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ペット可賃貸の退去費用、本当に妥当?愛犬との暮らしを守るための徹底解説

#退去費用
 

愛犬との生活はかけがえのないものですが、賃貸物件の退去時には思わぬ費用が発生することも。特にペット可物件の場合、原状回復費用を巡ってトラブルになるケースも少なくありません。今回は、4年半ペット可賃貸に居住後、24,000円の追加請求を受けたというご相談を元に、退去費用の相場や交渉術、愛犬と安心して暮らすためのポイントを徹底解説します。

まずは、ご相談内容を詳しく見ていきましょう。

先週、4年半住んでいたペット可の賃貸アパートを退去しました。立会いの際、「なるべく敷金内で収めますね!」と言われたにも関わらず、後日不動産会社から24,000円の追加請求があると連絡がありました。ペット(犬)を飼育しており、ペット可物件で敷金2ヶ月分を支払っています。入居時の特約で、タバコのヤニによる汚損、ペットによる汚損、畳は入居者負担となっています。タバコも吸っていたので壁紙の汚れは仕方ないと思っていますが、ペットによる目立った汚損や、住んでいる時に故意に破損したものはありません。不動産会社からは、「ペットを飼っていたら壁紙はどうしても交換が必要になる」と言われ、畳もフローリングマットを敷いていなかった部分の日焼けで6枚交換、台所とリビングルームのフローリングの張り替えが必要だと言われました。敷金は2ヶ月分で120,000円程です。請求された24,000円は妥当な金額でしょうか?

結論から言うと、請求額が妥当かどうかは、様々な要素を考慮して判断する必要があります。しかし、諦めるのはまだ早いです!この記事では、以下のポイントに沿って、あなたが納得できる解決策を見つけるお手伝いをします。

1. 原状回復義務の範囲を理解する
2. 請求項目の詳細な内訳を確認する
3. 国土交通省のガイドラインを参考にする
4. 交渉の余地を探る
5. 専門家への相談も検討する
6. 愛犬との暮らしを見据えた賃貸選びのポイント

1.原状回復義務の範囲を理解する

まず、賃貸契約における「原状回復義務」とは、一体何を指すのでしょうか?それは、借りた時の状態に戻すこと…ではありません!

原状回復とは、賃借人の故意・過失、または通常の使用を超えるような使用によって生じた損耗や毀損を修繕することを指します。つまり、普通に生活していてできた傷や汚れは、基本的に原状回復義務の対象外なのです。

例えば、
家具の設置による床のへこみ
日焼けによる壁紙の変色
テレビや冷蔵庫などの電気焼け

などは、通常の使用による損耗とみなされることが多いです。

一方、以下のようなケースは、原状回復義務が発生する可能性があります。
ペットが壁や柱を引っ掻いた
飲み物をこぼして床をシミにしてしまった
タバコのヤニで壁紙がひどく変色してしまった

今回のケースでは、「ペットによる汚損」が特約に含まれているため、ペットが原因で発生した損耗については、原状回復義務が発生する可能性があります。しかし、「ペットを飼っていたら壁紙はどうしても交換が必要になる」という不動産会社の主張は、必ずしも正しいとは限りません

2.請求項目の詳細な内訳を確認する

不動産会社から提示された請求書には、どのような項目が含まれているでしょうか?まずは、その内訳を細かく確認しましょう。
壁紙の交換費用
畳の交換費用
フローリングの張り替え費用
清掃費用
その他(消毒費用など)

それぞれの項目について、以下の点をチェックしてみてください。
㎡単価や数量は適正か?
複数の業者から見積もりを取るなどして、相場と比較してみましょう。
損耗の原因は何か?
ペットによるものなのか、経年劣化によるものなのかを明確にしましょう。
特約の内容と合致しているか?
特約に記載されている範囲を超えた請求ではないかを確認しましょう。

今回のケースでは、畳の日焼けとフローリングの張り替え費用が大きなポイントになりそうです。畳の日焼けについては、フローリングマットを敷いていなかった部分のみの交換で済むのか、全面交換が必要なのかを確認しましょう。また、フローリングの張り替えについても、本当に張り替えが必要なほどの損耗なのか、部分的な補修で済むのかを検討する必要があります。

3.国土交通省のガイドラインを参考にする

国土交通省は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものを公表しています。これは、原状回復に関するトラブルを未然に防ぎ、円滑な解決を促進するために、原状回復の費用負担のあり方について、一般的な基準をまとめたものです。

このガイドラインには、
賃借人と賃貸人の負担割合の考え方
具体的な事例ごとの負担割合
原状回復に関する紛争解決の方法

などが詳しく解説されています。

今回のケースでは、特に以下の点が参考になるでしょう。
経過年数による減価償却
設備の価値は、年数の経過とともに減少していきます。そのため、壁紙やフローリングなどの交換費用は、経過年数を考慮して減額されるべきです。
通常損耗の範囲
ペットを飼育していたとしても、通常の使用による損耗は、賃貸人の負担となります。

このガイドラインを参考に、請求額が妥当かどうかを客観的に判断してみましょう。

4.交渉の余地を探る

請求額に納得がいかない場合は、不動産会社と交渉してみましょう。

交渉の際には、以下の点を意識すると、よりスムーズに進めることができます。
冷静かつ丁寧に
感情的にならず、論理的に説明しましょう。
根拠を示す
国土交通省のガイドラインや、類似の事例などを参考に、自分の主張を裏付ける根拠を示しましょう。
代替案を提示する
例えば、「壁紙は一部交換で済むのではないか」「フローリングは張り替えではなく補修で済むのではないか」など、具体的な代替案を提示してみましょう。
記録を残す
交渉の内容や日時、担当者の名前などを記録しておきましょう。

今回のケースでは、
畳の日焼けは、フローリングマットを敷いていなかった部分のみの交換で済むはず
フローリングの張り替えは、本当に必要なのか疑問
壁紙の交換費用は、経過年数を考慮して減額されるべき

といった点を主張してみると良いでしょう。

5.専門家への相談も検討する

不動産会社との交渉が難航する場合は、専門家への相談も検討してみましょう。
弁護士
法律の専門家として、法的なアドバイスや交渉の代行をしてくれます。
消費者センター
消費者問題に関する相談窓口として、アドバイスや情報提供をしてくれます。
住宅紛争審査会
住宅に関する紛争を解決するための機関として、調停や仲裁を行ってくれます。

専門家に相談することで、法的な観点からアドバイスをもらえたり、交渉を有利に進めるためのサポートを受けられたりする可能性があります。

6.愛犬との暮らしを見据えた賃貸選びのポイント

今回のトラブルを教訓に、今後愛犬と賃貸で暮らす際には、以下の点に注意して物件を選びましょう。
ペット可の条件を細かく確認する
ペットの種類や大きさ、頭数制限などを確認しましょう。
特約の内容をしっかり確認する
ペットによる汚損に関する特約の内容を細かく確認し、不明な点は質問しましょう。
原状回復に関するルールを確認する
退去時の原状回復に関するルールや、費用負担について確認しましょう。
ペット共生型賃貸を検討する
ペットとの暮らしを前提とした設備やサービスが充実している物件を選ぶのも良いでしょう。
入居前に写真を撮っておく
入居時の状態を写真に撮っておくことで、退去時のトラブルを避けることができます。

愛犬との暮らしは、喜びと癒しを与えてくれる素晴らしいものです。しかし、賃貸物件では、様々なルールや制約があることも事実です。今回の記事が、あなたと愛犬が安心して暮らせる住まい選びの一助となれば幸いです。

今回のケースのまとめ
請求項目の詳細な内訳を確認し、㎡単価や数量が適正か、損耗の原因は何か、特約の内容と合致しているかなどをチェックする。
国土交通省のガイドラインを参考に、経過年数による減価償却や通常損耗の範囲について確認する。
不動産会社と交渉し、畳の日焼けは部分的な交換で済むはず、フローリングの張り替えは本当に必要なのか疑問、壁紙の交換費用は減額されるべきといった点を主張する。
交渉が難航する場合は、弁護士や消費者センターなどの専門家に相談する。

愛犬との大切な日々を守るために、諦めずに、できることから始めてみましょう。

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