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ペットとの賃貸生活:退去時の請求額、どこまでが妥当?

#ペット可賃貸
 

賃貸物件でのペットとの暮らしは、喜びと癒しをもたらしてくれる一方で、退去時の原状回復費用が気になる方も多いのではないでしょうか。特に、ペットによる傷や汚れは、どこまでが通常損耗とみなされ、どこからが借主の負担となるのか、判断が難しいですよね。

今回は、ペット(犬)との賃貸生活における退去時の請求額について、具体的なケースを基に、妥当な金額や注意点、交渉のポイントなどを詳しく解説します。

妹が1年半住んだ新築賃貸マンション(1K6畳)を出ます。ペット可物件で飼育1ヶ月前に申し出が必要なところ、退去予定があったために無断で飼育していたようです。(飼育期間は2ヶ月)尚、通常ペット飼育の場合は+敷金1ヶ月に加え、毎月の家賃に5000円上乗せが契約で決まっているそうです。2ヶ月といえども壁紙が少し剥がれてしまっており、柱に犬が噛んだ傷もよく見るとあります。部屋に臭いはなく、それ以外は綺麗な状態です。入居時の敷金は6万(家賃1ヶ月分)ですが、さらに請求される覚悟はしています。一般的にいくらぐらいの請求が妥当でしょうか?損傷の程度によるのでわかりにくいとは思いますが、お詳しい方教えてください。

今回のケースは、ペット可の賃貸物件で、本来事前に申告が必要なペット(犬)を無断で2ヶ月間飼育し、その間に壁紙の剥がれや柱への犬の噛み跡が生じたというものですね。契約では、ペット飼育の場合、敷金の上乗せと家賃の増額が定められているとのこと。この状況で、退去時にどれくらいの請求が妥当なのか、一緒に考えていきましょう。

結論:無断飼育は不利!でも諦めずに交渉を

結論から言うと、今回のケースは「無断飼育」という点が非常に不利に働きます。本来、ペット可物件であっても、事前に申告し、契約内容に沿った条件(敷金の上乗せや家賃の増額)を履行していれば、退去時の原状回復費用も最小限に抑えられた可能性があります。

しかし、無断飼育の場合、貸主側は「契約違反」を理由に、通常よりも高額な原状回復費用を請求してくる可能性があります。とは言え、諦めるのはまだ早いです。以下のポイントを踏まえて、冷静に交渉することで、請求額を減額できる可能性は十分にあります。

1. 原状回復義務の範囲を理解する

まず、大前提として、賃貸契約における原状回復義務は、借主が故意または過失によって物件に与えた損害を回復する義務です。つまり、通常の使用による損耗や経年劣化については、借主が費用を負担する必要はありません。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には、具体的な事例とともに、貸主と借主の負担割合の考え方が示されています。これを参考に、今回のケースがどこまで借主の負担となるのか、冷静に判断しましょう。
壁紙の剥がれ: 犬が引っ掻いたり、故意に剥がしたりした場合は、借主の負担となる可能性が高いです。しかし、自然な劣化や日焼けによる変色などが原因であれば、貸主の負担となる場合もあります。
柱の噛み跡: 犬が噛んでできた傷は、明らかに借主の過失によるものとみなされます。原状回復費用は借主の負担となるでしょう。

2. 請求項目の内訳を細かく確認する

貸主から提示された請求書の内訳を細かく確認しましょう。
修繕箇所の特定: どの部分の修繕に、どれだけの費用がかかるのか、具体的に記載されているか確認します。
費用の妥当性: 修繕費用が相場と比べて高すぎないか、複数の業者に見積もりを取るなどして確認しましょう。
減価償却の考慮: 壁紙や床材などは、年数の経過とともに価値が下がります。その減価償却分が考慮されているか確認しましょう。

もし、不明な点や納得できない点があれば、遠慮なく貸主や管理会社に質問し、説明を求めることが大切です。

3. 交渉のポイント:誠意と根拠を示す

交渉に臨む際は、以下の点を意識しましょう。
非を認める: まずは、無断でペットを飼育していたことについて、貸主側に謝罪しましょう。誠意を示すことで、交渉のテーブルについてもらいやすくなります。
根拠を示す: 原状回復義務の範囲や費用の妥当性などについて、具体的な根拠(ガイドラインや見積もりなど)を示しながら、冷静に交渉しましょう。
代替案を提示する: 例えば、「壁紙の剥がれは、一部分のみ自分で修繕する」「柱の傷は、専門業者に補修を依頼する」など、具体的な代替案を提示することで、貸主側の納得を得やすくなります。
第三者機関の利用を検討する: どうしても交渉がまとまらない場合は、国民生活センターや弁護士などの第三者機関に相談することも検討しましょう。

4. ペット保険の活用を検討する

今回のケースでは難しいかもしれませんが、ペット保険の中には、ペットが原因で発生した損害賠償責任を補償してくれるものがあります。今後、ペットと賃貸物件で暮らすことを考えている方は、加入を検討してみるのも良いでしょう。

ケーススタディ:Aさんの場合

Aさんは、小型犬と暮らすためにペット可の賃貸マンションに引っ越しました。しかし、犬が壁を引っ掻いてしまい、退去時に高額な原状回復費用を請求されました。

Aさんは、まず請求書の内訳を細かく確認し、壁紙の張り替え費用が高すぎることに気づきました。そこで、複数の業者に見積もりを依頼し、相場よりも大幅に高いことを突き止めました。

Aさんは、その見積もりを基に、貸主と交渉。最終的に、相場価格での張り替え費用と、犬が引っ掻いた部分のみの修繕費用を支払うことで合意しました。

Aさんは、「諦めずに交渉して本当に良かった」と話しています。

専門家からのアドバイス:B弁護士の場合

B弁護士は、「ペットと暮らす賃貸物件のトラブルは増加傾向にあります。特に、原状回復義務をめぐるトラブルは多いですね。重要なのは、契約内容をしっかりと確認し、証拠を保全することです」と語ります。

B弁護士は、今回のケースについて、「無断飼育は不利な状況ですが、諦めずに交渉することが大切です。まずは、専門家に相談し、法的根拠に基づいたアドバイスを受けることをお勧めします」とアドバイスしています。

まとめ:ペットとの賃貸生活を楽しむために

ペットとの賃貸生活は、事前の準備と注意で、より快適なものになります。
ペット可物件を選ぶ: 当然ですが、ペット可物件を選びましょう。
契約内容をしっかり確認する: ペットに関する特約事項(飼育条件、原状回復義務など)を必ず確認しましょう。
ペット保険を検討する: 万が一の事態に備えて、ペット保険への加入を検討しましょう。
日頃から対策を講じる: 壁や床の保護シート、消臭剤の使用など、日頃から対策を講じましょう。
近隣住民への配慮を忘れずに: 鳴き声や臭いなど、近隣住民への配慮を心がけましょう。

これらの点に注意して、ペットとの素敵な賃貸生活を楽しんでくださいね。

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