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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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ペット可賃貸の退去費用:犬の傷、どこまで負担?【プロが解説】

#退去費用
 
借家で元々ペット不可物件でしたが、大家さんの許可により小型犬を飼いました。そして今度引っ越すこととなりました。犬は現在飼いはじめて2ヶ月位ですが、四畳の部屋の床(クッションフロア)に細かい傷が結構あります。子供がおり、おもちゃでつけた傷が主だっていますが、その中に犬が駆け抜けたらしき爪痕?があり、明るい場所では気がつかないくらい目立たないのですが、暗くするとわかる感じです。大家さんに「ペットでつけた傷はそちらもち」と言われており、修繕費について不安を感じています。このような場合、大体どのくらいの修繕費を覚悟したらよいでしょうか?また、カーペットを敷いてる部屋のフローリングのワックスが変色してるようですが、これは引っ越しを控えてる状態でもすぐ報告すべきでしょうか?ちなみに家は築20年強で、二年住みました。

犬との暮らしは、かけがえのない喜びをもたらしてくれるもの。しかし、賃貸物件からの退去となると、気になるのが修繕費の問題ですよね。特に、ペット可の物件であっても、どこまでが借主の負担になるのか、不安に感じる方も少なくありません。

この記事では、ペット(特に犬)との生活における賃貸退去時の修繕費について、具体的なケースを基に、負担範囲や費用相場、トラブルを避けるための対策を徹底解説します。

結論:犬の傷、どこまでが自己負担?

結論から言うと、犬がつけた傷だからといって、全てが借主の負担になるわけではありません。国土交通省のガイドラインに基づき、通常の使用による損耗(経年劣化)は大家さんの負担、借主の故意・過失による損耗は借主の負担となります。

つまり、今回のケースのように、
クッションフロアの細かい傷
犬の爪痕
フローリングのワックスの変色

これらの原因が、犬の故意・過失によるものと判断されれば、修繕費を請求される可能性があります。しかし、築年数や入居期間も考慮されるため、全額負担とは限りません。

ケーススタディ:退去費用の請求事例

実際に、犬と暮らしていた賃貸物件の退去時に、高額な修繕費を請求されたAさんの事例を見てみましょう。

Aさんは、小型犬2匹と5年間、ペット可の賃貸マンションで暮らしていました。退去時、管理会社から提示された修繕費は、なんと50万円。内訳は、
壁のクロスの張り替え:20万円
床のフローリングの張り替え:25万円
犬の臭い除去:5万円

Aさんは、この金額に納得がいかず、専門家である私に相談しました。

詳しく話を聞くと、壁のクロスは犬が引っ掻いた跡が数カ所あり、フローリングには犬の粗相によるシミが点在していました。しかし、Aさんは入居時に敷金を2ヶ月分支払っており、5年間も住んでいたことを考慮すると、修繕費が高すぎると感じていました。

そこで私は、Aさんに以下の3つのアドバイスをしました。

1. 国土交通省のガイドラインを確認する
2. 修繕費の見積もり明細を細かく確認する
3. 専門家(弁護士など)に相談する

Aさんは、このアドバイスを基に管理会社と交渉した結果、修繕費を30万円まで減額することに成功しました。

修繕費を減額するための3つの交渉術

Aさんの事例からわかるように、修繕費は交渉次第で減額できる可能性があります。ここでは、修繕費を減額するための3つの交渉術を紹介します。

1. 国土交通省のガイドラインを理解する

国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、賃貸物件の退去時に発生する修繕費の負担について、大家さんと借主のどちらが負担すべきかを明確にしています。

このガイドラインを理解することで、不当な請求から身を守ることができます。例えば、ガイドラインでは、
経年劣化による損耗は大家さんの負担
借主の故意・過失による損耗は借主の負担

と定められています。今回のケースで言えば、クッションフロアの細かい傷は、経年劣化と判断される可能性もあります。

2. 修繕費の見積もり明細を細かく確認する

管理会社から提示された修繕費の見積もり明細は、必ず細かく確認しましょう。
修繕箇所の詳細
使用する材料
施工単価

などを確認し、不当な項目がないかチェックします。もし、不明な点があれば、管理会社に質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

3. 複数の業者から見積もりを取る

管理会社から提示された見積もりが適正かどうか判断するために、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。複数の見積もりを比較することで、相場を把握することができます。

もし、管理会社の提示する見積もりが相場よりも高い場合は、その旨を伝え、減額交渉をしてみましょう。

フローリングのワックスの変色、すぐに報告すべき?

カーペットを敷いている部屋のフローリングのワックスが変色している場合、引っ越しを控えている状態でも、すぐに大家さんまたは管理会社に報告することをおすすめします。

なぜなら、変色の原因が早期に特定できれば、修繕費用を抑えられる可能性があるからです。例えば、変色の原因が湿気によるものだった場合、換気をすることで進行を遅らせることができます。

また、報告することで、退去時のトラブルを未然に防ぐことができます。もし、報告せずに退去した場合、変色の原因が借主の過失によるものと判断され、高額な修繕費を請求される可能性もあります。

犬との賃貸生活、トラブルを避けるための3つの対策

犬との賃貸生活は、楽しいものですが、退去時のトラブルを避けるためには、日頃から対策を講じておくことが重要です。ここでは、犬との賃貸生活におけるトラブルを避けるための3つの対策を紹介します。

1. 入居前に契約内容をしっかり確認する

入居前に、賃貸契約書の内容をしっかり確認しましょう。特に、ペットに関する条項は、
飼育可能な犬種・頭数
ペットによる損害賠償
退去時の清掃費用

など、細かく定められている場合があります。これらの条項を理解し、遵守することで、退去時のトラブルを避けることができます。

2. 犬のしつけを徹底する

犬のしつけを徹底することも、トラブルを避けるために重要です。
無駄吠えをしない
物を噛まない
粗相をしない

など、基本的なしつけをすることで、近隣住民とのトラブルや、物件の損傷を防ぐことができます。

3. 定期的な清掃とメンテナンスを行う

定期的な清掃とメンテナンスを行うことで、物件の劣化を防ぎ、退去時の修繕費を抑えることができます。
こまめな掃除機がけ
定期的な換気
ペット用洗剤の使用

などを心がけ、清潔な状態を保ちましょう。

まとめ:犬との暮らし、賢く楽しく

犬との賃貸生活は、事前の準備と日頃の注意で、より快適なものになります。退去時の修繕費についても、正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで、不当な請求から身を守ることができます。

この記事が、あなたと愛犬のより良い賃貸生活の一助となれば幸いです。

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