11. キッチンと広縁の床のひずみ
12. 階段下収納の引き戸の不具合
13. トイレの蛇口(旧式)
14. TV差し込み(旧式)
15. 洋室の雨漏りのシミ
屋根の補修と風呂の湯船の修理は再見積もり中。6月中に引っ越しを終えたいのですが、リフォーム前の契約に不安があります。自己負担を減らす方法、契約解除の誓約書の書き方についてアドバイスをお願いします。
せっかく見つけたペット可の物件、しかも駐車場2台付きという好条件。しかし、築年数が経っているだけに、気になる点も多いですよね。特にリフォーム前の契約となると、不安も大きくなるのは当然です。今回は、初期費用を抑えつつ、安心して契約するための交渉術と、万が一の場合に備えた誓約書の書き方について、具体的なステップで解説します。
まず、結論からお伝えします。初期費用を抑えるためには、大家さんとの交渉が不可欠です。そして、契約後、リフォームが不十分だった場合に備え、契約解除と費用返還を明記した誓約書を作成してもらいましょう。この2つをしっかり行うことで、リスクを最小限に抑え、安心して新生活をスタートできます。
Aさんは、長年連れ添った愛犬のB(ビーグル)と暮らすため、ペット可の賃貸物件を探していました。なかなか希望に合う物件が見つからず、諦めかけていたとき、築40年の趣のある一戸建てを見つけました。しかし、内見してみると、壁のシミや床の軋みなど、気になる箇所がいくつかありました。
不動産会社からは「現状渡し」と言われましたが、Aさんは諦めずに大家さんと交渉。壁のシミの補修、床の軋み防止、そして愛犬のために庭のフェンス設置を条件に、家賃を少し上乗せすることで合意しました。さらに、契約書には「リフォーム後の状態が契約内容と異なる場合は、契約解除できる」という条項を盛り込んでもらいました。
引っ越し後、AさんはBと共に快適な生活を送っています。交渉と契約書によって、不安を解消し、理想の住まいを手に入れることができたのです。
初期費用の中でも、特に大きな負担となるのが敷金と礼金です。これらの費用を抑えるために、以下の交渉術を試してみましょう。
家賃交渉:
周辺の類似物件の家賃相場を調べ、比較検討材料として提示する。
「ペット可」であることを考慮し、相場より少し高めの家賃設定になっている場合は、その点を交渉材料にする。
リフォーム費用の一部を負担する代わりに、家賃を下げてもらうことを提案する。
敷金・礼金交渉:
敷金は、退去時の原状回復費用に充当されるもの。リフォームで修繕される箇所については、原状回復義務がないことを確認し、敷金の減額を交渉する。
礼金は、大家さんへの謝礼としての意味合いが強いですが、交渉次第で減額や免除が可能。
「ペット共生型住宅」であることをアピールし、ペットによる汚損・破損のリスクを考慮した上で、敷金・礼金の減額を交渉する。
フリーレント交渉:
入居後一定期間(1ヶ月~2ヶ月程度)の家賃を無料にしてもらう交渉。
リフォーム期間中に入居する場合、その期間中の家賃を免除してもらうことを提案する。
仲介手数料交渉:
不動産会社によっては、仲介手数料の割引や免除に応じてくれる場合がある。
複数の不動産会社に見積もりを依頼し、比較検討することで、より有利な条件を引き出す。
今回のケースでは、自己負担となる11~15の修繕費用を考慮し、家賃や敷金・礼金の減額交渉をしてみる価値があります。例えば、「キッチンの床の歪みは、ペットの安全にも関わるため、修繕費用を一部負担するので、家賃を〇〇円下げてほしい」といった具体的な提案をしてみましょう。
リフォーム前の契約は、後々のトラブルを避けるために、以下の点をしっかり確認しましょう。
リフォーム内容の明確化:
リフォーム箇所、使用する素材、工期などを書面に明記してもらう。
口約束ではなく、必ず書面で確認することが重要。
リフォーム後の状態をイメージできるよう、完成予想図や類似事例の写真などを提示してもらう。
現状確認:
契約前に、再度物件を内見し、リフォームが必要な箇所を写真や動画で記録しておく。
契約書に「現状有姿」と記載されている場合でも、リフォームに関する特約があれば、その内容が優先される。
契約解除条項の確認:
リフォームが契約内容と異なる場合や、工期が大幅に遅れた場合の契約解除条項を確認する。
契約解除に伴う違約金や原状回復義務についても、事前に確認しておく。
今回のケースでは、大家さんが修繕しないと言っている箇所(11~15)について、契約前に再度確認し、必要であれば、自己負担での修繕も視野に入れる必要があります。その場合、修繕費用を見積もり、家賃とのバランスを考慮して判断しましょう。
万が一、リフォーム後の状態が契約内容と異なる場合や、約束されていたリフォームが実施されなかった場合に備え、契約解除と費用返還を明記した誓約書を作成してもらいましょう。
誓約書の記載例:
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誓約書
〇〇(以下、「甲」という)と〇〇(以下、「乙」という)は、甲乙間で締結した〇〇(物件名)の賃貸借契約(以下、「本契約」という)に関し、以下の事項を誓約する。
1. 甲は、本契約に基づき、乙に対し、〇〇(リフォーム内容)のリフォーム工事を〇〇(工期)までに完了させることを誓約する。
2. 万一、甲が前項の義務を履行しない場合、またはリフォーム後の状態が本契約の内容と著しく異なる場合、乙は本契約を解除することができる。
3. 前項に基づき本契約が解除された場合、甲は乙に対し、受領済みの敷金、礼金、および前家賃を全額返還することを誓約する。
4. 本誓約書は、本契約の一部を構成するものとする。
上記を証するため、本誓約書を2通作成し、甲乙それぞれ1通を保管する。
〇〇年〇〇月〇〇日
甲:〇〇(大家さんの氏名) 印
乙:〇〇(あなたの氏名) 印
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誓約書作成のポイント:
具体的なリフォーム内容、工期、契約解除の条件、費用返還の範囲などを明確に記載する。
大家さんと連名で署名・捺印する。
誓約書は、契約書と一緒に保管する。
この誓約書があれば、万が一の事態が発生した場合でも、契約解除と費用返還をスムーズに進めることができます。
築古のペット可物件は、初期費用を抑えられる可能性がありますが、リフォーム前の契約には注意が必要です。大家さんとの交渉、契約内容の確認、そして誓約書の作成をしっかり行うことで、リスクを最小限に抑え、愛犬との快適な新生活をスタートさせましょう。
今回のケースでは、以下の点を再度検討し、大家さんと交渉してみてください。
1. 自己負担となる修繕箇所(11~15)の費用を見積もり、家賃とのバランスを考慮する。
2. リフォーム内容、工期、契約解除の条件などを明確に記載した誓約書を作成してもらう。
3. ペットとの共生をアピールし、敷金・礼金の減額交渉をする。
これらのステップを踏むことで、きっと理想の住まいが見つかるはずです。応援しています!