ペットとの新生活、楽しみですよね!でも、賃貸契約って、色々と落とし穴があるから要注意です。特に、チワワのような可愛いワンちゃんと暮らす場合は、ペットに関する費用がどれくらいかかるのか、事前にしっかり確認しておくことが大切です。
結論から言うと、ペットを飼育する場合に敷金が上乗せされることは、決して珍しいことではありません。しかし、その金額やタイミングには注意が必要です。今回のケースでは、いくつかの疑問点と確認すべきポイントがあります。
今回の相談者さんの状況を整理してみましょう。
現在の状況:敷金礼金0円のペット相談可の賃貸マンションを検討中。仮契約後に、チワワを飼育する場合は敷金20万円が必要と告知された。
相談内容:ペットを飼育するだけで敷金20万円は妥当なのか、後出しで金額を提示されたことに不信感がある。
このケースから、ペット可賃貸を契約する際に注意すべき点を具体的に見ていきましょう。
まず、ペット可賃貸における敷金の相場ですが、一般的には家賃の1~2ヶ月分が目安とされています。しかし、これはあくまで目安であり、物件や管理会社によって大きく異なります。
今回のケースでは、敷金礼金0円の物件に、ペットを飼育する場合のみ敷金20万円が追加されるという点がポイントです。家賃がいくらかによって判断は変わりますが、例えば家賃が10万円の場合、敷金20万円は家賃の2ヶ月分に相当します。相場から大きく外れているわけではありませんが、事前に告知がなかった点は問題です。
ペットを飼育すると、どうしても部屋が汚れたり、傷ついたりするリスクが高まります。特に、犬の場合は、以下のような点が懸念されます。
壁や床の傷:犬が走り回ったり、物をかじったりすることで、壁や床に傷がつく可能性があります。
臭い:犬特有の臭いが染み付いてしまうことがあります。
鳴き声:犬の鳴き声が近隣住民の迷惑になることがあります。
排泄物:室内で排泄してしまった場合、シミや臭いが残ることがあります。
これらのリスクを考慮して、管理会社はペットを飼育する場合に敷金を上乗せすることで、退去時の修繕費用を確保しようとします。
今回のケースで最も問題なのは、仮契約後に敷金20万円が必要と告知された点です。契約内容に関する重要な事項は、契約前に明確に説明する義務があります。
宅地建物取引業法という法律では、不動産会社は契約を結ぶ前に、物件に関する重要な事項(例えば、ペットを飼育する場合のルールや追加費用など)を説明する義務があると定められています。これを「重要事項説明」と言います。
今回のケースでは、仮契約後に敷金について説明があったとのことなので、重要事項説明義務違反にあたる可能性があります。
「最初の段階で言わず、こちらの資料を出した後で金額を出すというのは、足元を見られてる感じなのでしょうか?」という質問についてですが、残念ながらその可能性は否定できません。
しかし、諦めるのはまだ早いです。以下の点に注意して、管理会社や仲介業者と交渉してみましょう。
1. 契約内容の再確認:契約書や重要事項説明書を再度確認し、ペットに関する条項がどのように記載されているか確認しましょう。
2. 交渉:敷金20万円の根拠について、管理会社に明確な説明を求めましょう。例えば、過去にペットによるトラブルが多発した事例があるのか、具体的な修繕費用の見積もりがあるのかなど、具体的な理由を尋ねることが重要です。
3. 相場との比較:近隣のペット可賃貸物件の敷金相場を調べて、今回の物件の敷金が妥当な金額なのか比較してみましょう。もし相場よりも高い場合は、その旨を伝えて減額交渉をしてみましょう。
4. 第三者への相談:消費者センターや弁護士などの専門家に相談してみるのも有効です。専門家のアドバイスを受けることで、法的な観点から交渉を進めることができます。
今回のケースを踏まえて、ペット可賃貸を選ぶ際に注意すべき点をまとめました。
1. 初期費用の内訳を明確にする:敷金、礼金、仲介手数料など、初期費用がいくらかかるのか、事前に明確に確認しましょう。ペットを飼育する場合は、追加費用が発生するのか、いくらなのかも必ず確認しましょう。
ポイント:見積書を必ずもらい、内訳を細かくチェックしましょう。
2. ペットに関する規約を確認する:ペットの種類や大きさ、頭数制限、飼育可能な場所など、ペットに関する規約を事前に確認しましょう。
ポイント:規約は書面で確認し、不明な点は必ず質問しましょう。
3. 共用部分の利用ルールを確認する:エントランスやエレベーターなど、共用部分でのペットの利用ルールを確認しましょう。
ポイント:ペットの散歩コースや排泄物の処理方法なども確認しておきましょう。
4. 近隣住民への配慮:ペットの鳴き声や臭いなどが、近隣住民の迷惑にならないように配慮しましょう。
ポイント:防音対策や消臭対策を検討しましょう。
5. 退去時の費用を確認する:退去時に、ペットによる汚れや傷の修繕費用がどれくらいかかるのか、事前に確認しましょう。
ポイント:原状回復義務の範囲を確認し、特約がある場合は内容を理解しておきましょう。
ペット専門の不動産コンサルタントであるAさんは、次のようにアドバイスしています。
「ペット可賃貸を契約する際は、契約書だけでなく、重要事項説明書の内容をしっかりと確認することが重要です。特に、ペットに関する条項は、後々トラブルになりやすいので、不明な点は必ず質問するようにしましょう。また、ペットを飼育する場合は、通常の賃貸物件よりも退去時の修繕費用が高くなる傾向があります。敷金の金額だけでなく、原状回復義務の範囲についても確認しておくことが大切です。」
今回の相談者さんのケースでは、敷金20万円が相場から大きく外れているわけではありませんが、事前に告知がなかった点は問題です。管理会社や仲介業者と交渉し、敷金の根拠について明確な説明を求めましょう。
ペット可賃貸を選ぶ際は、初期費用、ペットに関する規約、共用部分の利用ルール、近隣住民への配慮、退去時の費用など、様々な点に注意する必要があります。事前にしっかりと確認し、納得のいく契約を結ぶようにしましょう。
今回の記事が、あなたと愛犬との快適な賃貸生活の実現に役立つことを願っています!