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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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犬を無断で飼育する賃借人への対応:分譲マンションの大家ができること

#ペットトラブル
 
知人の事でお聞きしたいのですが、その方の持っている分譲マンションを人に貸しています。住んでいる人がちょっと変わっていて(その事は住んでから分かりました)、早々に出ていただきたいのですが大家としてできる事は何でしょうか?出て欲しい理由としては、・契約時の内容に事実と違う点がある。(母親と住むという話だったのに女性一人で住んでいる)・家賃を毎月遅れて払う。(来月分を当月末までに支払うはずが当月25日に決まって払う)・ペット不可のマンションなのに勝手に犬を飼った。(飼って1ヶ月しないうちに死んだと今は言っています)・ストーカーのような人に付きまとわれていると言って勝手にドアに鍵を付けたり、誰かが家に入ろうとしたなどと共有スペースの廊下で泣き喚いていた。分譲のマンションなので他の方にご迷惑が及んでは、という思いもあり、早々に出ていただきたいらしいのですが、仲介した不動産屋さんが、今は情緒不安定になっているようなので、出て欲しい書類等を送ったりする事はしばらく待ったほうが良いのではと言っているそうです。今までの色々な言動から、やけになって家に何かされても困るという理由で。保証人は保証協会というものだそうです。大家さんが市?の無料法律相談で弁護士の方に聞いたところ、大家側から出てくれと言える権利はないということらしいです。遅れていても家賃を払っていたら住む権利があるとか・・・。何か打てる手はないでしょうか?

はじめに:ペット不可物件での無断飼育は契約解除の正当な理由になり得る

分譲マンションを賃貸に出している場合、賃借人の行動は他の居住者にも影響を及ぼすため、大家としては適切な対応を取る必要があります。特に、ペット不可の契約にもかかわらず無断で犬を飼育していたという事実は、契約解除の重要な根拠となり得ます。しかし、感情的な対立を避け、法的な手続きに沿って慎重に進めることが重要です。

この記事では、同様のケースに直面した大家さんが取るべき具体的な対応策と、法的リスクを最小限に抑えながら問題を解決するための手順を解説します。

ケーススタディ

ケース:ある分譲マンションでの出来事

都心に位置する築15年の分譲マンション。その一室を所有するAさんは、数年前にBさんという女性に賃貸契約を結びました。契約の際、Bさんは「母親と一緒に住む」と説明していましたが、実際には一人暮らし。さらに、ペット不可の規約があるにもかかわらず、Bさんは内緒で小型犬を飼い始めました。

犬の鳴き声や匂いに関する苦情が他の住民から寄せられるようになり、AさんはBさんに注意しましたが、Bさんは「犬はもう死んだ」と主張。しかし、その後もBさんの奇行はエスカレートし、家賃の遅延、ドアへの無断鍵設置、共有スペースでの騒ぎなどが頻発するようになりました。

Aさんは、仲介業者や弁護士に相談しましたが、Bさんの不安定な精神状態を考慮し、穏便な解決を模索していました。しかし、他の住民からの苦情は増え続け、Aさんは事態の深刻さを痛感。法的手段も視野に入れ、具体的な対応策を検討し始めました。

解決への道:法的根拠と具体的な対応策

Aさんは、まず弁護士に相談し、Bさんの行為が契約違反に該当するかどうかを確認しました。弁護士は、以下の点を指摘しました。

1. 契約違反の明確化:
Bさんが「母親と住む」という虚偽の申告をしたこと。
ペット不可の規約に違反して犬を無断で飼育したこと。
家賃の遅延。
無断でドアに鍵を設置したこと。
共有スペースで騒ぎを起こし、他の住民に迷惑をかけたこと。

これらの行為は、賃貸借契約における信頼関係を著しく損なうものであり、契約解除の正当な理由になり得ると判断されました。

2. 証拠の収集:
住民からの苦情記録。
Bさんへの注意喚起の記録(日付、内容)。
家賃の遅延記録。
ドアの鍵の写真。
Bさんの奇行に関する記録。

これらの証拠は、裁判になった場合にAさんを有利にするために非常に重要です。

3. 内容証明郵便の送付:
契約違反の事実を指摘し、改善を求める。
改善が見られない場合、契約を解除する可能性があることを警告する。
具体的な改善期限を明示する。

内容証明郵便は、Aさんの意思表示を明確にし、後日の証拠となります。

4. 契約解除の手続き:
内容証明郵便で指定した期限内に改善が見られない場合、契約解除通知を送付する。
契約解除通知には、解除理由(契約違反の事実)を具体的に記載する。
退去期限を明示する。

契約解除の手続きは、法的要件を満たすように慎重に行う必要があります。

5. 明け渡し訴訟の提起:
Bさんが退去に応じない場合、裁判所に明け渡し訴訟を提起する。
訴訟では、収集した証拠を提出し、Bさんの契約違反を立証する。

明け渡し訴訟は時間と費用がかかりますが、最終的な解決手段となります。

その後の展開:和解と教訓

Aさんは、弁護士の助けを借りながら、Bさんとの交渉を進めました。Bさんの精神状態に配慮しつつ、冷静かつ毅然とした態度で対応した結果、最終的にBさんは退去に同意。Aさんは、Bさんの退去費用の一部を負担することで和解しました。

この経験から、Aさんは以下の教訓を得ました。
賃貸契約を結ぶ際には、入居者の身元を慎重に確認すること。
契約書にペット禁止条項を明確に記載すること。
問題が発生した場合は、早めに専門家(弁護士、不動産業者)に相談すること。
感情的な対立を避け、冷静に対応すること。
証拠をしっかりと収集すること。

大家さんへのアドバイス

今回のケースから、ペット不可物件での無断飼育は、大家さんにとって大きな悩みの種となることがわかります。しかし、法的根拠に基づいた適切な対応を取ることで、問題を解決することができます。
契約書の確認:
ペット禁止条項が明確に記載されているか確認しましょう。
契約違反時の対応について定めているか確認しましょう。
証拠の収集:
ペットの存在を示す写真や動画を収集しましょう。
他の居住者からの苦情を記録しましょう。
賃借人とのやり取りを記録しましょう。
専門家への相談:
弁護士や不動産業者に相談し、法的アドバイスを受けましょう。
適切な対応策を検討しましょう。
冷静な対応:
感情的な対立を避け、冷静に話し合いましょう。
法的手段も視野に入れ、毅然とした態度で対応しましょう。

犬との共生は素晴らしいものですが、ルールを守ることが大切です。ペット不可物件での無断飼育は、他の居住者とのトラブルの原因となるだけでなく、契約違反として法的責任を問われる可能性もあります。大家さんと賃借人が互いに協力し、快適な住環境を維持することが重要です。

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