愛犬との暮らしはかけがえのないものですが、賃貸マンションでの留守番中の吠え声は、近隣住民とのトラブルに発展する可能性も。今回は、実際にあった事例を基に、愛犬が留守中に吠えてしまう原因と、飼い主さんができる対策についてご紹介します。ぜひ、この記事を参考に、愛犬も人も快適に暮らせる環境づくりを目指しましょう。
まずは、愛犬が留守中に吠えてしまう原因を探りましょう。原因を特定することで、より効果的な対策を立てることができます。
分離不安:飼い主さんと離れることへの不安や寂しさから吠えてしまう。
警戒心:外の音や人、他の動物に反応して吠えてしまう。
退屈:刺激が少なく、退屈しのぎに吠えてしまう。
要求:お腹が空いた、トイレに行きたいなどの要求を伝えるために吠える。
ストレス:環境の変化や騒音など、ストレスを感じて吠えてしまう。
Mさんは、都内のペット可賃貸マンションに愛犬のポメラニアン、ポポと暮らしています。ある日、管理会社から「ポポちゃんの吠え声がうるさい」という苦情を受けました。Mさんは、ポポが普段からよく吠える子だということは理解していましたが、留守中にまで吠えているとは思いませんでした。
Mさんは、まずポポの吠える原因を探ることにしました。留守中のポポの様子を録画してみると、インターホンの音や、廊下を歩く人の足音に反応して吠えていることがわかりました。また、Mさんが家を出てからしばらくの間、寂しそうに鳴いている様子も確認できました。
原因がわかったMさんは、以下の対策を試みました。
1. インターホン対策:インターホンの音量を最小限に抑え、ポポがインターホンの音に慣れるようにトレーニングしました。
2. 騒音対策:窓を閉め、厚手のカーテンを取り付け、外からの音を遮断しました。
3. 分離不安対策:Mさんが家を出る前に、ポポと十分に遊び、おもちゃを与えて気を紛らわせました。また、Mさんの匂いがついたTシャツをポポのベッドに置いて、安心感を与えました。
これらの対策を続けた結果、ポポの吠え声は徐々に減り、最終的には苦情がなくなるまで改善しました。
Mさんの事例を参考に、飼い主さんが自分でできる吠え癖改善のための対策を10個ご紹介します。
1. 吠える原因の特定:まずは愛犬が何に対して吠えているのかを特定しましょう。留守中の様子を録画したり、近隣住民に話を聞いたりするのも有効です。
2. 環境の見直し:
騒音対策:窓を閉める、厚手のカーテンを取り付ける、防音シートを貼るなど。
視覚的な刺激の軽減:窓から見える景色を遮る、ブラインドを下ろすなど。
温度・湿度管理:快適な室温を保つ。
3. 分離不安対策:
出発前のルーティン:出発前に愛犬と十分に遊び、安心させてから出かける。
飼い主の匂い:飼い主の匂いがついたものを置いていく(Tシャツ、タオルなど)。
帰宅時の注意:帰宅直後は騒がずに、落ち着いてから愛犬と接する。
4. 退屈対策:
知育玩具:知育玩具を与え、退屈しのぎをさせる。
お留守番用のおもちゃ:特別なおもちゃを用意し、留守番の時間を楽しくする。
テレビやラジオ:犬用の音楽やラジオを流す。
5. トレーニング:
「おすわり」「待て」:基本的なコマンドを教え、指示に従うようにする。
「静かに」:吠え始めたら「静かに」と指示し、落ち着かせたら褒める。
専門家への相談:トレーナーや獣医に相談し、適切なアドバイスを受ける。
6. 運動不足解消:
散歩:毎日十分な散歩時間を確保する。
室内での運動:室内でボール遊びや引っ張りっこをする。
7. 要求吠え対策:
無視:要求吠えには反応せず、無視を徹底する。
適切なタイミングで要求に応える:吠える前に要求を察知し、応えてあげる。
8. ストレス軽減:
リラックスできる環境:愛犬が安心して過ごせる場所を用意する。
スキンシップ:積極的にスキンシップを取り、安心感を与える。
アロマ:リラックス効果のあるアロマを使用する(犬に安全なものを選ぶ)。
9. 吠え防止グッズの活用:
無駄吠え防止首輪:電気ショックや超音波で吠えを抑制する(使用には注意が必要)。
スプレー首輪:犬が嫌がる臭いのスプレーを噴射して吠えを抑制する。
10. 根気強く続ける:
すぐに効果が出なくても諦めずに、根気強く対策を続ける。
愛犬のペースに合わせて、無理のない範囲で取り組む。
「犬の吠え癖は、様々な要因が複雑に絡み合って起こることがあります。まずは、愛犬の吠える原因を特定し、それに応じた対策を行うことが重要です。また、吠え癖の改善には時間がかかることもありますので、根気強く取り組むことが大切です。
もし、自分で対策しても改善が見られない場合は、獣医行動診療科医やドッグトレーナーなどの専門家に相談することをおすすめします。専門家は、愛犬の状態を詳しく診断し、より適切なアドバイスやトレーニングを提供することができます。」
賃貸マンションで犬を飼う場合、以下の点に注意しましょう。
ペット可の条件:ペットの種類や大きさ、頭数などの条件を確認する。
規約の遵守:マンションの規約を遵守し、他の住民に迷惑をかけないようにする。
近隣住民への配慮:吠え声や臭いなど、近隣住民への配慮を心がける。
トラブル時の対応:トラブルが発生した場合は、管理会社や大家さんに相談し、適切に対応する。
愛犬の吠え癖は、根気強く対策を行うことで改善することができます。まずは、愛犬の吠える原因を特定し、この記事でご紹介した対策を参考に、できることから始めてみましょう。
もし、自分で対策しても改善が見られない場合は、専門家の力を借りることも検討しましょう。愛犬も人も快適に暮らせる、素敵な賃貸ライフを送ってくださいね。