ペット禁止の賃貸物件で、大家さんの許可を得て犬と暮らしているものの、不動産屋さんに犬の鳴き声について指摘を受けて困惑されているのですね。この状況、本当に不安になりますよね。結論から言うと、大家さんの許可を得ている事実を、正直に不動産屋さんに伝えるべきです。ただし、伝え方には注意が必要です。
なぜなら、不動産屋さんは大家さんとの契約に基づいて物件の管理を行っており、ペット禁止というルールを守る義務があるからです。しかし、大家さんが特別な事情を知っていて許可を出している場合、不動産屋さんもその事情を考慮してくれる可能性があります。
この記事では、同様のケースを解決に導いた事例や、専門家のアドバイスを交えながら、あなたが安心して愛犬との生活を続けられるための具体的なステップを解説します。ぜひ最後まで読んで、問題を解決するためのヒントを見つけてください。
過去に私が相談を受けたAさんのケースをご紹介します。Aさんもあなたと同じように、ペット禁止のマンションで大家さんの口頭許可を得て小型犬を飼っていました。しかし、ある日、管理会社から「ペット飼育禁止の規約違反」という警告を受けました。
Aさんはすぐに私に相談し、私はまずAさんと一緒に、大家さんに改めてペット飼育の許可を書面で発行してもらうようにアドバイスしました。そして、その書面を持って管理会社に事情を説明したのです。
管理会社は当初、規約を盾にペットの飼育を認めない姿勢でしたが、大家さんの書面と、Aさんが作成した「ペット飼育に関する誓約書」を提出したことで状況は一変しました。誓約書には、ペットが他の住人に迷惑をかけないように、Aさんが責任を持って管理すること、万が一問題が発生した場合はAさんが責任を負うことが明記されていました。
結果として、Aさんは愛犬との生活を続けることができました。このケースから学べるのは、口頭での約束だけでなく、書面での証拠が重要であること、そして、管理会社(不動産屋さん)に対して誠実に対応することです。
不動産屋さんに大家さんの許可を伝える前に、以下の3つのポイントを確認しましょう。
1. 大家さんへの再確認: まず、大家さんに改めて、犬を飼っていることについて不動産屋さんに伝えても良いか確認しましょう。「以前許可をいただいた件で、不動産屋さんから連絡がありまして…」と切り出すと、スムーズに話せるはずです。
2. 賃貸契約書の確認: 賃貸契約書にペットに関する条項がどのように記載されているかを確認しましょう。もし、契約書に「ペット禁止」と明記されている場合、大家さんの許可があっても契約違反となる可能性があります。
3. 犬の飼育状況の確認: 犬種、大きさ、鳴き声の頻度など、犬の飼育状況を把握しておきましょう。不動産屋さんから具体的な質問があった場合に、スムーズに答えられるように準備しておくことが大切です。
確認ポイントを踏まえた上で、実際に不動産屋さんに伝える際のステップを解説します。
1. 電話でアポイントを取る: まずは電話で不動産屋さんに連絡し、事情を説明したい旨を伝え、アポイントを取りましょう。「〇号室の件で、少しお話したいことがありまして…」と切り出すと、相手も状況を把握しやすくなります。
2. 訪問または電話で説明する: アポイントが取れたら、不動産屋さんを訪問するか、電話で事情を説明します。
誠意をもって伝える: まずは、ペット禁止であるにも関わらず、事前に相談せずに犬を飼ってしまったことを謝罪しましょう。「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」という言葉は、相手に誠意を伝える上で非常に重要です。
大家さんの許可を得ていることを明確に伝える: 大家さんから犬を飼う許可を得ていることを、はっきりと伝えましょう。「大家である〇〇様(親戚のおじさんの名前)から、特別に許可をいただいております」と具体的に伝えることで、信憑性が増します。
犬の飼育状況を説明する: 犬種、大きさ、鳴き声の頻度など、犬の飼育状況を具体的に説明しましょう。特に、鳴き声については、「無駄吠えをしないように訓練している」「防音対策をしている」など、具体的な対策を伝えることで、不動産屋さんの不安を軽減できます。
誓約書を提出する意思を示す: 今後、犬が原因で他の住人に迷惑をかけることがないように、誓約書を提出する意思を示しましょう。「もしよろしければ、犬の飼育に関する誓約書を作成し、提出させていただきます」と伝えることで、あなたの誠意と責任感を示すことができます。
3. 大家さんからの書面を提出する: 大家さんに書いてもらった犬を飼育することの許可書を、不動産屋さんに提出しましょう。
4. 不動産屋さんの指示に従う: 不動産屋さんが、今回の件について大家さんに確認する、または、他の住人に迷惑がかかっていないか確認するなどの指示を出した場合は、それに従いましょう。
5. 感謝の気持ちを伝える: 最後に、不動産屋さんに対して感謝の気持ちを伝えましょう。「お忙しい中、お話を聞いていただきありがとうございました」という言葉は、今後の関係性を良好に保つ上で非常に重要です。
残念ながら、不動産屋さんから犬の飼育許可を得られなかった場合は、以下の選択肢があります。
引っ越しを検討する: 愛犬との生活を最優先に考えるのであれば、ペット可の物件への引っ越しを検討しましょう。
犬を手放す: これは最終手段ですが、どうしてもペットの飼育が難しい場合は、里親を探すことも検討しましょう。
最後に、ペット問題に詳しい弁護士のB先生からいただいたアドバイスをご紹介します。
「ペット禁止の物件でペットを飼育する場合、最も重要なのは、大家さんとの合意です。しかし、口頭での合意だけでなく、書面での合意を得ておくことが重要です。また、管理会社(不動産屋さん)は、大家さんから委託を受けて物件の管理を行っているため、管理会社への説明も不可欠です。もし、管理会社がペットの飼育を認めない場合は、弁護士に相談することも検討しましょう。」
今回の記事では、ペット禁止の賃貸物件で犬を飼っていることが発覚した場合の対処法について解説しました。重要なのは、大家さんの許可を得ている事実を正直に不動産屋さんに伝えること、そして、誠意をもって対応することです。
今回の記事が、あなたの愛犬との生活を守るための一助となれば幸いです。