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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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ペット可物件の退去費用、クロスの張替え代は誰が払うべき?猫との暮らしの落とし穴

#退去費用
 
初めて質問させていただきます。賃貸アパート退去時の立会いで、クロス全張替え代金を請求されました。築15年、ペット相談の物件で、大家さんは「犬ならいいんだけど…」と言うところをお願いして、猫を飼っておりました。飼い始めるにあたって、特に念書などは書いておりません。かなり気を遣いながら生活しましたが、クロスに猫の引っかき予防シート(粘着タイプ)を貼っていたため、剥がしたところ貼っていない箇所との色ムラが出来てしまいました。退去時の立会いでは、そこを指摘され、1㎡あたり1500円で13万円請求されました。敷金10万を差し引き、3万円の支出となります。大家さんはすぐ上に住んでいたため、顔を合わせる機会も多かったのですが、キッチンのガスコンロがほとんど使えないことを話しても修理してくれず、生活は不便そのものでした。また、宗教への勧誘などもあり、やや精神的に苦痛でした。そういう思いをしながらも、高齢の大家さん夫婦を気遣い、我慢していたのに、退去となったらいきなり人格が変わり高額の請求をされました。クロス張替えは大家さん負担とも聞きますが、無理を言って猫を飼わせてもらっていた借家人が負担すべきでしょうか?

【結論】まずは契約内容と国土交通省のガイドラインを確認!

結論から言うと、クロスの張替え費用を誰が負担するかは、契約内容と、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によって判断されます。今回のケースでは、いくつかの考慮すべき点があります。

1. ペット(猫)を飼育していたこと
2. クロスの色ムラ
3. 物件の築年数
4. 大家さんの対応

これらの要素を踏まえて、詳しく見ていきましょう。

ケーススタディ:猫と暮らした賃貸退去、クロスの張替え費用を巡る攻防

今回のケースは、ペット可(犬のみ許可、猫は相談)の賃貸物件で猫を飼育していた借主が、退去時にクロスの張替え費用を請求されたというもの。よくあるトラブルですが、一つ一つ丁寧に見ていきましょう。

登場人物

相談者:猫を飼育していた賃借人(以下、Aさん)
大家さん:高齢の夫婦で、物件のすぐ上に居住(以下、Bさん)
猫:Aさんと暮らす愛猫

物語のはじまり

Aさんは、築15年のペット相談可の賃貸アパートに住んでいました。Bさんは「犬ならいいんだけど…」と言いつつも、Aさんの熱意に折れ、猫の飼育を許可。しかし、念書などは交わしていませんでした。

Aさんは猫との暮らしを大切にし、細心の注意を払って生活していました。しかし、猫の引っかき傷防止のために貼った粘着シートが原因で、クロスに色ムラが発生。退去時の立ち合いで、Bさんからクロスの全張替え費用として13万円を請求されてしまいます。

Aさんは、Bさんの態度が豹変したことに戸惑いを隠せません。入居中には、キッチンのガスコンロの不具合を訴えても修理してもらえず、宗教勧誘を受けるなど、精神的な負担も抱えていました。それらを我慢していたにも関わらず、高額な請求をされたことに納得がいきません。

原状回復義務とは?

賃貸契約における「原状回復」とは、部屋を借りたときの状態に戻すことではありません。国土交通省のガイドラインによると、原状回復は「賃借人の居住、使用により発生した通常の使用を超える損耗や、経年劣化によって価値が減少した部分を復旧すること」と定義されています。

つまり、Aさんが負担すべきは、猫の引っかき傷など、通常の使用を超える損耗によるクロスの損傷部分のみ。経年劣化によるクロスの変色や汚れは、大家さんであるBさんが負担するのが原則です。

今回のケースのポイント

1. ペット(猫)の飼育:ペット可物件であっても、ペットによるクロスの損傷は、借主の負担となる場合があります。しかし、今回のケースでは、Bさんが「犬ならいいんだけど…」と言っていたことから、猫の飼育が特別に許可された経緯があります。この点が、交渉の余地を残す可能性があります。
2. クロスの色ムラ:粘着シートによる色ムラは、通常の使用による損耗とは言えません。Aさんの過失によるものと判断される可能性が高いでしょう。
3. 物件の築年数:築15年の物件であれば、クロスの経年劣化も考慮されるべきです。一般的に、クロスの耐用年数は6年程度と言われています。
4. 大家さんの対応:入居中のガスコンロの不具合や宗教勧誘は、今回の件とは直接関係ありませんが、Bさんの人格を疑わせる要素となり、交渉を有利に進める材料になるかもしれません。

解決策を探る

Aさんが納得のいく解決を得るためには、以下のステップで行動することをおすすめします。

1. 契約書を確認する:まずは、賃貸契約書を隅々まで確認しましょう。ペットに関する特約や、原状回復に関する条項が記載されているか確認します。
2. 国土交通省のガイドラインを確認する:国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を熟読し、自身のケースに当てはまる部分を確認しましょう。
3. 証拠を集める:クロスの色ムラの写真、入居時のクロスの状態がわかる写真、ガスコンロの不具合を訴えた際のメールなど、証拠となるものを集めましょう。
4. 内容証明郵便を送る:Bさんに対し、クロスの張替え費用の請求に納得できない旨を内容証明郵便で伝えましょう。その際、契約内容やガイドラインに基づいて、自身の主張を明確に記載します。
5. 専門家に相談する:弁護士や消費者センターなど、専門家に相談してみましょう。専門家のアドバイスを受けることで、より有利に交渉を進めることができます。

交渉のポイント

Bさんとの交渉では、以下の点を意識しましょう。
冷静に、丁寧に:感情的にならず、冷静に、丁寧に話しましょう。
根拠を示す:契約内容やガイドラインに基づいて、自身の主張を裏付ける根拠を示しましょう。
譲歩案を提示する:全額免除を求めるのではなく、一部負担など、譲歩案を提示することで、合意に達しやすくなります。
第三者の意見を求める:必要であれば、不動産鑑定士など、第三者の意見を求めることも検討しましょう。

【まとめ】泣き寝入りはしない!

今回のケースでは、Aさんが一方的に不利な状況ではありません。契約内容やガイドラインを理解し、冷静に交渉することで、納得のいく解決を得られる可能性は十分にあります。泣き寝入りせず、積極的に行動しましょう。

犬との暮らしを始める前に知っておきたいこと

今回のケースは猫との暮らしでしたが、犬との暮らしでも同様のトラブルが起こる可能性があります。犬を飼う場合は、以下の点に注意しましょう。
ペット可物件を選ぶ:必ずペット可の物件を選びましょう。無断でペットを飼育すると、契約解除や損害賠償を請求される可能性があります。
契約内容をしっかり確認する:ペットに関する特約や、原状回復に関する条項をしっかり確認しましょう。
犬のしつけをする:犬が壁や柱を傷つけないように、しっかりとしつけをしましょう。
ペット保険に加入する:万が一、犬が人に怪我をさせたり、物を壊したりした場合に備えて、ペット保険に加入しておくと安心です。
近隣住民への配慮を忘れずに:犬の鳴き声や臭いなどで、近隣住民に迷惑をかけないように配慮しましょう。

犬との暮らしは、喜びと癒しを与えてくれますが、同時に責任も伴います。ルールを守り、マナーを守って、犬との快適な暮らしを送りましょう。

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