せっかく犬との生活を夢見て引っ越したのに、管理会社が変わって約束が反故にされそうになるなんて、本当に不安になりますよね。でも、諦めるのはまだ早いです! 今回は、このような状況に陥った場合に、飼い主さんができることをケーススタディ形式でご紹介します。
Aさんは、愛犬のB(仮名)と一緒に暮らすために、ペット可の賃貸アパートを探していました。不動産仲介業者C社を通じて、いずれ犬を飼育可能になるという条件で契約。しかし、入居後すぐに管理会社がD社からE社へ変更。E社は当初、ペット飼育の許可を認めませんでした。
Aさんはまず、C社に連絡を取り、契約時の状況を改めて確認しました。幸い、C社は当時の担当者Fさんが在籍しており、契約時の説明内容や、D社から取り寄せたペット飼育申請書に関するメールの記録などを確認することができました。
ポイント1:契約時の状況を詳細に記録しておくこと
仲介業者とのやり取り(メール、チャット、会話の記録)
ペット飼育に関する特約の有無
管理会社からの説明内容(書面、口頭)
これらの記録は、後々の交渉で非常に重要な証拠となります。
Aさんは、C社の協力を得ながら、E社との交渉を開始しました。
1. 契約時の状況説明:
D社との間で、将来的なペット飼育が可能であるという合意があったこと
その条件として、敷金3ヶ月分と月額2000円の追加費用が発生すること
これらの条件は、契約前にC社から説明を受けていたこと
2. 証拠の提示:
C社から提供されたメールの記録
D社が作成したペット飼育申請書のコピー
3. 感情的な訴え:
Bのためにこのアパートを選んだこと
E社の対応によって、Bとの生活が脅かされていること
ペットを飼うことはAさんにとって精神的な支えであること
E社は当初、前管理会社との約束は引き継がないという姿勢を崩しませんでした。しかし、Aさんの粘り強い交渉と、C社の協力もあり、最終的にはペット飼育を認める方向で検討してくれることになりました。
E社は、Aさんに対して、以下の条件でペット飼育を認めることを書面で提示しました。
敷金3ヶ月分の支払い
月額2000円の追加費用の支払い
E社指定のペット飼育に関する誓約書の提出
Aさんは、これらの条件を承諾し、E社との間で正式な合意書を作成しました。
ポイント2:口約束だけでなく、必ず書面で合意内容を確認すること
口約束は、後々「言った」「言わない」の水掛け論になりやすく、証拠として残りにくいというデメリットがあります。必ず書面で合意内容を確認し、双方が署名・捺印することで、法的拘束力を持たせることが重要です。
Aさんの事例から、私たちは以下の教訓を学ぶことができます。
契約時の確認は念入りに: ペットに関する条件は、契約前に必ず確認し、不明な点は質問すること。
証拠は大切に保管: 契約書、メール、会話の記録など、ペットに関する証拠は大切に保管すること。
諦めずに交渉: 管理会社が変更になった場合でも、諦めずに交渉することが大切。
専門家の助けを借りる: 必要に応じて、弁護士や不動産コンサルタントなどの専門家の助けを借りること。
今回のケースでは、Aさんの粘り強い交渉によって、最終的にペット飼育が認められることになりました。しかし、交渉がうまくいかない場合もあります。
その場合は、以下のような選択肢を検討する必要があります。
1. 引越し:
ペット可の物件を探して、引越しを検討する。
引越し費用や契約解除料が発生する可能性があるため、事前に確認すること。
2. 法的手段:
弁護士に相談し、法的手段を検討する。
訴訟費用や時間的な負担が発生する可能性があるため、慎重に検討すること。
今回のケースのように、犬との賃貸生活では、様々なトラブルが発生する可能性があります。トラブルを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。
ペット可の物件を選ぶ: ペット可の物件であっても、犬種やサイズに制限がある場合があるので、事前に確認すること。
契約内容をよく確認する: ペットに関する特約や、退去時の清掃費用など、契約内容をよく確認すること。
近隣住民への配慮: 鳴き声や臭いなど、近隣住民への迷惑にならないように配慮すること。
ペット保険への加入: 病気やケガに備えて、ペット保険への加入を検討すること。
犬との賃貸生活は、楽しいことばかりではありません。しかし、事前の準備と対策をしっかりと行えば、トラブルを最小限に抑え、愛犬との幸せな生活を送ることができます。今回の記事が、皆様の犬との賃貸生活の一助となれば幸いです。