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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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犬との賃貸退去費用:大家さん都合でも壁の傷は自己負担?納得いかない時の対処法

#退去費用
 

大家さんの都合で退去することになったのに、愛犬がつけた壁の傷の修理費用を請求されて納得がいかない…そんな悩みを抱えていませんか?今回は、そのような状況に陥った場合の対処法を、Q&A形式で詳しく解説します。

賃貸退去時の費用について質問です。犬を飼っていて壁を引っ掻いてしまいクロスが剥がれてしまっている状態です。その場合自然損耗ではなく故意過失による破損に値するものと言う事で全額負担になると認識はあります。

退去する理由が大家さん側にあります。更新の時に更新しないと大家さん側が言ってきました。大家さんが私が住むこの家に住みたいから出ていけと言う理由です。私は家賃滞納など大家さんに迷惑を掛けた事は一度もありませんでした。

そこで大家さん側の問題と言う事で退去時の自然損耗のものの原状回復費用は免除になりましたが故意過失の費用は払ってもらいますと言われました。しかも最初は敷金全額返します。と言っていたのに後から故意過失は別だと言ってきました。最初と話が違う気がしてなんだか納得がいきません。あちらの都合で退去、引っ越しするのに納得いかなくてもこれは仕方がないのでしょうか?こう言う問題を抱えるのは初めてですし、無知なゆえに損をする気がしてなりません。そこで知識をお借りしたく質問させて頂きました。大家さん側の都合であってもこの場合故意過失の費用は払わなければいけないのでしょうか?分かりづらい文章ですが回答よろしくお願い致します。

結論:犬がつけた傷は原則として借主負担。ただし交渉の余地あり!

結論から言うと、犬がつけた壁の傷は、原則として借主の負担となります。しかし、今回のケースでは大家さんの都合による退去であるため、交渉の余地は大いにあります。

ケーススタディ:愛犬との暮らし、退去時のトラブルを乗り越えたAさんの物語

Aさんは、ミニチュアダックスフンドの「チョコ」と暮らす一人暮らしの女性。現在の賃貸マンションにチョコと一緒に住み始めて3年が経ちました。ある日、大家さんから突然「マンションを建て替えることになったので、更新はできません」と告げられます。Aさんは、チョコのために駅から近い今のマンションを選んだので、引っ越しは大きな負担です。

退去の日が近づき、Aさんは不動産会社の方と一緒に部屋の点検を行いました。すると、チョコが壁を引っ掻いてできた傷が数箇所見つかりました。不動産会社からは、「この傷はAさんの負担で修理することになります」と言われ、見積もりを提示されました。

Aさんは、「大家さんの都合で退去することになったのに、なぜ私が修理費用を負担しなければならないのか」と納得がいきませんでした。そこで、Aさんは弁護士Bに相談することにしました。

弁護士Bは、Aさんの状況を詳しく聞き取り、以下の2つのアドバイスをしました。

1. まずは、大家さんと話し合ってみること。
2. 話し合いで解決しない場合は、少額訴訟を検討すること。

Aさんは、弁護士Bのアドバイスを受け、まずは大家さんと話し合うことにしました。Aさんは、大家さんに「今回の退去は大家さんの都合によるものであること」「チョコの傷は故意にやったものではないこと」「引っ越し費用もかかるので、修理費用の負担を軽くしてほしいこと」などを丁寧に伝えました。

大家さんは、Aさんの話を聞き、当初は「契約書に書いてある通り、修理費用はAさんの負担だ」と主張していました。しかし、Aさんが弁護士に相談したこと、少額訴訟も検討していることを伝えると、大家さんの態度が軟化しました。

最終的に、大家さんはAさんの引っ越し費用の一部を負担し、壁の修理費用もAさんと大家さんで折半することで合意しました。Aさんは、今回の経験から、「泣き寝入りせずに、まずは話し合ってみることが大切だ」と学びました。

今回のケースの問題点

今回のケースでは、以下の点が問題となります。
大家さん都合の退去であること
敷金について、大家さんの説明が二転三転していること

通常、賃貸契約では、借主の故意または過失によって生じた損害については、借主が原状回復義務を負います。しかし、今回のケースでは、退去の理由が大家さんの都合によるものであるため、借主の負担を軽減する余地があると考えられます。

また、大家さんが最初に「敷金を全額返す」と言っていたにもかかわらず、後から「故意過失は別だ」と言い出したことは、説明として不十分であり、借主の不信感を招く原因となります。

具体的な対処法:5つのステップ

では、具体的にどのように対処すれば良いのでしょうか?以下の5つのステップで解説します。

ステップ1:契約書と重要事項説明書を確認する

まずは、賃貸契約書と重要事項説明書をよく確認しましょう。特に、原状回復義務に関する条項や、特約事項などを確認してください。契約書に「犬による傷は全て借主負担」といった特約がある場合、借主の負担が大きくなる可能性があります。

ステップ2:証拠を集める

退去時の状況を記録するために、以下の証拠を集めておきましょう。
壁の傷の写真を撮影する
傷の大きさ、場所、状態などがわかるように、様々な角度から撮影しましょう。
入居時の写真や記録
入居時からあった傷や汚れがあれば、それを示す写真や記録も重要です。
大家さんとのやり取りの記録
大家さんとの電話やメールのやり取りは、日付、時間、内容などを記録しておきましょう。
退去理由が大家さんの都合であることを証明できるもの
更新拒否通知書など、大家さんの都合で退去することになったことを証明できる書類を保管しておきましょう。

ステップ3:内容証明郵便を送る

大家さんに対して、自分の主張を明確に伝えるために、内容証明郵便を送ることを検討しましょう。内容証明郵便とは、いつ、誰が、誰に、どのような内容の手紙を送ったかを証明する郵便です。

内容証明郵便には、以下の内容を記載しましょう。
退去の経緯
大家さんの都合で退去することになった経緯を説明します。
壁の傷について
犬がつけた傷であることを認めつつも、故意または重過失によるものではないことを主張します。
入居時からあった傷や、経年劣化による傷があれば、それについても記載します。
原状回復費用の負担について
大家さんの都合による退去であること、引っ越し費用もかかることなどを考慮し、原状回復費用の負担を軽減してほしい旨を伝えます。
具体的な金額を提示することも有効です。
敷金について
最初に「敷金を全額返す」と言っていたにもかかわらず、後から「故意過失は別だ」と言い出したことについて、説明を求めます。
話し合いを求める
上記の内容について、話し合いをしたい旨を伝えます。

ステップ4:専門家に相談する

内容証明郵便を送っても大家さんとの交渉がうまくいかない場合は、弁護士や消費者センターなどの専門家に相談することを検討しましょう。専門家は、法律の専門家として、あなたの権利を守るために適切なアドバイスやサポートをしてくれます。
弁護士
法律の専門家として、交渉の代理や訴訟の提起など、法的なサポートをしてくれます。
消費者センター
消費者問題に関する相談窓口として、アドバイスや情報提供をしてくれます。
不動産に関する相談窓口
不動産に関する専門家として、アドバイスや情報提供をしてくれます。

ステップ5:少額訴訟を検討する

専門家に相談しても解決しない場合は、少額訴訟を検討しましょう。少額訴訟とは、60万円以下の金銭の支払いを求める訴訟で、通常の訴訟よりも手続きが簡単で、費用も安く済みます。

交渉を有利に進めるためのポイント

冷静に、論理的に話す
感情的にならず、冷静に、論理的に自分の主張を伝えましょう。
証拠を提示する
壁の傷の写真や、大家さんとのやり取りの記録など、自分の主張を裏付ける証拠を提示しましょう。
法律や判例を調べる
原状回復義務に関する法律や判例を調べて、自分の主張の根拠としましょう。
第三者の意見を聞く
家族や友人、専門家など、第三者の意見を聞いて、客観的に状況を判断しましょう。
譲歩する姿勢を見せる
全面的に自分の主張を押し通すのではなく、ある程度の譲歩も検討しましょう。

犬との暮らしを楽しむために:退去時のトラブルを避けるための予防策

今回のケースのような退去時のトラブルを避けるためには、日頃から以下の点に注意しましょう。
ペット可の物件を選ぶ
ペット可の物件を選ぶことで、退去時のトラブルを未然に防ぐことができます。
契約内容をよく確認する
契約書や重要事項説明書をよく確認し、原状回復義務に関する条項や、特約事項などを把握しておきましょう。
犬のしつけをする
犬が壁を引っ掻いたり、家具を傷つけたりしないように、きちんと躾をしましょう。
壁や床を保護する
壁に保護シートを貼ったり、床にマットを敷いたりするなど、犬が傷つけやすい場所を保護しましょう。
定期的にメンテナンスをする
壁の汚れを拭いたり、床の傷を補修したりするなど、定期的にメンテナンスをすることで、原状回復費用を抑えることができます。
入居時と退去時の写真を撮っておく
入居時と退去時の部屋の写真を撮っておくことで、原状回復義務の範囲を明確にすることができます。

まとめ

今回は、大家さんの都合で退去することになった場合に、愛犬がつけた壁の傷の修理費用を請求された場合の対処法について解説しました。

今回のケースでは、大家さんの都合による退去であるため、交渉の余地は大いにあります。まずは、契約書と重要事項説明書を確認し、証拠を集め、内容証明郵便を送るなど、できる限りの対策を講じましょう。

それでも解決しない場合は、弁護士や消費者センターなどの専門家に相談することを検討しましょう。

愛犬との暮らしは、かけがえのないものです。今回の記事が、あなたと愛犬が安心して暮らせる賃貸物件を見つけるための一助となれば幸いです。

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