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チワワとの賃貸生活:退去時の修繕費トラブルを防ぐための大家さん向け徹底ガイド

#賃貸トラブル
 

この記事では、賃貸物件で小型犬(チワワ)を飼育する入居希望者を受け入れる際の、退去時修繕費に関するトラブルを未然に防ぐための対策を、大家さん向けに徹底解説します。敷金の設定、契約書の条項、そして具体的な修繕費用の相場まで、経験豊富な大家さんの視点から、具体的なアドバイスを提供します。

持ち家(賃貸)の入居希望者がペット(小型犬チワワ)を飼いたいと申しております。経験のある方(貸主or借主),退去時にどの程度修繕が必要でいくらかかったか教えてください。
+α 敷金3カ月を条件で提示していましたが,頭金が厳しいとのことで敷金を2カ月にして,退去時に敷金2カ月で修繕費(退出時のクロス張替・ペット用脱臭・消毒・クリーニングなど)が足りない場合は借主が負担するものとすることを契約に盛り込みたいと考えています.経験のある大家さんへ,上記のような契約について意見をいただければ幸いです。

ケーススタディ:ペット可賃貸の落とし穴と対策

ペット可物件は、空室対策として有効な手段の一つですが、同時に退去時の修繕費に関するトラブルが発生しやすいという側面も持ち合わせています。特に小型犬であるチワワの場合、その体格からは想像もつかないほどの臭いや、壁や床への傷が問題となることがあります。ここでは、実際にペット可物件を運営している大家さんの事例を参考に、具体的な対策を検討していきましょう。

事例1:Aさんのケース

Aさんは、都内で築15年のマンションを所有しています。数年前からペット可物件として貸し出しており、現在の入居者はチワワを飼育しています。入居時には敷金として家賃の2ヶ月分を受け取り、契約書には「ペットによる損害は借主負担」という条項を盛り込んでいました。

しかし、退去時に部屋を確認したところ、壁紙には無数の引っかき傷があり、床にはペットの臭いが染み付いていました。修繕業者に見積もりを依頼したところ、壁紙の張替え、床のクリーニング、そして脱臭作業に合計で30万円以上かかることが判明しました。

Aさんは、敷金2ヶ月分では修繕費用を賄いきれないため、入居者に不足分の支払いを請求しましたが、入居者は「通常の使用による損耗だ」と主張し、支払いを拒否しました。結局、Aさんは弁護士に相談し、裁判で争うことになりました。

事例2:Bさんのケース

Bさんは、地方都市でアパートを経営しています。Bさんのアパートもペット可物件として貸し出しており、入居者の多くが小型犬を飼育しています。Bさんは、Aさんの事例を教訓に、入居時の契約内容を詳細に定め、退去時のトラブルを未然に防ぐための対策を講じています。

具体的には、
敷金を家賃の3ヶ月分に設定する
契約書に「ペットの種類、頭数、飼育方法」を明記する
契約書に「ペットによる損害の範囲」を具体的に記載する(例:壁紙の張替え、床のクリーニング、脱臭作業など)
入居時にペットの写真を提出してもらう
定期的に部屋の状態を確認する

これらの対策を講じた結果、Bさんのアパートでは、退去時の修繕費に関するトラブルはほとんど発生していません。

敷金の設定:2ヶ月で本当に足りる?

質問者様は、敷金を2ヶ月に設定し、不足分は借主負担とする契約を検討されていますが、本当に2ヶ月で十分なのでしょうか?

一般的に、ペット可物件の場合、通常の物件よりも修繕費用が高くなる傾向があります。特に、チワワのような小型犬は、室内で活発に動き回るため、壁や床に傷がつきやすいです。また、ペットの臭いは、通常のクリーニングでは完全に除去できない場合もあります。

これらの点を考慮すると、敷金2ヶ月分では、修繕費用を賄いきれない可能性が高いと言えます。可能であれば、敷金を3ヶ月分に設定し、より多くの修繕費用を確保することをおすすめします。

契約書の条項:どこまで具体的に書くべき?

契約書に「退去時に敷金2カ月で修繕費(退出時のクロス張替・ペット用脱臭・消毒・クリーニングなど)が足りない場合は借主が負担するものとする」という条項を盛り込むことは、非常に重要です。しかし、この条項だけでは、具体的な損害賠償の範囲が不明確であり、トラブルの原因となる可能性があります。

契約書には、以下の点を具体的に記載することをおすすめします。
ペットの種類、頭数、飼育方法
ペットによる損害の範囲(例:壁紙の張替え、床のクリーニング、脱臭作業など)
損害賠償の算定方法(例:修繕業者の見積もりを参考に、減価償却を考慮する)
入居者の原状回復義務の範囲

これらの点を具体的に記載することで、入居者の責任範囲が明確になり、退去時のトラブルを未然に防ぐことができます。

修繕費用の相場:何にいくらかかる?

退去時の修繕費用は、物件の状態や広さ、そして依頼する業者によって大きく異なります。ここでは、一般的な修繕費用の相場をご紹介します。
壁紙の張替え:1㎡あたり1,000円~2,000円
床のクリーニング:1㎡あたり500円~1,000円
脱臭作業:1部屋あたり10,000円~30,000円
消毒作業:1部屋あたり5,000円~10,000円
畳の張替え:1畳あたり5,000円~10,000円
襖の張替え:1枚あたり3,000円~5,000円

これらの費用はあくまで目安であり、実際には物件の状態や業者によって異なります。複数の業者に見積もりを依頼し、適正な価格で修繕を行うようにしましょう。

成功の鍵:コミュニケーションと定期的なチェック

ペット可物件を運営する上で最も重要なことは、入居者とのコミュニケーションです。入居時には、ペットの飼育方法や注意事項を丁寧に説明し、入居後も定期的に連絡を取り、部屋の状態を確認するようにしましょう。

また、定期的なチェックを行うことで、早期に問題を発見し、被害が拡大するのを防ぐことができます。例えば、数ヶ月に一度、入居者の許可を得て部屋を訪問し、壁や床の状態、そして臭いなどを確認するようにしましょう。

もし、問題を発見した場合は、入居者と協力して解決策を検討することが重要です。例えば、壁の傷が軽微な場合は、入居者に自分で補修してもらう、あるいは、専門業者に依頼して部分的な補修を行うなどの方法が考えられます。

専門家の視点:弁護士や不動産鑑定士に相談する

もし、退去時の修繕費に関するトラブルが発生した場合は、専門家である弁護士や不動産鑑定士に相談することをおすすめします。弁護士は、法的な観点から、損害賠償請求の可否や金額についてアドバイスをしてくれます。また、不動産鑑定士は、物件の価値や修繕費用の妥当性を評価してくれます。

専門家の意見を参考に、入居者との間で円満な解決を目指しましょう。

まとめ:ペットとの共生のために

ペット可物件は、空室対策として有効な手段ですが、同時に退去時の修繕費に関するトラブルが発生しやすいという側面も持ち合わせています。しかし、適切な対策を講じることで、トラブルを未然に防ぎ、ペットと入居者が快適に暮らせる環境を提供することができます。

今回の記事では、敷金の設定、契約書の条項、そして具体的な修繕費用の相場まで、経験豊富な大家さんの視点から、具体的なアドバイスを提供しました。これらの情報を参考に、ペット可物件の運営を成功させてください。

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