結論から言うと、「犬・猫でないので大丈夫」という口頭での承諾だけでは不十分です。後々のトラブルを避けるためにも、必ず書面で許可を得るようにしましょう。
口頭での承諾は、言った言わないの水掛け論になりやすく、証拠が残りません。担当者が変わったり、管理会社の方針が変わったりした場合、以前の口約束は無効とされてしまう可能性があります。
特に、今回のケースのように契約書や特約でペットの飼育が禁止されている場合、「犬・猫でないからOK」という例外を認めてもらうためには、正式な書面で許可を得ておくことが非常に重要です。
1. 管理会社に改めて連絡する: まずは管理会社に再度連絡し、モルモットの飼育許可について書面でお願いしたい旨を伝えます。
2. 理由を明確に伝える: なぜ書面での承諾が必要なのか、今回のケースでは契約書にペット飼育禁止の条項があること、口頭での承諾だけでは将来的に不安が残ることを具体的に説明しましょう。
3. 承諾書を作成してもらう: 管理会社に承諾書を作成してもらうよう依頼します。承諾書には、以下の項目を記載してもらうようにしましょう。
飼育する動物の種類(モルモットであること)
飼育数
飼育場所(部屋番号)
飼育に関する条件(ゲージ飼育、騒音・臭い対策、退去時の原状回復義務など)
管理会社の署名・捺印
日付
4. 自分で承諾書を作成する: 管理会社が承諾書の作成を渋る場合は、自分で承諾書の案を作成し、管理会社に確認してもらうのも一つの方法です。
条件を明確にする: 承諾書には、飼育に関する条件を具体的に記載してもらいましょう。例えば、「ゲージ飼育」「騒音・臭い対策」「退去時の原状回復義務」など、後々トラブルになりそうな点は明確にしておくことが重要です。
記録を残す: 管理会社とのやり取りは、メールや手紙など、記録に残る形で行うようにしましょう。電話でのやり取りの場合も、日付、時間、担当者名、会話の内容などをメモしておくと、万が一の際に役立ちます。
管理会社がどうしても書面での承諾を拒否する場合は、以下の選択肢が考えられます。
1. 契約解除: 書面での承諾が得られないリスクを考慮し、契約解除を検討するのも一つの方法です。契約解除には違約金が発生する場合がありますので、契約書をよく確認しましょう。
2. 専門家に相談: 弁護士や不動産に関する専門家に相談し、法的なアドバイスを受けるのも有効です。
3. 諦めて飼育しない: 最終的には、モルモットの飼育を諦めるという選択肢もあります。
Aさんは、ペット不可のマンションでハムスターを飼育していました。管理会社に相談したところ、「小さい動物だから大丈夫」と口頭で承諾を得ましたが、書面での承諾は得ませんでした。
数年後、Aさんが退去する際、管理会社から「ペット飼育による損害賠償」として高額な請求をされました。Aさんは口頭での承諾があったことを主張しましたが、証拠がなく、結局Aさんが損害賠償を支払うことになりました。
Aさんは、「あの時、書面で承諾を得ておけば…」と後悔しています。
不動産コンサルタントのBさんは、「ペット不可の物件で動物を飼育する場合は、必ず書面で許可を得ることが重要です。口頭での承諾は証拠として残らず、後々トラブルになる可能性があります。管理会社とのやり取りは記録に残る形で行い、条件を明確にした承諾書を作成してもらいましょう」と述べています。
「犬・猫でないので大丈夫」という管理会社の言葉を鵜呑みにせず、必ず書面でモルモットの飼育許可を得るようにしましょう。書面での承諾を得ることで、将来的なトラブルを回避し、安心してモルモットとの生活を送ることができます。