ペット不可の賃貸マンションで、犬の鳴き声や糞害に悩まされているのですね。本来、ペット不可の物件であるにも関わらず、犬を飼育している住人がいる状況は、契約違反にあたる可能性があり、心中お察しいたします。家賃の減額交渉、引っ越し、または他の解決策について、一緒に考えていきましょう。
今回は、同様の状況に直面したAさんの事例を基に、家賃交渉の可能性や、その他の対処法について詳しく解説します。Aさんは、ペット不可のマンションに住んでいましたが、入居後、他の住人が無許可で犬を飼育していることが発覚。鳴き声や共用部分の汚れに悩まされ、管理会社との交渉を経て、最終的に家賃の減額に成功しました。Aさんの体験談を参考に、具体的な交渉の進め方や注意点を見ていきましょう。
私は、犬の吠えるうるさいのが苦手なのでこのマンションにしたのですが、
斜め下の部屋から小型犬らしきキャンキャン吠えるのが聞こえ、
今朝は1階のお宅の住人が柴犬を連れていて、マンションのエントランスですれ違う時吠えられました。
ペットはハムスター1匹すら不可という条件だったのに話が違います。
出来れば引っ越したいですが、主人の仕事の関係上、すぐには出来ないので、家賃を下げさせたいのですが、可能でしょうか?
ペットの件以外にも、玄関やトイレのドアが年々閉まりにくくなっているなど不便がでてきています。
また、これはマンションの住人が飼っている犬の仕業とは限りませんが、しょっちゅう駐車場に犬の糞が放置されていて、うちの車のまん前にも糞をされていてすごく嫌です。
確か、契約当時は、知り合いのペットを預かったり、ペットを連れた友人を家に招き入れるのもダメだったと思います。
やっぱり最初の話と違うし、家賃を少しでも下げてもらいたいのですが、難しいでしょうか?
お知恵をお貸しください。体験談などもあれば助かります。お願いいたします。
まずは、管理会社または大家さんに、状況を詳しく伝えましょう。その際、以下の点を明確に伝えることが重要です。
Aさんの場合、管理会社に連絡した際、具体的な被害状況を伝えるだけでなく、犬の鳴き声が原因で睡眠不足になっていること、精神的な苦痛を感じていることを強調しました。また、他の住人からも同様の苦情が出ていることを伝え、問題の深刻さを訴えました。
ポイント:
管理会社への連絡後、家賃減額交渉を進めることになります。交渉の際には、以下の点を意識しましょう。
Aさんは、管理会社との交渉で、契約不適合責任を主張し、家賃の10%減額を求めました。しかし、管理会社は当初、減額を拒否。そこでAさんは、弁護士に相談し、内容証明郵便を送付することを検討しました。その結果、管理会社は再度交渉に応じ、最終的に家賃の5%減額で合意しました。
ポイント:
家賃減額交渉と並行して、または交渉がうまくいかない場合、以下の対処法も検討してみましょう。
Aさんの場合、管理会社がペット飼育の中止を求める通知を出したものの、状況は改善されませんでした。そこでAさんは、他の住民と協力し、連名で管理会社に改善要望書を提出。その結果、管理会社はペット飼育者に対し、より厳しい警告を行い、最終的に犬は別の場所へ引っ越すことになりました。
ポイント:
駐車場に犬の糞が放置されている問題についても、管理会社に早急に対応を求めましょう。以下の対策を講じてもらうよう依頼します。
Aさんのマンションでは、管理会社が注意喚起のポスターを掲示した結果、糞害は大幅に減少しました。また、住民同士で声を掛け合い、糞を見つけた場合はすぐに清掃するよう心がけたことで、清潔な状態が保たれるようになりました。
ポイント:
玄関やトイレのドアが閉まりにくいという問題についても、管理会社に修理を依頼しましょう。これは、賃貸物件の維持管理義務(民法606条)に該当する可能性があります。
Aさんのマンションでは、ドアの不具合について、管理会社がすぐに修理業者を手配し、数日以内に修理が完了しました。修理期間中は、代替のドアを提供してもらい、生活に支障なく過ごすことができました。
ポイント:
ペット不可の賃貸物件で犬の問題が発生した場合、まずは管理会社に状況を伝え、適切な対応を求めることが重要です。家賃減額交渉、ペット飼育の中止、引っ越しなど、様々な解決策を検討し、諦めずに問題解決に向けて行動しましょう。また、犬の糞害やドアの不具合など、その他の問題についても、管理会社に早急に対応を求めることが大切です。今回のAさんの事例を参考に、ご自身の状況に合わせて、最適な解決策を見つけてください。