里親に出した愛犬のことが心配で、眠れない日々を過ごされているのですね。お気持ち、痛いほどよく分かります。
今回は、里親に出した犬の状況が分からなくなってしまったというご相談です。
もしかしたら、何かあったのではないか?と、とても不安な状況だと思います。
今回は、この状況を打開するために、以下の3つのポイントに沿って、具体的な行動と、心構えについてお話していきます。
1. 冷静な状況把握と情報収集
2. 感情的な対立を避けるコミュニケーション
3. 専門家のサポートも視野に入れる
愛犬のために、一緒にできることを考えていきましょう。
まず、深呼吸をして、冷静になりましょう。
感情的になってしまうのは当然ですが、まずは客観的に状況を把握することが大切です。
まずは、これまでの経緯を時系列で整理してみましょう。
いつ、誰に、どのような状況で犬を譲渡したのか?
譲渡後のやり取りは?(頻度、内容、相手の反応など)
「犬がいないのでは?」と感じ始めたのはいつ頃から?
相手の言動で不自然に感じた点は?
実際に確認できた事実は?(アパートの件など)
時系列で整理することで、見えてくるものがあるかもしれません。
例えば、
「もしかしたら、この時期に何かあったのかも?」
という仮説を立てやすくなります。
もし可能であれば、里親さんのご近所の方や、共通の知人から情報を集めてみましょう。
ただし、探りを入れていることが悟られないように、慎重に行動する必要があります。
「最近、○○さんの犬を見かけないけど、どうしたのかな?」
「○○さんの近所に引っ越された学生さん、犬を飼っているのかな?」
あくまでさりげなく、世間話をするような感じで情報を集めるのがポイントです。
SNSなどで情報を探すのも一つの手段ですが、個人情報保護には十分注意しましょう。
犬の行動や変化に気づくポイント
相手に直接問い詰めるのは、最も避けたい行動です。
感情的な対立を生み、真実から遠ざかる可能性があります。
相手を責めるのではなく、心配している気持ちを伝えることを意識しましょう。
まずは、相手の状況を理解しようと努めることが大切です。
お孫さんの世話で疲れている、という情報があるので、
「お孫さんのことで大変な毎日を送られているんですね。
ゆっくりお話できる時間も少ないかと思いますが、少しだけお時間いただけないでしょうか?」
というように、相手の状況を気遣う言葉から入ると、相手も心を開きやすくなります。
「犬はどこにいるんですか?」「本当に元気なんですか?」
というような直接的な質問は、相手を警戒させてしまいます。
代わりに、
「最近、○○ちゃん(犬の名前)はどんな様子ですか?
何か変わったことはありませんか?」
というように、遠回しな質問を心がけましょう。
「犬の様子が心配なので、一度会わせてほしい」
というように、会話の目的を明確に伝えましょう。
ただし、
「会わせてもらえないなら、警察に相談する」
というような脅迫めいた言い方は絶対にNGです。
あくまでお願いする、という姿勢を崩さないようにしましょう。
直接会って話すのが難しい場合は、手紙やメッセージを送るのも有効な手段です。
手紙であれば、自分の気持ちを整理して、冷静に伝えることができます。
ただし、長文にならないように、簡潔にまとめることが大切です。
手紙やメッセージの例文
○○様
お変わりなくお過ごしでしょうか?
先日お電話でお話した際、○○ちゃん(犬の名前)のことが少し気になっており、お手紙を書きました。
もしよろしければ、○○ちゃんの最近の様子を教えていただけないでしょうか?
お忙しいところ恐縮ですが、お返事いただけると嬉しいです。
○○
どうしても状況が改善しない場合は、専門家のサポートを検討しましょう。
動物愛護団体は、動物虐待や遺棄に関する相談を受け付けています。
状況によっては、調査や指導を行ってくれる場合もあります。
ただし、動物愛護団体は、あくまで動物の福祉を目的とした団体です。
個人的な感情や、所有権に関する問題には対応できない場合があります。
法的な手段を検討する場合は、弁護士に相談しましょう。
今回のケースでは、
犬の所有権
損害賠償請求
刑事告訴
などが考えられます。
ただし、弁護士に依頼するには費用がかかります。
費用対効果を慎重に検討する必要があります。
真実を知りたい、という強い思いがある場合は、探偵に依頼するのも一つの手段です。
探偵は、尾行や張り込みなどの調査を行い、客観的な証拠を集めてくれます。
ただし、探偵に依頼するには高額な費用がかかります。
また、プライバシー侵害などの問題も生じる可能性があります。
専門家への相談の注意点
Mさんは、知人Aさんに愛犬のポメラニアンを譲渡しました。
Aさんは犬好きで、Mさんも安心していましたが、数ヶ月後、Aさんの様子がおかしいことに気づきます。
連絡をしてもなかなか繋がらず、会うことを避けるようになります。
心配になったMさんは、Aさんの自宅を訪ねますが、犬の姿はありません。
Mさんは、Aさんに問い詰めますが、Aさんは「犬は元気だ」の一点張り。
Mさんは、途方に暮れていました。
そんな時、Mさんは動物愛護団体の相談窓口に電話をしました。
相談員は、Mさんの話を聞き、Aさんの自宅を訪問することを提案しました。
数日後、Mさんと相談員はAさんの自宅を訪問。
Aさんは最初は拒否しましたが、相談員の説得に応じ、家の中を見せることになりました。
すると、家の中から痩せ細ったポメラニアンが発見されました。
Aさんは、犬の世話をすることができず、放置していたことを認めました。
Mさんは、ポメラニアンを保護し、動物病院で治療を受けさせました。
ポメラニアンは、Mさんの献身的な看病のおかげで、元気を取り戻しました。
Mさんのケースから学べることは、
諦めずに、行動すること
専門家のサポートを受けること
犬の幸せを第一に考えること
です。
今回のケースは、非常にデリケートな問題です。
焦らず、慎重に行動することが大切です。
愛犬のために、できる限りのことをしてあげたい、という気持ちは痛いほどよく分かります。
しかし、感情的になってしまうと、事態が悪化する可能性もあります。
冷静に、客観的に状況を把握し、最善の行動を選択してください。
そして、決して諦めないでください。
あなたの愛犬が、一日も早く幸せになれることを心から願っています。