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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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犬の無駄吠え問題、賃貸マンションでの解決策は?弁護士が教える法的知識と対策

#犬の鳴き声
 
長文失礼します。友人から相談を受けました。友人はペット可のマンションに住んでいますが、1年ほど前に越してきた住人の犬の無駄吠えがひどく、留守中はベランダに出しっぱなしにしているそうです。隣にビルが立っているため、マンション中に一日中響き渡るそうです。管理組合でも問題になり、管理会社を通じて苦情を伝えたところ、管理会社からは「訓練士に依頼して改善する」との回答を得たそうです。その後、訓練士らしき人が出入りしていたそうですが、1年経っても改善されず、最近は訓練士の姿も見かけなくなったそうです。再び管理会社に尋ねると「約束通り高いお金を払って訓練したが、治らなかった」と開き直っているとのこと。飼い主自身にやる気がなく、訓練士から匙を投げられたのでは、と思うのですが…。とりあえず約束は守っていますし、このような場合はどうするべきでしょうか?改善されなくても、とりあえず約束は守っているので、これ以上苦情を言っても無駄なのでしょうか?さらに、この問題飼い主は約束を守ったことになるのか、というようなことです。

結論:諦めずに、多角的なアプローチで解決を目指しましょう

結論から申し上げますと、諦めるのはまだ早いです。今回のケースは、単に「訓練を行った」という事実だけでは、問題解決に向けた十分な対応とは言えません。
マンションの規約、法律、そして何よりも犬と人が快適に共生できる環境を目指し、粘り強く対策を講じていく必要があります。

ケーススタディ:無駄吠え問題に立ち向かったMさんの物語

都心に建つペット可マンションに住むMさんは、愛犬のチワワ「チョコ」と快適な日々を送っていました。しかし、ある日、隣に引っ越してきた住人の飼う大型犬の無駄吠えに悩まされるようになります。
最初は我慢していたMさんでしたが、日中の在宅勤務にも支障が出るほどになり、管理会社に相談することにしました。

管理会社は注意喚起の文書を配布しましたが、状況は改善されません。そこでMさんは、同じように騒音に悩む住人たちと協力し、管理組合に具体的な対策を求めることにしました。
Mさんたちは、弁護士に相談し、騒音の証拠を集め、内容証明を送付するなど、法的な手段も視野に入れながら、粘り強く交渉を続けました。
その結果、問題の飼い主は犬の訓練を徹底し、防音対策を施すことを約束。Mさんたちの根気強い努力が実を結び、マンションに静けさが戻ったのです。

無駄吠え問題、解決への道筋

Mさんの事例のように、無駄吠え問題の解決には、多角的なアプローチが不可欠です。
今回のケースでは、以下の3つのポイントに焦点を当てて、具体的な解決策を探っていきましょう。

1. マンションの規約と管理会社の責任
2. 法的観点からのアプローチ
3. 犬の行動学に基づいた対策

1. マンションの規約と管理会社の責任

規約の確認

まず、マンションの管理規約を再度確認しましょう。ペットに関する条項、騒音に関する条項などが具体的にどのように定められているかを確認します。
特に、犬の飼育に関するルール、無駄吠えに対する罰則などが明記されている場合は、それを根拠に管理会社や飼い主に改善を求めることができます。
管理会社の責任

管理会社は、マンションの住人が快適に生活できるよう、環境を維持する責任があります。
苦情が出ているにも関わらず、適切な対応を怠っている場合、管理会社に対して改善を求めることができます。
具体的には、以下のような対応を求めることが考えられます。
問題の飼い主への注意喚起の徹底
マンション全体のペット飼育に関するルールの見直し
専門家(ドッグトレーナーなど)によるアドバイスの提供
必要に応じて、法的措置の検討

今回のケースでは、管理会社は「訓練士に依頼した」という事実をもって責任を果たしたと考えているようですが、
結果として問題が解決していない以上、十分な対応とは言えません。管理会社には、問題解決に向けてより積極的な関与を求めるべきでしょう。

2. 法的観点からのアプローチ

法的根拠

犬の無駄吠えは、民法上の不法行為にあたる可能性があります。
受忍限度を超える騒音は、近隣住民の生活を著しく妨害するものとして、損害賠償請求の対象となる場合があります。
証拠収集

無駄吠えの状況を客観的に証明するために、以下の証拠を収集しましょう。
騒音の録音・録画データ
騒音の発生日時、時間帯、頻度などの記録
医師の診断書(騒音による精神的な苦痛を訴える場合)
第三者(他の住民など)の証言

これらの証拠は、法的手段に訴える際に重要な役割を果たします。
内容証明郵便

内容証明郵便とは、「いつ、誰が、誰に、どのような内容の文書を送ったか」を証明する郵便です。
問題の飼い主に対して、無駄吠えの改善を求める内容証明郵便を送付することで、法的なプレッシャーを与えることができます。
内容証明郵便には、以下の内容を記載すると効果的です。
無駄吠えの具体的な状況(日時、時間帯、頻度など)
無駄吠えによって被っている被害の内容(精神的苦痛、睡眠不足など)
改善を求める具体的な要求(訓練の徹底、防音対策など)
改善が見られない場合の法的措置の検討
弁護士への相談

法的手段を検討する場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は、法律の専門家として、証拠の収集方法、内容証明郵便の作成、訴訟手続きなど、様々な面でサポートしてくれます。
また、弁護士に依頼することで、相手方に対してより強い交渉力を持つことができます。

3. 犬の行動学に基づいた対策

無駄吠えの原因

犬が無駄吠えをする原因は様々です。
分離不安、警戒心、退屈、ストレスなどが考えられます。
原因を特定することで、より効果的な対策を講じることができます。
専門家への相談

ドッグトレーナーや獣医行動診療科医などの専門家に相談し、犬の行動を分析してもらうことをおすすめします。
専門家は、犬の性格や生活環境などを考慮し、個別の状況に合わせたアドバイスを提供してくれます。
具体的な対策

専門家のアドバイスに基づき、以下のような対策を検討しましょう。
訓練
無駄吠えを抑制するための服従訓練や、吠える以外の行動を教える代替行動の訓練を行います。
専門家の指導のもと、正しい方法で訓練を行うことが重要です。
環境改善
犬が安心して過ごせる環境を整えます。
クレートを用意したり、落ち着ける場所を作ったり、適度な運動や遊びを取り入れたりすることで、ストレスを軽減することができます。
音への慣らし
無駄吠えの原因となる音に、徐々に慣らしていく訓練を行います。
最初は小さな音から始め、徐々に音量を上げていくことで、犬は音に対する恐怖心を克服することができます。
留守番対策
分離不安が原因で無駄吠えする場合は、留守番対策を行います。
留守番前に 충분한運動をさせたり、おもちゃを与えたり、テレビやラジオをつけて音を聞かせるなどの方法があります。

問題飼い主は約束を守ったことになるのか?

今回のケースで、問題飼い主が「約束を守った」と言えるかどうかは、非常に難しい判断です。
確かに、訓練士に依頼したという事実はありますが、問題が解決していない以上、十分な対応とは言えません。
「約束を守った」と主張するのであれば、訓練の内容、期間、効果などを具体的に説明する必要があります。
また、訓練後も無駄吠えが改善されない場合、他の対策を講じる義務があると考えられます。

諦めずに、一歩ずつ解決を目指しましょう

犬の無駄吠え問題は、解決に時間がかかることもありますが、諦めずに、様々な角度からアプローチしていくことが重要です。
今回のケースでは、マンションの規約、法律、そして犬の行動学に基づいた対策を組み合わせることで、解決の糸口が見つかるはずです。
Mさんのように、根気強く行動することで、きっと愛犬と快適に暮らせる日が来るでしょう。

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