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愛犬の無駄吠えを放置するのは虐待? 賃貸でのトラブル回避と犬の幸せを考える

#犬のしつけ
 
ふと疑問に思ったのですが、犬の無駄吠えをやめさせない、無駄吠えする原因を探さないで放置するのは動物虐待にはならないんですか? 友達は賃貸アパートに住んでいて、最近お隣さんが変わったらしく、一人暮らしの20代後半くらいの女性だそうで、何犬かはわからないらしですが、その女性(飼い主さん)がいない間ずっと吠えているらしいいです。朝から夕方まで途中に数分の休憩をはさみながら吠え続けているそうです。その女性が在宅中は、まったく吠えないそうです。お隣さんの犬も長い時間吠えているならそうならないか心配なんです。友人はノイローゼ気味です。このままだと、何か色々と苦情が出て犬が処分されてしまうんじゃないかという不安もあります。無駄吠えさせて、喉が潰れるかもしれないのに何も改善しようとしていないそうですし、周りに住んでいる人が犬を嫌いになるような飼い方をするのはなんとなく許せないです。管理会社さんとか仲介業者さんとか大家さんには苦情を言ったみたいです。でも改善されてないそうです。

愛犬の無駄吠え問題、本当に深刻ですよね。特に賃貸物件での無駄吠えは、近隣住民とのトラブルに発展しやすく、最悪の場合、愛犬を手放さざるを得なくなる可能性も。ご友人がノイローゼ気味とのこと、心中お察しいたします。

結論から言うと、無駄吠えを放置することが直接的に動物虐待にあたるかどうかは、状況によって判断が分かれます。しかし、犬の健康や福祉を著しく損なう行為とみなされる可能性は十分にあります。

この記事では、犬の無駄吠えを放置することがなぜ問題なのか、その原因と対策、そして賃貸におけるトラブル回避について、具体的な事例を交えながら解説します。ぜひ、最後まで読んで、愛犬とご自身、そして近隣住民が快適に暮らせる環境づくりに役立ててください。

ケーススタディ:ある賃貸マンションでの出来事

都心にある築浅の賃貸マンションに住むAさん(30代女性)は、ミニチュアダックスフンドの「チョコ」と暮らしていました。チョコは普段はおとなしいのですが、Aさんが仕事で家を空けると、決まって吠え続けてしまうのです。

最初は「寂しいのかな」程度に考えていたAさんでしたが、数週間後、管理会社から「近隣住民から犬の鳴き声に関する苦情が多数寄せられています」との連絡を受けました。

Aさんは慌てて無駄吠え対策を始めましたが、すでに近隣住民の怒りは頂点に達しており、管理会社からは「改善が見られない場合、退去も検討せざるを得ません」と告げられてしまいました。

無駄吠え放置のリスク

Aさんのケースは決して他人事ではありません。賃貸物件で犬を飼う場合、無駄吠え問題は避けて通れない道と言えるでしょう。無駄吠えを放置することで、以下のようなリスクが生じます。
近隣住民とのトラブル:騒音問題は人間関係を悪化させ、深刻な対立を生む可能性があります。
退去勧告:賃貸契約の内容によっては、無駄吠えが原因で退去を求められることもあります。
愛犬の心身への悪影響:吠え続けることは犬にとっても大きなストレスとなり、健康を害する恐れがあります。
法的責任:場合によっては、損害賠償請求などの法的責任を問われる可能性も否定できません。

無駄吠えの原因を探る

無駄吠えの原因は様々ですが、主なものとしては以下の点が挙げられます。
分離不安:飼い主と離れることへの不安や恐怖。
要求吠え:何かを要求するために吠える(例:おやつ、散歩)。
警戒吠え:音や人、他の動物に対して警戒して吠える。
退屈:刺激が少なく、退屈しのぎに吠える。
縄張り意識:自分のテリトリーを守ろうとして吠える。

Aさんの愛犬チョコの場合は、分離不安が原因である可能性が高いと考えられました。

専門家のアドバイス:無駄吠え対策のステップ

無駄吠え対策は、原因を特定し、それに応じた適切な方法を選択することが重要です。ここでは、具体的な対策のステップを専門家(仮に獣医行動学者のB先生とします)のアドバイスを交えながらご紹介します。

ステップ1:原因の特定

まずは、愛犬がどのような状況で吠えるのかを詳しく観察しましょう。時間帯、場所、対象物などを記録することで、原因を特定しやすくなります。

B先生「吠えている時の犬の表情やボディランゲージも観察してください。不安そうなのか、興奮しているのか、それによって対策も変わってきます。」

ステップ2:環境の見直し

留守番環境の改善
おもちゃや知育玩具を用意し、退屈させないようにする。
テレビやラジオをつけ、音のある環境を作る。
犬が安心できるクレートやハウスを用意する。
刺激物の排除
窓から見える景色が刺激になっている場合は、カーテンやブラインドで遮る。
インターホンの音に反応する場合は、音量を下げるか、録音機能を利用する。
散歩時間の確保
十分な運動量を確保し、ストレスを発散させる。
散歩中に他の犬や人に会わせ、社会性を育む。

ステップ3:行動療法

無視する:要求吠えの場合は、吠えても要求が通らないことを学習させるために、完全に無視する。
指示語のトレーニング:「おすわり」「待て」などの指示語を教え、吠え始めたら指示を出すことで、吠える行動を中断させる。
脱感作療法:特定の刺激に対して吠える場合は、その刺激を少しずつ慣れさせる。
拮抗条件付け:吠える行動と反対の行動を強化する(例:吠えそうになったら「おすわり」をさせ、褒めておやつを与える)。

B先生「行動療法は根気が必要です。焦らず、少しずつ進めていきましょう。うまくいかない場合は、専門家(獣医行動学者やドッグトレーナー)に相談することも検討してください。」

ステップ4:薬物療法

重度の分離不安の場合は、獣医の判断により、抗不安薬などの薬物療法が必要になることもあります。

B先生「薬物療法はあくまで補助的な手段です。環境改善や行動療法と並行して行うことで、より効果が期待できます。」

賃貸でのトラブルを回避するために

無駄吠え対策と並行して、賃貸でのトラブルを回避するための対策も講じましょう。
管理会社・大家さんとのコミュニケーション
無駄吠え問題が発生していることを正直に伝え、対策を講じていることを説明する。
定期的に進捗状況を報告し、理解と協力を求める。
近隣住民への配慮
直接謝罪に行き、迷惑をかけていることを伝える。
無駄吠え対策に協力してもらえるようお願いする。
お詫びの品を贈ることも検討する。
防音対策
窓やドアに防音シートを貼る。
厚手のカーテンやカーペットを使用する。
犬のケージを防音性の高いものにする。

Aさんの場合、B先生の指導のもと、上記の対策を根気強く続けた結果、徐々にチョコの無駄吠えは改善していきました。また、管理会社や近隣住民にも誠意をもって対応したことで、理解と協力を得ることができ、最終的には退去勧告を免れることができました。

まとめ:愛犬との幸せな賃貸ライフのために

犬の無駄吠え問題は、飼い主にとって大きな悩みですが、適切な対策を講じることで必ず改善できます。
無駄吠えの原因を特定し、それに応じた対策を行う
環境の見直し、行動療法、薬物療法を組み合わせる
管理会社・大家さん、近隣住民とのコミュニケーションを密にする
防音対策を徹底する

これらの対策を実践することで、愛犬との幸せな賃貸ライフを送ることができるはずです。

最後に、無駄吠えを放置することは、愛犬にとっても、近隣住民にとっても不幸な結果を招きます。愛情をもって犬と向き合い、責任ある飼い主として、無駄吠え問題の解決に努めましょう。

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