「近所の犬が散歩もしてもらえず、狭い犬舎で過ごしている。飼い主に改善を促しても変わらず、見ていて心が痛む。自分は多頭飼いのため引き取ることもできない。他に何かできることはないだろうか?」
近所にポインターを飼っている家があり、いつもコンクリの犬舎に入ったままです。小さな穴からしか中の様子は見えないのですが毎日気になって覗いています。犬舎はワンコが1~2歩しか歩くスペースもなく、食器の中や飲み水にオシッコをしても気付いてもらえず 黄色く濁った水を飲んでいて、ワンコの爪も伸び筋肉もなく痩せていてかわいそうでしかたないです。2ケ月に1度くらいは外につながれているのですがとても人なつこくて可愛いポインターです。いろいろ調べてみましたが 法の力で注意してもらっても改善される例は少ないと知りました。ワタシのできるコトとして飼い主のと その子供さんとのコミュニケーションをとり犬への興味を多くしようとしていますが まったく改善れません。たとえば 「ワンコの飲み水が無くなりそうですよ」と話ても「このコはほとんど水を飲まないし ゴハンも食べないから」という返事。昨日は お子さんと話す機会があり、子犬の頃は可愛がっていたけれどワンコが大きくなり 子供では散歩もできないので部屋で飼える 小型犬を飼おうと親子で話していると聞き ますますショックです。できれば引き取ってあげたいのですがワタシはすでにネコ2匹と犬1匹を賃貸で飼っていて これ以上増やせません。なにか ほかにできることはありますか?具体的な案があれば 教えてください。
お気持ちお察しいたします。目の前で苦しんでいる犬がいるのに、何もできないというのは本当につらいですよね。今回は、そのような状況を少しでも改善するために、具体的な行動プランをいくつか提案させていただきます。決して簡単な道のりではありませんが、諦めずにできることから始めてみましょう。
ケーススタディ:あるポインターの物語
これは、ある地域で実際にあったポインター犬の事例を基にしたお話です。名前を「レオン」としましょう。レオンは、広い庭付きの家に迎え入れられましたが、飼い主のAさんは狩猟犬としてのポインターの特性を理解していませんでした。Aさんはレオンを庭につなぎっぱなしにし、散歩はほとんど行かず、レオンは寂しさと運動不足で次第に元気をなくしていきました。
近所に住むBさんは、レオンのことが心配で、Aさんに何度か散歩に連れて行くように伝えましたが、Aさんは「忙しいから」「犬は庭にいるだけで満足だ」と言って聞き入れませんでした。Bさんは、レオンの状況を改善するために、様々な方法を試みました。
STEP1:現状の把握と記録
まず、客観的な証拠を集めることが重要です。具体的には、以下の情報を記録しましょう。
- 犬の状態:痩せ具合、怪我の有無、元気のなさ、不衛生な状況など、具体的な状況を記録します。可能であれば、写真や動画を撮影しておきましょう。
- 飼育環境:犬舎の広さ、清潔さ、日当たり、風通しなどを記録します。
- 飼い主の対応:散歩の頻度、食事の与え方、犬への関わり方などを記録します。
- 記録を取り続ける:可能であれば、毎日、少なくとも数日に一度は記録を取り続けましょう。
これらの記録は、後々、第三者に相談したり、法的手段を検討したりする際に、非常に重要な証拠となります。冷静に、客観的に状況を把握することが大切です。
ポイント:記録は、日時、場所、状況を明確に記載し、客観的な事実のみを書くように心がけましょう。
STEP2:関係機関への相談
記録を基に、以下の関係機関に相談してみましょう。
- 動物愛護センター・動物愛護団体:地域の動物愛護センターや動物愛護団体に相談し、現状を伝え、アドバイスを求めます。状況によっては、訪問調査や指導を行ってくれる場合があります。
- 保健所:動物愛護法に基づき、飼い主への指導や助言を行ってくれる場合があります。虐待の疑いがある場合は、通報することも可能です。
- 弁護士:動物愛護問題に詳しい弁護士に相談し、法的手段について検討します。
相談する際は、集めた記録を提示し、具体的な状況を説明することが重要です。また、相談した機関の担当者の名前や連絡先、相談内容などを記録しておきましょう。
注意点:相談する際は、感情的にならず、冷静に状況を説明することが大切です。
STEP3:地域コミュニティとの連携
近隣住民の方々と協力して、飼い主に働きかけることも有効です。例えば、以下のような方法が考えられます。
- 署名活動:近隣住民の方々に署名をしてもらい、飼い主に改善を求める嘆願書を提出します。
- 共同での声かけ:複数人で飼い主に声をかけ、犬の状況を心配していることを伝えます。
- 地域での情報共有:地域の掲示板やSNSなどを活用し、犬の状況を共有し、関心を高めます。
地域全体で問題意識を高め、飼い主にプレッシャーを与えることで、改善につながる可能性があります。ただし、感情的な対立は避け、冷静な話し合いを心がけましょう。
成功事例:地域住民が協力し、飼い主に犬の飼育放棄を認めさせ、犬を保護団体に引き渡した事例もあります。
STEP4:飼い主とのコミュニケーション再構築
すでに試みられているようですが、諦めずに飼い主とのコミュニケーションを続けることも重要です。ただし、これまでとは違うアプローチを試してみましょう。
- 犬の情報を共有する:犬の飼育に関する情報(散歩の必要性、適切な食事、犬の気持ちなど)を、さりげなく飼い主に伝えます。例えば、「最近、犬の健康に関する記事を読んだのですが…」といった切り出し方で、情報を共有してみましょう。
- 犬の専門家を紹介する:獣医やドッグトレーナーなど、犬の専門家を紹介し、飼い主にアドバイスを求めてもらうよう促します。
- 一緒に散歩に誘う:飼い主と一緒に犬の散歩に出かけ、犬との触れ合い方や散歩の楽しさを体験してもらいます。
飼い主の気持ちに寄り添いながら、犬への理解を深めてもらうことが大切です。根気強くコミュニケーションを続けることで、飼い主の意識が変わる可能性があります。
ポイント:飼い主を責めるのではなく、犬のために協力したいという姿勢を示すことが重要です。
STEP5:里親探し支援
もし、飼い主がどうしても犬の飼育を放棄する場合、里親探しを支援することもできます。
- 里親募集:インターネットやSNSなどを活用し、里親を募集します。犬の写真や性格、飼育状況などを詳しく記載し、魅力的な里親募集を作成しましょう。
- 保護団体との連携:地域の動物保護団体と連携し、里親探しを依頼します。保護団体は、里親希望者の審査や犬の引き渡しなど、様々なサポートを行ってくれます。
里親探しは、犬にとって新たな幸せへの第一歩となります。責任を持って、最適な里親を見つけられるよう、尽力しましょう。
注意点:里親希望者には、犬の飼育経験や生活環境などを詳しく確認し、犬にとって最適な環境を提供できるかどうかを見極めることが重要です。
レオンのその後
Bさんは、根気強くAさんとコミュニケーションを続けました。犬に関する情報を共有したり、一緒に散歩に出かけたりするうちに、Aさんの意識も徐々に変わり始めました。Aさんは、レオンを動物病院に連れて行き、健康状態をチェックしてもらい、ドッグトレーナーに相談して、レオンとの接し方を学びました。
数か月後、レオンはすっかり元気を取り戻し、Aさんと一緒に散歩に出かける姿が見られるようになりました。Bさんの粘り強い行動が、レオンの運命を変えたのです。
諦めない心が未来を拓く
今回ご紹介した方法は、決して簡単なものではありません。時間も労力もかかるかもしれません。しかし、諦めずにできることから始めることが大切です。あなたの行動が、犬の未来を変えるかもしれません。そして、犬との共生社会の実現に貢献できると信じています。
もし、今回の情報が少しでもお役に立てれば幸いです。困難な状況ではありますが、応援しています。