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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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ペットの引っ掻き傷によるフローリングの張り替え費用、どこまで負担すべき?弁護士の見解もご紹介

#退去費用
 
はじめまして。先日2年半過ごしたペット可のマンションを退去しました。犬も猫もそれぞれ2匹までOKな築6年の物件です。入居前からフローリングには爪痕と思われる細かい傷が多数あり、入居時に管理会社に伝えたものの、記録はされませんでした。退去時に、床の傷はペットによるものとして、フローリングの全張り替えが必要だと54万円(30平米、平米あたり18,000円)もの請求を受けました。寝室は傷が少ないのですが、フローリングが続きになっているため全張り替えが必要とのこと。壁紙は猫の仕業と諦めていますが、フローリングの請求額に納得がいきません。管理会社の倒産と新管理会社の参入で状況が複雑になり、敷金は戻ってきません。新管理会社とは契約を改めていません。弁護士に相談したところ、契約をやり直していないのは問題で、フローリングの張り替えも全額負担する必要はない可能性があるとのことでした。新管理会社からは、契約をやり直さなかった責任、裁判で負ける可能性、入居時の傷は軽微だったはず、などと言われました。この請求に応じるべきでしょうか?経年劣化は考慮されないのでしょうか?フローリングの償却期間は6年と聞いています。

退去時のペットによるフローリングの傷、本当に頭を悩ませますよね。特に今回は管理会社の変更や敷金の件も絡んで、非常に複雑な状況です。でも、ご安心ください。諦めずに、一つずつ状況を整理していきましょう。今回は、ペットと暮らす賃貸物件の退去時に起こりがちなフローリングの張り替え費用について、どこまで負担すべきか、どう交渉すれば良いのかを徹底的に解説します。

結論:全額負担する必要はありません!

まず、結論からお伝えすると、今回のケースで54万円全額を負担する必要はありません。もちろん、ペットによる傷は借主の責任ですが、いくつかのポイントを考慮することで、負担額を減らすことが可能です。
入居前の傷の存在
経年劣化
契約状況
判例

これらの要素を武器に、新管理会社と交渉を進めていきましょう。

ケーススタディ:愛犬との暮らし、退去時のトラブルを乗り越えたAさんの物語

今回のケースと似た状況で、実際に退去時のトラブルを乗り越えたAさんの事例をご紹介します。Aさんは、愛犬の柴犬と5年間、ペット可の賃貸マンションで暮らしていました。退去時、フローリングの傷を理由に、管理会社から高額な修繕費用を請求されたのです。

Aさんは、まず冷静に状況を整理し、以下の3つの対策を講じました。

1. 入居時の状況を証明する

Aさんは、入居時に撮影した写真や、管理会社とのやり取りの記録を保管していました。これらの証拠を提示することで、入居前からフローリングに傷があったことを証明しました。
2. 専門家への相談

Aさんは、弁護士や消費者センターに相談し、自身の権利や交渉の進め方についてアドバイスを受けました。
3. 粘り強い交渉

Aさんは、管理会社との交渉で、感情的にならず、冷静に自身の主張を伝えました。法律や判例に基づいた根拠を示すことで、管理会社を納得させました。

その結果、Aさんは当初請求された金額から大幅な減額に成功し、最終的には納得のいく金額で和解することができました。Aさんの事例は、今回のケースでも大いに参考になるはずです。

なぜ全額負担しなくて良いのか?4つの理由を徹底解説

Aさんの事例を踏まえ、今回のケースで全額負担しなくて良い理由をさらに詳しく解説していきます。

1.入居前の傷は、当然、あなたの責任ではありません!

まず、大前提として、入居前からあった傷は、あなたの責任ではありません。入居時に管理会社に伝えたにも関わらず、記録されなかったのは管理会社側の落ち度です。

入居時の状況を証明できるもの(写真、動画、メールなど)があれば、それを提示しましょう。もし、何も残っていなくても、諦めずに、当時の状況を詳しく説明することが大切です。

今回のケースでは、知人弁護士が「入居時に床の傷について伝えているのであれば、逆に伝えたのにその証拠を残さなかった管理会社が悪いともいえる」と述べているように、あなたに有利な状況と言えます。

2.経年劣化は考慮されるべき!

フローリングは、時間の経過とともに自然に劣化します。そのため、ペットによる傷だけでなく、経年劣化も考慮して修繕費用を算出する必要があります。

フローリングの法定耐用年数は一般的に6年とされています。今回の物件は築6年なので、フローリングはすでに価値がほとんどなくなっている可能性もあります。

新管理会社が提示した「平米あたり18,000円」という単価も、妥当かどうかを慎重に検討する必要があります。複数の業者から見積もりを取り、相場を把握することも有効です。

3.契約をやり直していないのは、新管理会社の責任!

今回のケースでは、管理会社の倒産後、新管理会社と改めて契約を締結していません。これは、新管理会社側の責任です。

弁護士が指摘するように、新管理会社は、まずあなたと改めて賃貸契約を結ぶべきでした。契約がない状態では、新管理会社はあなたに対して、法的に強い主張をすることができません。

この点を、新管理会社との交渉で強く主張しましょう。

4.判例を味方に!全額張り替えの必要はない場合も

過去の判例では、ペットによる傷があったとしても、必ずしも全額張り替えが必要とは認められていません。

例えば、以下のような判例があります。
東京地方裁判所判決:ペットによる傷が軽微であり、生活に支障がない場合は、部分的な補修で足りると判断。
大阪地方裁判所判決:ペットによる傷があったとしても、経年劣化を考慮し、借主の負担割合を減額。

これらの判例を参考に、今回のケースでは、部分的な補修で済むのではないか経年劣化を考慮して負担割合を減額すべきではないか、と主張することができます。

新管理会社との交渉術:5つのステップで解決を目指す!

これらの理由を踏まえ、新管理会社との交渉を進めていきましょう。以下の5つのステップで、解決を目指しましょう。

1. 冷静な話し合い

まずは、感情的にならず、冷静に新管理会社と話し合いましょう。相手の言い分を聞き、こちらの主張を丁寧に伝えることが大切です。
2. 証拠の提示

入居時の写真や動画、メールなどの証拠を提示し、入居前から傷があったことを証明しましょう。
3. 専門家への相談

弁護士や消費者センターに相談し、法的なアドバイスを受けましょう。専門家の意見は、交渉を有利に進める上で非常に有効です。
4. 相見積もりの取得

複数の業者からフローリングの張り替え費用の見積もりを取り、相場を把握しましょう。新管理会社の見積もりが高すぎる場合は、その根拠を示すことができます。
5. 内容証明郵便の送付

話し合いで解決しない場合は、内容証明郵便であなたの主張を伝えましょう。内容証明郵便は、法的な証拠として残るため、裁判になった場合に有利になります。

新管理会社の主張を徹底検証!

新管理会社は、あなたに対して以下のような主張をしているようですが、これらの主張は本当に正しいのでしょうか?一つずつ検証していきましょう。
「改めて契約をするべきだと言いながらそれをせず、家賃を払い続けていたあなたにも責任がある」

→契約を改めていないのは、新管理会社の責任です。家賃を払い続けていたことは、契約を追認したと解釈される可能性もありますが、それだけであなたの責任が全て認められるわけではありません。
「判例があるとはいえあなたの責任なんだからまず裁判は負ける、自分がオーナーだったら訴える。裁判で負けたら負担費用は何倍にもなる。しかもフローリングの張り替えに数カ月かかるからその間の家賃分も請求する」

→裁判で負けるかどうかは、証拠や状況によって異なります。また、裁判で負けたとしても、負担費用が何倍にもなることはありません。フローリングの張り替えに数ヶ月かかるからといって、その間の家賃を請求することも、一般的には認められません。
「元々傷があったと言うがもしそんなに傷があったなら自分は入居するとは思わない。だから元々の傷はそんなにひどくなかったはず」

→これは、新管理会社の憶測に過ぎません。あなたがペット可物件だから仕方ないと思って入居したことを考慮すれば、入居時の傷が軽微でなかった可能性も十分にあります。

これらの主張は、あなたを丸め込もうとする脅しの可能性があります。冷静に反論し、毅然とした態度で交渉に臨みましょう。

まとめ:諦めずに、納得のいく解決を目指しましょう!

今回は、ペットと暮らす賃貸物件の退去時に起こりがちなフローリングの張り替え費用について、どこまで負担すべきか、どう交渉すれば良いのかを徹底的に解説しました。

今回のケースでは、
入居前の傷の存在
経年劣化
契約状況
判例

などを考慮すれば、54万円全額を負担する必要はありません。

新管理会社との交渉は、根気と知識が必要です。しかし、諦めずに、一つずつ問題を解決していくことで、必ず納得のいく結果にたどり着けるはずです。

もし、交渉が難航する場合は、弁護士や消費者センターなどの専門機関に相談することも検討しましょう。

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