会化やトレーニング不足、そして現在の家庭環境のストレスが複雑に絡み合っている可能性が高いです。7年前から飼われている犬は、基本的なしつけが不足している上に、飼い主さんであるお父様の認知症の進行による不安定な環境の中で育ってきたことが、攻撃行動の大きな原因と考えられます。多頭飼いのストレスも無視できません。16歳で高齢の犬と5歳の犬、そして新しく加わった柴系雑種犬の、それぞれの性格や年齢による摩擦も影響している可能性があります。
まずは、動物行動学の専門家に相談することを強くお勧めします。獣医さんだけでなく、犬の行動に特化した専門家であれば、愛犬の行動の背景にある原因をより深く分析し、具体的な解決策を提案してくれます。彼らは、適切なトレーニング方法や環境調整のアドバイスをしてくれるでしょう。専門家への相談は、解決への第一歩であり、あなた自身の精神的な負担を軽減する上でも非常に重要です。
専門家のアドバイスを基に、愛犬のしつけを見直しましょう。基本的な服従訓練から始め、散歩中のマナーや他の犬との適切な距離の保ち方を丁寧に教えていく必要があります。急に厳しくするのではなく、ポジティブな強化を用いたトレーニングが効果的です。ご褒美や褒め言葉で良い行動を強化し、悪い行動には無視やリダイレクトで対応するなど、穏やかな方法でしつけを進めていきましょう。これは、時間と忍耐を要しますが、愛犬との信頼関係を築く上で非常に大切です。
家庭環境も重要な要素です。犬同士のトラブルを防ぐために、それぞれの犬が安全に過ごせる空間を確保しましょう。例えば、食事や休憩スペースを分けてあげたり、ケージやサークルを使って、必要に応じて分離することも有効です。また、お父様の認知症の症状によって、犬への接し方が不安定になる可能性があります。そのため、お父様へのサポート体制を整えることも重要です。介護サービスの利用や、ご家族や近隣の方々との協力体制を築くことで、お父様と愛犬、そしてご家族全員が安心して暮らせる環境を作ることが大切です。
散歩中は、口輪の使用も検討しましょう。これは、愛犬を保護するため、そして他者を傷つけるリスクを減らすためにも有効な手段です。口輪は、愛犬が攻撃的な行動に出るのを物理的に防ぐだけでなく、飼い主さん自身の安心感にも繋がります。ただし、口輪をつける際には、愛犬が快適に過ごせるように、適切なサイズとタイプの口輪を選ぶことが重要です。無理強いはせず、最初は短時間から始め、徐々に慣れさせていくようにしましょう。
最後に、ご自身の精神的なケアも大切です。 現状のストレスは計り知れません。一人で抱え込まず、ご家族や友人、専門機関などに相談し、サポートを受けてください。 あなたは素晴らしい飼い主さんであり、愛犬への愛情は十分伝わっています。焦らず、一歩ずつ解決策を進めていきましょう。
愛犬の攻撃性への対処は、簡単ではありませんが、諦める必要はありません。専門家のアドバイスを受け、適切なトレーニングと環境調整を行うことで、愛犬と穏やかに暮らす道は開けます。そして、ご自身のケアも忘れずに、周りの方の協力を得ながら、一歩ずつ進んでいきましょう。愛犬と、そしてご家族と、幸せな日々を取り戻せるよう、心から応援しています。