高速道路の建設に伴い、現在お住まいの賃貸アパートからの立ち退きを余儀なくされるのですね。しかも、大家さんのご厚意で2匹の愛犬との生活を許可してもらっているとのこと。立ち退きにあたり、気になるのは「犬2匹が飼える賃貸物件を、大家さんに要求できるのか?」という点ではないでしょうか。
結論から申し上げますと、立ち退きの理由や契約内容によって、大家さんへの要求範囲は異なってきます。 今回は、立ち退き理由別に大家さんへの交渉ポイントや、愛犬との引越しをスムーズに進めるためのステップを詳しく解説していきます。ぜひ、最後まで読んで、あなたと愛犬にとって最良の解決策を見つけてくださいね。
立ち退きの理由は大きく分けて、大家さん都合と自己都合の2つがあります。それぞれのケースにおける交渉のポイントを見ていきましょう。
大家さん都合の立ち退き
高速道路建設による立ち退きは、通常、大家さん都合となります。この場合、借地借家法という法律で、借主(あなた)は強く保護されています。
大家さんは、立ち退き料を支払う義務が生じる可能性があります。立ち退き料には、引越し費用や新居の契約に関わる費用、営業補償(事業を行っている場合)などが含まれます。
愛犬2匹が飼える物件への引越しを希望する場合、その旨を大家さんに伝え、立ち退き料に上乗せしてもらうよう交渉してみましょう。
交渉の際は、類似物件の家賃相場や初期費用などを提示し、具体的な金額を提示すると効果的です。
専門家(弁護士や不動産鑑定士など)に相談し、客観的な意見やアドバイスをもらうことも有効です。
自己都合の立ち退き
自己都合の立ち退きの場合、基本的に立ち退き料は発生しません。
しかし、今回のケースでは、大家さんのご厚意で犬を飼育しているという特殊な事情があります。
まずは、大家さんに事情を説明し、愛犬との引越しについて相談してみましょう。
大家さんが、愛犬可の物件探しに協力してくれる可能性もあります。
立ち退き時期に余裕があれば、愛犬可の物件が見つかるまで、現在の住居に住み続けることも検討してみましょう。
立ち退きが決まったら、愛犬との引越しに向けて、具体的な準備を始めましょう。
1. 情報収集:愛犬可の物件を探す
まずは、インターネットや不動産会社で、愛犬可の賃貸物件を探しましょう。
「犬可」「ペット可」などのキーワードで検索すると、効率的に物件を探せます。
SUUMOやHOME’Sなどの大手不動産サイトでは、ペット可物件の特集ページが設けられていることもあります。
複数の不動産会社に相談し、希望条件(家賃、間取り、立地など)を伝え、物件を紹介してもらうのもおすすめです。
犬種や頭数によって、入居できる物件が限られる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
2. 物件選び:愛犬にとって快適な環境を選ぶ
愛犬が快適に暮らせる環境を選ぶことが重要です。
近くに公園やドッグランがあるか、動物病院が近いかなどを確認しましょう。
物件の周辺環境だけでなく、室内の設備もチェックしましょう。
滑りにくい床材や、防音性の高い壁など、愛犬に配慮した物件を選ぶと、より快適な生活を送れます。
ペット共生型賃貸住宅という選択肢もあります。
ペット共生型賃貸住宅とは、ペットとの暮らしを前提とした設計や設備を備えた賃貸住宅のことです。
共用施設としてドッグランやペット専用の足洗い場などが設けられている場合もあります。
3. 引越し準備:愛犬のストレスを軽減する
引越しは、愛犬にとって大きなストレスとなります。
事前に引越し先の環境に慣れさせたり、安心できる場所を用意したりするなど、ストレスを軽減するための対策を講じましょう。
引越し前に、引越し先の近くを散歩したり、新しい住居に愛犬のおもちゃや毛布などを持ち込んだりするのも効果的です。
引越し当日は、愛犬を預けるか、クレートに入れて移動させるなど、安全に配慮しましょう。
移動中は、こまめに休憩を取り、水分補給を忘れずに行いましょう。
4. 引越し後:愛犬との新生活をスタート
引越し後も、愛犬が新しい環境に慣れるまで、しばらくは注意が必要です。
新しい住居でのルールを教えたり、散歩コースを決めたりするなど、徐々に新しい生活に慣れさせていきましょう。
近隣住民への配慮も忘れずに行いましょう。
犬の鳴き声やにおいなど、トラブルの原因となる要素を排除するように努めましょう。
近隣住民に挨拶に行き、愛犬を紹介するのもおすすめです。
5. 契約交渉:ペット条件を確認する
契約交渉時には、ペットに関する条件を必ず確認しましょう。
ペットの種類や頭数、飼育可能なサイズ、追加の敷金や家賃、ペットに関する規約などを確認します。
契約書にペットに関する条項が明記されているかを確認し、不明な点があれば必ず質問しましょう。
ペット可の物件であっても、犬種やサイズによっては追加の費用が発生したり、飼育が制限されたりする場合があります。
契約内容をしっかりと理解し、納得した上で契約を結ぶようにしましょう。
「今回のケースでは、高速道路建設という大家さん都合の立ち退きであるため、立ち退き料を請求できる可能性が高いです。特に、愛犬2匹との生活を許可されていたという点は、交渉において有利に働くでしょう。まずは、弁護士に相談し、法的なアドバイスを受けることをおすすめします。弁護士は、あなたの状況を詳しくヒアリングし、適切な交渉戦略を立ててくれます。また、大家さんとの交渉を代行してくれる場合もあります。」(弁護士Aさん)
高速道路建設による立ち退きは、大変な出来事ですが、愛犬との新生活をスタートさせるチャンスでもあります。今回の記事で紹介した交渉ポイントや引越し準備のステップを参考に、あなたと愛犬にとって最良の解決策を見つけてください。
立ち退き料の交渉や物件探しなど、困ったことがあれば、専門家(弁護士や不動産会社など)に相談することも検討しましょう。専門家は、あなたの状況に合わせて、的確なアドバイスやサポートを提供してくれます。
愛犬との幸せな新生活を応援しています!