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犬を飼っている高齢の両親は生活保護を受けられる? 扶養義務についても解説

#生活保護
 
70代の両親が、母の年金月8万円のみで生活しています。父は無年金で収入がなく、貯金も底をつきました。マンションのローンが残り3年、犬を1匹飼っています。両親は生活保護を受けられるのでしょうか? また、私自身も生活が苦しく、両親に十分な援助ができません。両親の兄弟にも扶養義務は発生するのでしょうか?

高齢のご両親の生活が困窮し、生活保護の受給を検討されているのですね。さらに、愛犬との生活も維持したいというお気持ち、本当によく分かります。今回は、生活保護の受給要件、扶養義務、そしてペットとの暮らしについて、具体的な事例を交えながら詳しく解説していきます。

生活保護の受給要件:犬を飼っていても大丈夫?

生活保護は、日本国憲法第25条に規定されている「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するための制度です。生活保護法に基づき、収入や資産が最低生活費に満たない場合に、不足分が保護費として支給されます。

ご両親の場合、収入は母親の年金月8万円のみで、父親は無収入、貯金も底をついているとのことですので、一見すると生活保護の受給要件を満たしているように思われます。しかし、生活保護の受給には、いくつかの要件があり、審査も行われます。

1. 資産の活用: まず、所有する資産を最大限活用する必要があります。ご両親の場合、マンションの売却が難しいとのことですが、本当に売却できないか、再度不動産業者に相談してみることをお勧めします。また、土地についても、宅地として利用できない場合でも、駐車場や資材置き場として貸し出すなど、活用方法がないか検討してみましょう。

2. 扶養義務者の扶養: 親族からの援助を受けられる場合は、その援助が優先されます。ご相談者様ご自身も経済的に厳しい状況とのことですが、可能な範囲での援助は検討する必要があります。また、ご両親の兄弟姉妹にも扶養義務がありますが、高齢であることや、それぞれの経済状況によっては、扶養が難しい場合もあります。

3. 就労の可能性: 父親がまだ働ける年齢であれば、就労の可能性も検討されます。高齢者向けの求人を探したり、シルバー人材センターに登録するなど、できる範囲で就労活動を行うことが求められる場合があります。

4. 最低生活費との比較: これらの要件を満たした上で、収入と資産を総合的に判断し、最低生活費を下回る場合に、その不足分が生活保護費として支給されます。最低生活費は、お住まいの地域や世帯構成によって異なりますので、福祉事務所に確認する必要があります。

ここで重要なのが、ペット(犬)の存在です。

原則として、生活保護を受給するには、生活に不要な資産は処分する必要があります。しかし、ペットは「資産」とは見なされず、必ずしも手放さなければならないわけではありません。

ただし、犬を飼育するための費用(食費、医療費など)は、原則として生活保護費から賄われることはありません。そのため、ご両親が犬を飼い続けるためには、以下の条件を満たす必要があります。
犬の飼育費用を、生活保護費以外の収入(親族からの援助、内職など)で賄えること。
犬の飼育が、ご両親の精神的な安定に不可欠であると認められること。

福祉事務所によっては、犬の飼育を認めるかどうか判断が分かれる場合があります。そのため、事前に福祉事務所に相談し、犬を飼い続けたいという意思を明確に伝えることが重要です。

ケーススタディ:Aさんの場合

Aさん(70代女性)は、年金収入が少なく、生活保護を受給しながら愛犬と暮らしています。Aさんは、犬を飼うことが生きがいであり、犬との散歩が健康維持にもつながっていると話します。

Aさんは、生活保護費の一部を犬の食費に充てることはせず、友人やボランティア団体からドッグフードの支援を受けたり、自分で犬用のおやつを手作りするなどして、飼育費用を工面しています。また、定期的な健康チェックやワクチン接種も欠かさず行い、犬の健康管理にも気を配っています。

Aさんの場合、犬の飼育がAさんの精神的な安定に不可欠であると認められ、福祉事務所も犬との生活を認めています。

扶養義務について:兄弟姉妹への影響は?

生活保護を申請すると、原則として、3親等以内の親族に扶養義務があるかどうかの調査が行われます。ご両親の場合、ご相談者様だけでなく、10人もの兄弟姉妹にも扶養義務が生じる可能性があります。

しかし、扶養義務はあくまで「可能な範囲で」行うものであり、兄弟姉妹全員が必ず扶養しなければならないわけではありません。それぞれの経済状況や家庭環境などを考慮し、無理のない範囲で援助することが求められます。

例えば、兄弟姉妹の中に、自身も生活が苦しい人や、高齢で年金収入しかない人がいる場合、扶養義務を果たすことは難しいでしょう。そのような場合は、福祉事務所に事情を説明し、扶養が難しい旨を伝えることができます。

福祉事務所は、それぞれの親族の状況を個別に判断し、扶養義務の有無や援助額を決定します。そのため、兄弟姉妹全員に扶養義務の用紙が送られてくる可能性はありますが、必ずしも全員が扶養しなければならないわけではありません。

成功のポイント:生活保護とペットとの共生

生活保護を受給しながらペットと暮らすためには、いくつかのポイントがあります。

1. 事前の相談: まずは、福祉事務所に事前に相談し、ペットを飼っていることを伝え、生活保護の受給が可能かどうか確認しましょう。

2. 飼育計画の明確化: ペットの飼育費用をどのように工面するのか、具体的な計画を立てて、福祉事務所に説明しましょう。

3. 地域の支援団体の活用: 動物愛護団体やボランティア団体など、地域の支援団体と連携し、ペットの飼育に関する支援を受けましょう。

4. ペットの健康管理: 定期的な健康チェックやワクチン接種を行い、ペットの健康管理に気を配りましょう。

5. 近隣住民への配慮: 鳴き声や臭いなど、近隣住民に迷惑をかけないように、十分な配慮をしましょう。

まとめ:諦めずに相談を

ご両親の生活保護の受給については、様々な要件や審査があり、必ずしも受給できるとは限りません。しかし、諦めずに福祉事務所に相談し、現状を詳しく説明することが重要です。

また、ペットとの生活を維持するためには、飼育費用の工面や地域の支援団体の活用など、様々な工夫が必要です。

ご両親が安心して生活できるよう、そして愛犬との絆を大切にできるよう、できる限りのサポートをしていきましょう。

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