ペット禁止の賃貸物件で、大家さんが犬を飼っているという状況、お気持ちお察しします。特に犬の鳴き声で毎朝起こされるのは、犬好きでも辛い時がありますよね。結論から言うと、クレームを申し立てることは可能です。ただし、いくつかのポイントを押さえて、慎重に進める必要があります。
今回は、
1. クレームを申し立てる前に確認すべきこと
2. クレームを申し立てる際の方法と注意点
3. 円満な解決を目指すためのヒント
について、詳しく解説していきます。
まずは、以下の3点を確認しましょう。
契約書を隅々まで読み返し、「ペット飼育」に関する条項を確認しましょう。
ペットの飼育が「全面禁止」なのか、「許可を得れば可能」なのか。
大家さん(またはその家族)のペット飼育に関する特例が記載されていないか。
騒音に関する条項:騒音に関する記述があれば、今回のケースに該当するかどうかを検討します。
もし契約書に「ペット禁止」と明記されていれば、大家さんの行為は契約違反にあたる可能性があります。ただし、契約書に大家さんのペット飼育に関する特例が記載されている場合や、騒音に関する記述がない場合は、クレームが認められない可能性もあります。
犬の鳴き声がどのくらいの頻度で、どのくらいの大きさで聞こえるのか、具体的に記録しましょう。
時間帯:毎朝6時前後
頻度:ほぼ毎日
状況:散歩に行きたい時に鳴く
その他:録音データなど
騒音問題として訴える場合、客観的な証拠があると有利です。騒音計アプリなどを活用して、具体的な数値を記録するのも有効です。
隣人の方が怒っているとのことですが、他の居住者も同様に迷惑を感じているか確認してみましょう。複数人が同様の意見を持っている場合、連名でクレームを申し立てることで、管理会社や大家さんの対応がより真剣になる可能性があります。
上記の確認事項を踏まえ、いよいよクレームを申し立てます。
まずは、管理会社に相談しましょう。管理会社は、大家さんと居住者の間に入る仲介役です。今回の状況を説明し、対応を求めるのが一般的です。
契約内容:ペット禁止であること
騒音問題:毎朝の鳴き声で迷惑していること
要望:大家さんに注意喚起してほしいこと
これらの情報を、書面で伝えると、より真剣に対応してもらえる可能性が高まります。メールや手紙で、記録が残る形で伝えるのがおすすめです。
管理会社に相談しても改善が見られない場合は、大家さんに直接交渉することも考えられます。しかし、感情的にならず、冷静に話し合いましょう。
丁寧な言葉遣いを心がける
具体的な迷惑状況を説明する
改善策を提案する(例:防音対策、散歩時間の調整など)
ただし、大家さんとの関係が悪化する可能性も考慮し、最終手段として考えましょう。
管理会社や大家さんに相談しても改善が見られない場合は、内容証明郵便を送付することも検討しましょう。内容証明郵便とは、いつ、誰が、誰に、どのような内容の手紙を送ったかを証明するものです。
内容証明郵便を送ることで、あなたの意思を明確に伝えるとともに、法的手段も辞さないという姿勢を示すことができます。ただし、弁護士に相談するなど、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
クレームを申し立てる際は、感情的にならず、冷静に、そして建設的に進めることが大切です。
単に「犬の鳴き声がうるさい」と訴えるだけでなく、具体的な解決策を提案しましょう。
防音対策:窓や壁に防音シートを貼る、犬小屋を防音性の高いものにする
散歩時間の調整:鳴き始める前に散歩に行く
犬の訓練:無駄吠えをしないように訓練する
大家さんにとっても、受け入れやすい提案をすることで、円満な解決につながる可能性が高まります。
犬の鳴き声に関する地域の条例を確認してみましょう。条例で定められた騒音レベルを超えている場合、法的手段に訴えることも可能です。
どうしても解決しない場合は、引越しも視野に入れましょう。ペット可の物件に引っ越す、または、より静かな環境の物件を探すなど、選択肢はいくつかあります。
今回は、ペット禁止の賃貸物件で大家さんが犬を飼育している場合のクレームについて解説しました。
1. まずは賃貸契約書の内容を確認し、騒音の状況を記録しましょう。
2. 管理会社に相談し、改善が見られない場合は大家さんに直接交渉することも検討しましょう。
3. 円満な解決を目指すために、解決策を提案したり、地域の条例を確認したりすることも大切です。
今回の記事が、愛犬との快適な賃貸ライフを送るための一助となれば幸いです。