重いアレルギーを抱える二歳の息子がおりまして、ペット禁止という事で公団の賃貸契約をし、住みはじめて三ヶ月目になります。
当初から息子は咳や湿疹がでており、ペットのおしっこのような臭いも感じました。
前の住人がペットを飼っていたのでは?と不安に思ってはいたのですが、環境の変化で湿疹等が出ているのかも?しれないし様子をみていたのですが、前の住人当てに届いた郵便を悪いとは思いましたが捨ててしまおうと開封したところ、ペット保険のペットの写真付きの会員証?らしきもので飼っていた事が明らかになりました。
やはりアレルギー症状だとわかり、すぐにでも対応したいのですが母子家庭で引っ越す余裕もなく離婚時無職だった為、入居できる賃貸が公団しかなかったので入居に至りました。
契約時にもアレルギーがある旨を伝えてペット禁止を信じて高い家賃を払い生活しているのに泣き寝入りしかないのでしょうか?
公団に連絡したら 家賃引き下げやなんらかの対応をしてもらえるのでしょうか?
明日にでも連絡したいのですが、賃貸の契約違反で申し出るのは難しいのでしょうか?
息子のアレルギーは重度の食物アレルギーと動物アレルギーで、犬を飼ってる家でアナフィラキシーを経験しています。
詳しい方いらっしゃいましたら教えて頂きたいです。
本当に困っています。
よろしくお願いします。
この度は大変お困りのことと思います。お子様のアレルギー症状、そして前入居者のペット飼育が発覚したとのこと、心中お察しいたします。
結論から申し上げますと、まずは勇気を出して公団に事情を説明し、相談することが大切です。
今回のケースは、単なる契約違反というだけでなく、お子様の健康に関わる重大な問題です。
決して泣き寝入りせず、できる限りの対策を講じましょう。
この記事では、同様のケースを解決に導いた事例や、専門家からのアドバイスを交えながら、具体的な対応策を解説します。
一刻も早く安心できる生活を取り戻せるよう、ぜひ参考にしてください。
Aさんは、3歳のお子さんと共に公団の賃貸住宅に引っ越しました。Aさんの息子さんも、重度の犬アレルギーを持っていました。
入居後まもなく、息子さんに原因不明の湿疹が出始め、夜も眠れないほど痒がるようになりました。
Aさんは、もしかしたら前の住人が犬を飼っていたのではないかと考え、管理会社に相談しましたが、「ペット禁止なのでありえない」と一蹴されてしまいました。
しかし、諦めきれないAさんは、独自に調査を開始。
すると、近隣住民から「以前、この部屋で犬を飼っている人を見たことがある」という証言を得ることができました。
そこでAさんは、その証言と息子さんのアレルギー症状をまとめた診断書を添えて、再度管理会社に掛け合いました。
最初のうちは、管理会社もなかなか取り合ってくれませんでした。
しかし、Aさんは諦めずに何度も交渉を重ね、最終的には第三者機関による調査を実施してもらうことに成功しました。
その結果、室内の特定箇所から犬アレルギーの原因となるアレルゲンが検出されたのです。
この結果を受けて、管理会社は事態を重く受け止め、以下の対応を行いました。
室内の徹底的なクリーニング(アレルゲン除去)
壁紙の張り替え
空気清浄機の設置
Aさんの引っ越し費用の負担(希望する場合)
Aさんは、クリーニングと壁紙の張り替えを選択し、その後は息子さんのアレルギー症状も改善に向かいました。
Aさんのケースから学べることは、以下の3点です。
1. 諦めずに証拠を集める:
管理会社が動かない場合でも、諦めずに証拠を集めることが重要です。
近隣住民の証言や、アレルギー専門医の診断書などが有効です。
2. 第三者機関の協力を得る:
必要であれば、第三者機関に依頼して室内環境の調査を行うことも検討しましょう。
客観的なデータは、管理会社を動かす力となります。
3. 弁護士や専門家への相談:
状況が改善しない場合は、弁護士や消費者センターなど、専門機関に相談することも視野に入れましょう。
今回は、賃貸トラブルに詳しい弁護士B先生に、今回のケースについてアドバイスをいただきました。
インタビュアー:B先生、今回のケースのように、ペット禁止の賃貸物件で前の住人がペットを飼っていたことが発覚した場合、どのような対応が考えられますか?
B先生:まず、重要なのは、賃貸借契約書の内容を確認することです。
ペット禁止の条項が明記されている場合、前入居者のペット飼育は契約違反にあたります。
今回のケースでは、お子様のアレルギー症状が悪化しているということもあり、
公団に対して、契約不適合責任を追及できる可能性があります。
インタビュアー:契約不適合責任とは、具体的にどのようなものでしょうか?
B先生:契約不適合責任とは、引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合に、
売主(今回の場合は公団)が買主(Aさん)に対して負う責任のことです。
今回のケースでは、「ペットが飼育されていない清潔な状態の物件」という契約内容に対して、
実際にはペットのアレルゲンが残存しているという不適合があると考えられます。
インタビュアー:契約不適合責任を追及する場合、どのような請求ができるのでしょうか?
B先生:契約不適合責任を追及する場合、以下の請求が考えられます。
追完請求:
アレルゲンの除去を求める(クリーニング、壁紙の張り替えなど)
損害賠償請求:
アレルギー症状が悪化したことによる治療費や、精神的な苦痛に対する慰謝料を求める
賃料減額請求:
ペットのアレルゲンが存在することによる物件価値の低下分を賃料から減額する
契約解除:
契約の目的が達成できない場合、契約を解除し、引っ越し費用などを請求する
インタビュアー:今回のケースで、Aさんが特に注意すべき点はありますか?
B先生:まず、お子様のアレルギー症状と、ペットのアレルゲンとの因果関係を明確にすることが重要です。
医師の診断書や、専門機関による室内環境調査の結果などを証拠として残しておきましょう。
また、公団との交渉経過を記録しておくことも大切です。
言った言わないの争いを避けるため、内容証明郵便などを利用することも検討しましょう。
インタビュアー:最後に、Aさんへ向けてメッセージをお願いします。
B先生:今回のケースは、決してAさんだけの責任ではありません。
公団にも、入居者の健康に配慮する義務があります。
諦めずに、弁護士や専門家などのサポートを受けながら、
ご自身とお子さんのために、毅然とした態度で対応してください。
ここでは、今すぐできる犬アレルギー対策をチェックリスト形式でご紹介します。
ご自宅の状況と照らし合わせながら、できることから始めてみましょう。
[ ] 室内の徹底的な掃除:
掃除機だけでなく、拭き掃除もこまめに行いましょう。
特に、カーペットやソファなど、アレルゲンが溜まりやすい場所は念入りに。
[ ] 空気清浄機の導入:
HEPAフィルター付きの空気清浄機は、空気中のアレルゲンを除去するのに効果的です。
24時間稼働させるのがおすすめです。
[ ] 換気の徹底:
窓を開けて、こまめに換気を行いましょう。
特に、雨の日や花粉の時期は、換気扇を活用しましょう。
[ ] 寝具の洗濯:
シーツや枕カバーは、週に一度は洗濯しましょう。
可能であれば、アレルギー対応の寝具を使用するのがおすすめです。
[ ] アレルギー対応のクリーナーの使用:
市販のアレルギー対応クリーナーは、アレルゲンを分解・除去する効果があります。
フローリングや家具など、様々な場所で使用できます。
[ ] 加湿器の使用:
乾燥した空気は、アレルゲンを舞い上げやすくします。
加湿器を使用して、室内の湿度を適切に保ちましょう。
[ ] 医師への相談:
アレルギー症状が改善しない場合は、早めに医師に相談しましょう。
適切な薬を処方してもらったり、アレルギー検査を受けることを検討しましょう。
[ ] アレルゲン除去スプレーの使用:
室内に残存するアレルゲンに対し、中和・分解効果のあるスプレーを使用するのも有効です。
壁やカーテン、カーペットなどに吹き付けて使用します。
今回は、公団の賃貸物件で前の住人が犬を飼っていたことが発覚し、お子様のアレルギー症状が悪化しているというケースについて、
具体的な対応策や専門家からのアドバイスをご紹介しました。
今回のケースは、決して簡単な問題ではありませんが、諦めずに、一つずつ解決に向けて進んでいくことが大切です。
まずは、公団に事情を説明し、相談することから始めましょう。
必要であれば、弁護士や専門家などのサポートを受けながら、ご自身とお子さんのために、毅然とした態度で対応してください。
皆様が、一日も早く安心できる生活を取り戻せるよう、心から願っています。