脊髄梗塞で車椅子を使用しています。車椅子を普段使われている方でお子さんをお持ちの方は普段の子育てをどのように工夫されていますか?
私は現在30歳で、同い年の夫と4歳と1歳半の子供がいます。車椅子を使うようになったのは去年からで原因は脊髄梗塞という病気です。部位はT5、T6間です。現在は自宅マンションで過ごしていて、マンションの部屋は段差をなくしたり、トイレやお風呂の改修もしています。少しずつ車椅子の生活にも慣れていますが小さな子供が2人いるためかなり大変です。夫は仕事がかなり忙しいようで平日は夜11時頃帰ります。なので子供が寝るまで私一人で世話をしなければいけません。
料理をすると言っても、キッチンは改修していないので車椅子を斜めにしなければ止めることが出来ず、高さも、IHにフライパンを置くと、私からはフライパンの中身が全く見えませんし、シンクも深さがあり、私は今料理はせず、朝は夫に作ってもらい、昼や夜は宅配を頼んでいます。洗濯も私は干せないので洗濯機で乾燥をかけていますが、どうしても生乾きになってしまいます。子供を連れての外出時も、下の子を抱っこひもで正面で抱っこしながら車椅子をこぐため、上の子の手は繋げません。なので、急に走り出されたりとかすると事故にあいそうで怖いです。
この体になってまだ日が浅いこともあり、日々の自己導尿や自分の動作で精いっぱいです。
車椅子を使用しているお母様方がいらっしゃいましたらお知恵をお貸しいただきたいです。
【結論】車椅子での育児は工夫次第で必ずできます!
ご質問ありがとうございます。脊髄梗塞という大変なご病気を乗り越えながら、4歳と1歳半のお子さんたちの子育てに奮闘されているとのこと、本当に尊敬いたします。特に、車椅子での生活にまだ慣れない中で、小さなお子さん2人の育児をほぼ一人でこなされている状況は、想像を絶するご苦労があることと思います。
今回は、同じように車椅子での生活を送りながら育児をされているお母様方から、具体的なアドバイスや工夫を共有していただき、少しでも日々の負担を軽減し、笑顔で子育てができるヒントをお届けできればと思います。
以下では、
- キッチンでの工夫
- 洗濯の工夫
- 外出時の安全対策
- 家事代行サービスの活用
- 育児支援サービスの活用
- 同じ境遇の仲間との交流
について、詳しく解説していきます。
ケーススタディ:笑顔を取り戻したAさんの物語
Aさんは、交通事故で車椅子生活になったシングルマザーです。当時3歳のお子さんを育てながら、絶望と不安で押しつぶされそうな日々を送っていました。しかし、様々な工夫と周囲のサポートを得ながら、見事に育児と生活を両立されています。Aさんの経験から、私たちが学べることはたくさんあります。
1.キッチンでの工夫:安全と効率を両立
Aさんの場合、まずキッチンの改修を行いました。
- 昇降式の作業台: 高さを自由に変えられる作業台を設置し、無理なく調理ができるようにしました。
- オープンスペースの確保: 車椅子での移動がしやすいように、キッチンの通路を広く確保しました。
- 収納の工夫: 調味料や調理器具を手の届く場所に配置し、使いやすいように工夫しました。
しかし、キッチンの改修は費用も時間もかかるため、すぐに実行するのは難しい場合もあります。そこで、Aさんは以下のような工夫も取り入れました。
- 調理家電の活用: 電気圧力鍋やホットクックなどの調理家電を活用し、調理時間を大幅に短縮しました。
- ミールキットの利用: 献立を考える手間や買い物の時間を省くために、ミールキットを積極的に利用しました。
- 宅配サービスの活用: 疲れている時や時間がない時は、無理せず宅配サービスを利用しました。
これらの工夫により、Aさんは料理の負担を大幅に減らし、子供との時間や自分のための時間を確保できるようになりました。
ポイント:
キッチンでの工夫は、安全性を確保しつつ、調理の負担を減らすことが重要です。調理家電やミールキット、宅配サービスなどを上手に活用し、無理のない範囲で料理を楽しみましょう。
2.洗濯の工夫:乾燥機をフル活用&外注も検討
洗濯物を干すのが難しい場合、乾燥機の利用は必須と言えるでしょう。Aさんも乾燥機をフル活用し、洗濯物を干す手間を省いています。
しかし、乾燥機だけではどうしても生乾きになってしまう場合や、乾燥機に対応していない衣類もあります。そこで、Aさんは以下のような対策も行っています。
- 浴室乾燥機の利用: 雨の日や花粉の時期など、外に干せない場合は浴室乾燥機を利用しました。
- 乾燥サービスの利用: 大量の洗濯物がある場合や、どうしても乾かない場合は、コインランドリーの乾燥サービスを利用しました。
- 家事代行サービスの利用: 週に一度、家事代行サービスを利用し、洗濯物の片付けやアイロンがけをお願いしました。
特に、家事代行サービスの利用は、Aさんの生活に大きな変化をもたらしました。洗濯だけでなく、掃除や料理などもお願いすることで、自分の時間を確保できるようになり、心に余裕が生まれました。
ポイント:
洗濯は毎日の家事の中でも負担が大きいものの一つです。乾燥機をフル活用し、必要に応じて乾燥サービスや家事代行サービスを利用するなど、無理のない方法を見つけましょう。
3.外出時の安全対策:情報収集と練習で不安を解消
お子さんを連れての外出は、特に安全面に気を配る必要があります。Aさんは、外出前に必ず以下のことを確認するようにしています。
- 目的地のバリアフリー情報: 事前にインターネットや電話で、目的地のバリアフリー情報を確認します。
- 移動ルートの確認: 車椅子で移動しやすいルートを事前に確認し、危険な場所がないかを確認します。
- 介助者の手配: 必要に応じて、家族や友人に介助をお願いします。
また、Aさんは子供たちにも、車椅子での移動時の注意点を教え、一緒に練習することで、安全意識を高めています。
- 子供への声かけ: 「車椅子が通るから、少し待ってね」「危ないから、走らないでね」など、子供に分かりやすい言葉で注意を促します。
- 手をつないで歩く練習: 車椅子を押しながら、子供と手をつないで歩く練習をします。
- 緊急時の対応: 万が一の事態に備え、子供に助けを求める方法や連絡先を教えておきます。
これらの対策により、Aさんは安心して子供たちと外出を楽しめるようになりました。
ポイント:
外出時は、事前の情報収集と準備が大切です。子供にも安全意識を持たせ、一緒に練習することで、安心して外出を楽しめるようにしましょう。
4.育児支援サービスの活用:頼れるものは何でも頼る!
育児は一人で抱え込まず、積極的に育児支援サービスを活用しましょう。Aさんは、以下のようなサービスを利用しています。
- ファミリーサポート: 地域のファミリーサポートを利用し、一時的に子供を預かってもらっています。
- 子育て支援センター: 子育て支援センターで、育児相談やイベントに参加し、他の親御さんと交流しています。
- 訪問型病児保育: 子供が病気の時、自宅で保育を受けられる訪問型病児保育を利用しています。
これらのサービスを利用することで、Aさんは自分の時間や休息を確保できるようになり、心身ともにリフレッシュできています。
ポイント:
育児支援サービスは、親御さんの心強い味方です。積極的に活用し、育児の負担を軽減しましょう。
5.同じ境遇の仲間との交流:孤独感を解消し、情報交換
同じように車椅子での生活を送りながら育児をしている仲間と交流することで、孤独感を解消し、情報交換ができます。Aさんは、インターネットの掲示板やSNSなどを通じて、同じ境遇の仲間と繋がり、悩みや喜びを共有しています。
仲間との交流を通じて、Aさんは以下のようなメリットを感じています。
- 共感と励まし: 同じ境遇だからこそ分かり合える悩みや苦労を共有し、共感し合えることで、心が軽くなります。
- 情報交換: 育児に関する情報や、利用できるサービス、便利なグッズなど、役立つ情報を交換できます。
- 精神的な支え: 辛い時や落ち込んだ時に、励ましの言葉をもらい、前向きな気持ちになれます。
同じ境遇の仲間との繋がりは、Aさんの育児を支える大きな力となっています。
ポイント:
同じ境遇の仲間との交流は、孤独感を解消し、育児を乗り越えるための大きな力となります。積極的に交流し、支え合いましょう。
専門家からのアドバイス:ソーシャルワーカーBさんの視点
ソーシャルワーカーのBさんは、長年、障害のある方の育児支援に携わってきました。Bさんは、車椅子での育児について、以下の点を重要視しています。
- 無理をしない: 完璧な育児を目指さず、できる範囲で頑張ることが大切です。
- 周りの人に頼る: 家族や友人、地域の支援サービスなど、頼れるものは何でも頼りましょう。
- 自分の時間を大切にする: 自分の時間を作り、リフレッシュすることで、心に余裕が生まれます。
Bさんは、「育児はマラソンのようなもの。無理せず、ゆっくりと自分のペースで進んでいくことが大切です」と話します。
まとめ:諦めずに、自分らしい育児を楽しもう!
車椅子での育児は、確かに大変なことも多いですが、工夫次第で必ずできます。Aさんのように、様々な工夫と周囲のサポートを得ながら、笑顔で育児を楽しんでいるお母さんはたくさんいます。
今回の記事が、少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。諦めずに、自分らしい育児を楽しんでください!