もともと動物が好きなほうではないし、アトピーもあるので、隣に犬がいると思うだけで嫌で嫌で仕方ありません。
ベランダからは悪臭がするので窓も開けられず、ストレスが溜まってきます。
マンションそのものや立地はすごく気に入っていますが、この状態が1週間2週間も続くならば引越しても良いとさえ考えています。
今回お聞きしたいのは、
①どれくらいまで様子を見れば良いのか?
②引越しの費用は大家さんに請求できるか?
その際の『費用』はどこまで含まれるのか?
請求できる場合、法的な根拠はあるのか?
③この場合はお隣を退去させなかった大家さんの落ち度で、すぐにでも引っ越せるのか?
ちなみに、犬の姿を直接見たわけではありませんが、ベランダから、玄関から、お隣が留守のときによく聞こえてきます。
1週間前の時点ではお隣は犬の存在を認めています。
大家さんに確認したところ、「ペットは絶対不可」とのことです。
また、マンションの管理は管理会社ではなく、大家さん自身がされています。
犬のせいなのか、気持ちのせいなのか、気持ちのせいなのか、全身が痒くて仕方ありません。
ルール違反をしているお隣のために私たち家族が我慢しなければならないことが悔しいです。
今回のご相談は、ペット不可の賃貸マンションで隣人が犬を飼育しているという状況ですね。犬の鳴き声や臭いによる精神的な苦痛、アトピーの悪化など、大変お辛い状況であるとお察しします。
今回は、このような状況で、
①どれくらいまで様子を見るべきか
②引越し費用は大家さんに請求できるのか
③すぐに引っ越せるのか
について、具体的な対応策と法的根拠を交えながら、詳しく解説していきます。
まず、冷静に状況を整理しましょう。
いつから、どのくらいの頻度で犬の鳴き声が聞こえるのか、臭いはどの程度なのか、具体的に記録することが重要です。日記やメモ、録音データなどを残しておくと、後々有利になります。
また、アトピーが悪化しているとのことですので、医師の診断書も有効な証拠となります。
犬の鳴き声や臭いに関する記録(日時、頻度、程度など)
アトピーの症状に関する医師の診断書
大家さんとのやり取りの記録(日付、内容など)
これらの証拠は、大家さんとの交渉や、万が一訴訟になった場合に重要な役割を果たします。
大家さんは「ペット不可」という契約を守る義務があります。まずは、現在の状況を改めて大家さんに伝え、具体的な対応を求めましょう。
例えば、以下のようなことをお願いすることができます。
隣人への再度の注意喚起
ペット飼育禁止の誓約書の提出
ペットを飼育した場合の違約金の設定
大家さんが対応してくれない場合は、内容証明郵便で通知することも検討しましょう。内容証明郵便は、言った言わないの水掛け論を防ぎ、証拠として残すことができます。
「どれくらいまで様子を見れば良いのか?」というご質問ですが、これは精神的な苦痛の度合いによって異なります。
一般的には、1週間~2週間程度を目安に、状況が改善されるかどうかを見極めるのが良いでしょう。
ただし、アトピーが悪化している場合は、我慢せずに早めに引っ越しを検討することも大切です。健康を害してまで我慢する必要はありません。
「引越しの費用は大家さんに請求できるか?」という点ですが、これは状況によって異なります。
大家さんの対応が不十分で、契約上の義務を怠ったと判断される場合、引越し費用を請求できる可能性があります。
例えば、以下のようなケースです。
大家さんが隣人への注意を怠り、ペットの飼育が長期間にわたって放置された
ペットの臭いや鳴き声が酷く、平穏な生活を著しく侵害された
アトピーが悪化し、健康に重大な影響が出た
ただし、引越し費用を請求するには、これらの事実を証明する必要があります。
そのため、先ほどお伝えした証拠集めが非常に重要になります。
引越し費用として請求できる範囲は、一般的に以下のものが含まれます。
引越し業者に支払う費用
新居の敷金・礼金
新居の仲介手数料
旧居のクリーニング費用
ただし、これらの費用が全額認められるとは限りません。
裁判になった場合は、個別の状況に応じて判断されます。
法的根拠としては、民法415条(債務不履行による損害賠償)や民法709条(不法行為による損害賠償)などが考えられます。
「この場合はお隣を退去させなかった大家さんの落ち度で、すぐにでも引っ越せるのか?」というご質問ですが、これも状況によって異なります。
大家さんが契約上の義務を怠り、あなたの生活環境を著しく悪化させた場合、契約解除(中途解約)をすることができます。
この場合、違約金なしで引っ越すことができる可能性があります。
ただし、契約解除をするには、大家さんの落ち度を証明する必要があります。
そのため、やはり証拠集めが重要になります。
今回のケースは、法的判断が難しい部分も多く、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談することで、以下のようなメリットがあります。
法的観点から、状況を正確に判断してもらえる
大家さんとの交渉を有利に進めることができる
訴訟になった場合に、代理人として対応してもらえる
弁護士費用はかかりますが、早期解決につながる可能性が高く、精神的な負担も軽減されます。
法テラスなどの無料相談窓口もありますので、まずは相談してみるのが良いでしょう。
今回のケースでは、隣人の犬が問題となっていますが、犬は人間にとってかけがえのないパートナーとなる存在でもあります。
もし、今回の問題が解決した後、犬に対する見方が少しでも変われば、犬との共生も考えてみてください。
犬と暮らすことは、心身の健康に良い影響を与え、生活に潤いをもたらしてくれます。
もちろん、犬を飼うには責任も伴いますが、それ以上の喜びを得られるはずです。
今回のケースは、精神的な負担が大きいと思いますが、冷静に対応することで解決できる可能性は十分にあります。
状況を整理し、証拠を集める
大家さんとの連携を密にする
弁護士に相談することも検討する
これらのステップを踏むことで、あなたの権利を守り、平穏な生活を取り戻すことができるはずです。
応援しています!