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ペット可賃貸の退去費用、どこまで負担?犬と暮らすあなたが知っておくべきこと

#退去費用
 
賃貸物件(ペットOK物件)の引越しを考えています。以前、嫌なことがあり退去を決意したのですが、ペット(犬2匹)を飼っているため、退去費用がいくらになるか不安です。契約書には「ペットが原因での修繕費は全額負担」とあります。ドア(木の引き戸)が1つ傷だらけ、壁のクロスが破れて穴まであいている箇所が1箇所、クロスの破れが2箇所あります。入居時から不良箇所がいくつかあり、写真を撮ってありますが、請求拒否の理由になるでしょうか?具体的には、駐車場の壁の破壊、配管の破壊、クロスの変色、床のきしみ、ベランダのへこみ、玄関ドアのガラス割れ、トイレの鍵の故障などがあります。これらを理由に請求を拒否できるのでしょうか?仲介業者はエイブル、大家は地主で近くに住んでいます。敷金は30万円近く払っています。

ペットとの暮らしは喜びと癒しを与えてくれますが、賃貸物件の退去時には特有の悩みが出てきますよね。特に、ペットによる損傷は修繕費用が発生しやすく、どこまでが自己負担になるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、犬と暮らす賃貸物件の退去費用について、具体的なケースを基に、負担範囲や交渉のポイントを解説します。

この記事では、
ペット可賃貸の退去費用の相場と内訳
負担割合を左右するポイント
請求内容に納得がいかない場合の対処法
事前にできる対策

上記4点について、大家さんとの交渉術や具体的な対策をまとめました。ぜひ、最後まで読んで、安心して退去日を迎えられるように準備しましょう。

ペット可賃貸の退去費用、相場はいくら?

ペット可賃貸の退去費用は、通常の賃貸物件に比べて高くなる傾向があります。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、原状回復とは「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用によって発生した損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。つまり、ペット(犬)の飼育によって発生した傷や汚れは、原状回復義務に基づいて修繕費用を負担する必要があるのです。

退去費用の相場は、部屋の広さや損傷の程度によって大きく異なりますが、一般的には以下の内訳で構成されています。
クリーニング費用:部屋全体の清掃費用。ペットの臭い消臭や消毒作業が含まれる場合もあります。
修繕費用:ペットがつけた傷や汚れの修繕費用。壁紙の張り替え、床の補修、ドアの修理などが該当します。
消毒費用:ペットのノミやダニ駆除の消毒費用。

これらの費用を合計すると、数万円から数十万円になることも珍しくありません。特に、壁や床の損傷が激しい場合は、高額な修繕費用を請求される可能性があります。

負担割合を左右する3つのポイント

退去費用の負担割合は、以下の3つのポイントによって大きく左右されます。

1. 契約書の記載内容

契約書には、ペット飼育に関する特約が記載されている場合があります。例えば、「ペットによる損害は全額借主負担」といった条項がある場合、原則として契約内容に従う必要があります。しかし、契約書に記載されているからといって、すべての費用を負担しなければならないわけではありません。消費者契約法などの法律に基づいて、不当な条項は無効になる場合もあります。

今回のケースでは、「ペットが原因での修繕費は全額負担」と契約書に明記されています。しかし、この条項がどこまで適用されるのか、慎重に判断する必要があります。

2. 犬による損傷の程度と範囲

ペット(犬)がつけた傷や汚れの程度と範囲によって、負担割合が変わります。例えば、壁の一部分に小さな傷がある程度であれば、壁紙の一部分だけを張り替える費用を負担すれば済む場合があります。しかし、壁全体に広範囲な傷や汚れがある場合は、壁全体の張り替え費用を負担する必要が出てきます。

今回のケースでは、ドアの傷、壁の穴、クロスの破れなど、複数の損傷箇所があります。これらの損傷が、犬の故意または過失によって生じたものなのか、経年劣化によるものなのかを明確にする必要があります。

3. 経年劣化の考慮

賃貸物件は、年数が経つにつれて自然に劣化していきます。壁紙の変色、床の傷、設備の故障などは、経年劣化によるものとして、貸主が負担するのが原則です。国土交通省のガイドラインでも、経年劣化による損耗は、借主の原状回復義務の対象外とされています。

今回のケースでは、入居時からあったクロスの変色、床のきしみ、ベランダのへこみ、玄関ドアのガラス割れ、トイレの鍵の故障などは、経年劣化によるものとして、借主が負担する必要はないと考えられます。

ケーススタディ:もしも私があなただったら?

今回のケースでは、契約書に「ペットが原因での修繕費は全額負担」とありますが、諦めるのはまだ早いです。以下の手順で、退去費用の負担を減らすための交渉を進めてみましょう。

ステップ1:入居時の写真と現状の比較

まず、入居時に撮影した写真と現状を比較し、どの損傷が犬によるものなのか、どの損傷が入居時からあったものなのかを明確にしましょう。写真には、撮影日を記録しておくことが重要です。また、損傷箇所の詳細な状況をメモしておくと、交渉の際に役立ちます。

ステップ2:業者に見積もりを依頼

次に、複数の業者に見積もりを依頼し、修繕費用の相場を把握しましょう。大家さんから提示された金額が妥当かどうかを判断するために、複数の見積もりを比較することが重要です。また、見積もりを依頼する際には、犬による損傷であることを伝え、ペット対応の修繕費用を含めてもらうようにしましょう。

ステップ3:大家さんとの交渉

入居時の写真、現状の写真、業者の見積もりを揃えたら、大家さんと交渉に臨みましょう。交渉の際には、以下の点を主張しましょう。
犬による損傷は、契約書の範囲内で負担する意思があること
入居時からあった損傷や経年劣化による損傷は、負担する必要がないこと
修繕費用の相場を提示し、妥当な金額での合意を目指すこと

交渉が難航する場合は、内容証明郵便を送付することも検討しましょう。内容証明郵便とは、郵便局が内容を証明してくれる郵便で、証拠として残すことができます。

ステップ4:専門家への相談

大家さんとの交渉がうまくいかない場合は、弁護士や消費者センターなどの専門家に相談することも検討しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、法的な根拠に基づいた交渉を進めることができます。

請求内容に納得がいかない?そんな時の対処法

もし、大家さんから提示された請求内容に納得がいかない場合は、以下の対処法を検討しましょう。

1. 内容証明郵便を送付する

内容証明郵便とは、郵便局が内容を証明してくれる郵便で、証拠として残すことができます。請求内容に納得がいかない理由、負担すべき金額、支払いを拒否する旨などを記載し、大家さんに送付しましょう。

2. 調停を申し立てる

調停とは、裁判所が関与して、当事者間の話し合いを仲介する手続きです。調停では、調停委員が双方の主張を聞き、合意点を探ります。調停が成立すれば、裁判と同じ効力を持つ合意書が作成されます。

3. 訴訟を提起する

調停が不成立に終わった場合は、訴訟を提起することも検討しましょう。訴訟では、裁判官が証拠に基づいて判断を下します。訴訟には、時間と費用がかかりますが、最終的な解決手段となります。

犬と暮らす賃貸、退去時のトラブルを避けるためにできること

退去時のトラブルを避けるためには、事前の対策が重要です。以下の点に注意して、ペットとの賃貸生活を送りましょう。
入居時に、部屋の状態を詳細に記録する

入居時に、部屋全体の写真やビデオを撮影し、傷や汚れ、設備の不具合などを詳細に記録しておきましょう。写真には、撮影日を記録しておくことが重要です。
ペットによる損傷を防ぐ対策をする

ペットが壁や床を傷つけないように、ペット用の爪とぎやマットなどを設置しましょう。また、ペットが汚した場合は、すぐに清掃するように心がけましょう。
定期的に、部屋の状態をチェックする

定期的に、部屋の状態をチェックし、ペットによる損傷がないか確認しましょう。もし、損傷を発見した場合は、早めに修繕するように心がけましょう。
退去前に、できる範囲で清掃する

退去前に、部屋全体を清掃し、ペットの臭いを取り除くように心がけましょう。特に、壁や床の汚れは、念入りに清掃しましょう。

まとめ:犬との暮らしを笑顔で締めくくるために

今回は、犬と暮らす賃貸物件の退去費用について、具体的なケースを基に、負担範囲や交渉のポイントを解説しました。退去費用は、契約内容、損傷の程度、経年劣化など、様々な要素によって決まります。今回の記事を参考に、大家さんとしっかりと話し合い、納得のいく形で退去できるように準備しましょう。

ペットとの暮らしは、私たちに多くの喜びを与えてくれます。退去時のトラブルを乗り越えて、笑顔で新しい生活をスタートさせましょう。

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