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ペット不可物件での無断飼育…退去時の請求金額はいくらが妥当?【犬との賃貸トラブル解決】

#賃貸トラブル
 
ペット不可の賃貸マンションに約1年無断で犬を飼い、その後犬がいる事が周知の事実になってもまだ犬を飼い続けている居住者がいます。退去時、契約違反及び大家の注意を無視した場合どの位の金額を請求したらいいでしょうか? リフォームは、全ての壁紙や床のフローリング、及び畳の交換、天井の張替は最低行います。部屋の大きさは2LDKです。この居住者は、それ以外にも多々契約違反をしております。退去勧告は覚えて無いくらいしております。100万円は請求したいです。

ペット不可の賃貸物件で、居住者が内緒で犬を飼育していた場合、退去時の原状回復費用や損害賠償請求はどのくらいになるのでしょうか? 多くの大家さんや管理会社が頭を悩ませるこの問題について、具体的な金額の算出方法や、請求できる費用の内訳、さらにはトラブルを避けるための対策まで、徹底的に解説します。

この記事では、
無断飼育が発覚した場合に請求できる費用の内訳
損害賠償請求の相場と算出方法
トラブルを避けるための対策と法的根拠
実際に請求を行う際の注意点
について詳しく解説していきます。

結論:無断飼育は契約違反!原状回復費用+αを請求できる可能性大

結論から言うと、ペット不可の賃貸物件での無断飼育は、契約違反にあたります。そのため、退去時には通常の原状回復費用に加えて、犬の飼育によって生じた損害に対する賠償請求が可能です。ただし、請求できる金額は、犬種や飼育状況、物件の状態などによって大きく異なります。

無断飼育で請求できる費用の内訳

具体的にどのような費用を請求できるのか、その内訳を見ていきましょう。

1. 原状回復費用

これは、犬の飼育によって汚損・毀損した箇所を修繕するための費用です。例えば、以下のようなものが含まれます。
壁紙・床の張り替え費用:犬の引っ掻き傷や、臭いが染み付いてしまった場合の張り替え費用
畳の交換費用:犬が粗相をしてしまった場合の交換費用
クリーニング費用:通常のクリーニングでは落ちない、犬の臭いを除去するための特殊クリーニング費用
その他:犬が原因で破損した設備(ドア、ふすまなど)の修理費用

これらの費用は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づいて算出されます。重要なのは、「犬の飼育が原因でなければ発生しなかった費用」のみを請求できるという点です。経年劣化による汚れや傷は、請求対象にはなりません。

2. 損害賠償請求

原状回復費用に加えて、犬の無断飼育によって生じた損害に対する賠償請求も可能です。例えば、以下のようなものが考えられます。
消臭費用:犬の臭いが染み付いてしまい、次の入居者が決まるまでの期間の家賃損失
精神的苦痛に対する慰謝料:無断飼育によって、他の入居者との間にトラブルが発生した場合など

ただし、損害賠償請求は、損害の発生と無断飼育との間に因果関係があることを証明する必要があります。そのため、証拠となる写真や、専門業者による鑑定書などを揃えておくことが重要です。

損害賠償請求については、弁護士Y.K.氏も以下のように述べています。

「無断飼育によって物件の価値が下落した場合や、他の入居者に迷惑をかけた場合は、損害賠償請求が認められる可能性があります。ただし、損害額の算定は非常に難しく、専門家の意見を参考にしながら慎重に進める必要があります。」

損害賠償請求の相場と算出方法

損害賠償請求の相場は、具体的な状況によって大きく異なります。しかし、一般的には、以下のような要素を考慮して算出されます。
犬種と大きさ:大型犬ほど、物件への損害が大きいと判断される傾向があります。
飼育期間:長期間飼育していた場合、損害が大きくなると判断される可能性が高まります。
物件の状態:犬による汚れや傷の程度によって、損害額が変動します。
他の入居者への影響:騒音や臭いなどで他の入居者に迷惑をかけた場合、慰謝料が発生する可能性があります。

これらの要素を総合的に考慮して、損害額を算出します。ただし、素人が正確な金額を算出するのは難しいため、専門業者や弁護士に相談することをおすすめします。

トラブルを避けるための対策と法的根拠

無断飼育によるトラブルを避けるためには、事前の対策が非常に重要です。

1. 契約書に明確な禁止事項を記載

賃貸契約書に、ペットの飼育を明確に禁止する条項を記載しましょう。犬種や大きさに関わらず、一切のペット飼育を禁止する旨を明記することが重要です。

具体的には、以下のような条項を盛り込むと良いでしょう。
「甲(賃貸人)は、乙(賃借人)が、種類を問わず、動物(ペット、愛玩動物、その他これに類するもの)を飼育、または一時的に預かることを禁止する。」
「乙が前項に違反した場合、甲は乙に対し、直ちに動物の飼育を中止させ、かつ、原状回復費用および損害賠償を請求することができる。」

2. 入居時の確認を徹底

入居時に、ペットを飼育していないことを書面で確認しましょう。また、定期的に巡回を行い、無断飼育の兆候がないかを確認することも有効です。

3. 証拠の収集

無断飼育が発覚した場合、証拠を収集することが重要です。写真や動画、他の入居者の証言などを集めて、客観的な証拠を揃えましょう。

4. 内容証明郵便での通知

無断飼育者に対しては、内容証明郵便で契約違反を通知し、改善を求めましょう。内容証明郵便は、通知した事実を証明する証拠となるため、後々の交渉や訴訟で有利に働きます。

5. 弁護士への相談

トラブルが解決しない場合は、早めに弁護士に相談しましょう。弁護士は、法的な観点から適切なアドバイスを行い、交渉や訴訟をサポートしてくれます。

実際に請求を行う際の注意点

実際に無断飼育者に対して請求を行う際には、以下の点に注意しましょう。

1. 感情的にならない

感情的な言動は、交渉をこじらせる原因となります。冷静に、論理的に、請求の根拠を説明しましょう。

2. 証拠を提示する

請求の根拠となる証拠(写真、動画、鑑定書など)を提示し、相手に納得してもらうように努めましょう。

3. 分割払いを検討する

高額な請求となる場合、相手が支払いを拒否する可能性があります。分割払いを提案するなど、柔軟な対応を心がけましょう。

4. 訴訟も視野に入れる

交渉がうまくいかない場合は、訴訟も視野に入れましょう。ただし、訴訟には時間と費用がかかるため、慎重に検討する必要があります。

ケーススタディ:無断飼育トラブル、解決事例

実際にあった無断飼育トラブルの解決事例を紹介します。

事例1:Aさんのケース

Aさんは、ペット不可のマンションを所有しています。ある日、入居者Bさんが内緒で小型犬を飼育していることが発覚しました。Aさんは、Bさんに契約違反を通知し、犬の飼育を中止するように求めましたが、Bさんはこれを拒否。Aさんは、弁護士に相談し、内容証明郵便で退去勧告を行いました。

Bさんは、最終的に退去に応じましたが、原状回復費用と損害賠償の支払いを拒否。Aさんは、Bさんを相手に訴訟を起こしました。裁判の結果、Aさんは、原状回復費用と損害賠償として、合計80万円の支払いを命じる判決を勝ち取りました。

事例2:Cさんのケース

Cさんは、ペット可のマンションに住んでいます。しかし、隣の部屋のDさんが、許可を得ずに大型犬を飼育していることが発覚しました。Dさんの犬は、夜中に吠えたり、共用部分を汚したりするため、Cさんは迷惑していました。

Cさんは、管理会社に相談し、Dさんに注意してもらいましたが、Dさんは改善しません。Cさんは、弁護士に相談し、Dさんに対して慰謝料を請求することを検討しています。

まとめ:泣き寝入りしない!専門家のサポートも活用して、毅然とした対応を

ペット不可物件での無断飼育は、大家さんにとって大きな悩みの種です。しかし、泣き寝入りする必要はありません。契約書に基づき、毅然とした態度で対応することが重要です。

もし、トラブルが解決しない場合は、専門業者や弁護士に相談し、適切なアドバイスやサポートを受けましょう。

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