ご心配されているご様子、よく分かります。ご両親の行動、いくつか気になる点がありますね。60代で認知症が始まるケースもありますので、専門家の意見を聞くことも視野に入れて、まずはご両親の様子を詳しく見ていきましょう。
ご質問にある義両親の行動を一つずつ見ていきましょう。これらの行動が全て認知症を示すとは限りませんが、いくつかは注意すべきサインと言えるかもしれません。
他人の家の掃除やリフォームなどをボランティアで請け負う行為は、一見すると親切に見えますが、判断力の低下や現実認識のずれが原因の可能性があります。ご自身の家の状態を把握できていない、もしくは優先順位が分からなくなっているのかもしれません。認知症の初期症状として、このような行動が見られる場合があります。
DVDプレーヤー4台、電話機2台、自転車3台…確かに多いですね。物を捨てられないという行動は、所有物への執着や判断力の低下が原因の可能性があります。新しい物が好きなのに古い物を捨てられないのは、認知症の症状の一つである「見当識障害」や「記憶障害」が影響している可能性があります。大切な思い出が詰まっていると感じるのかもしれませんが、生活空間を圧迫するほどになると、生活の質を下げてしまうため、注意が必要です。
お風呂に入らない、身なりが不潔…これらは、生活習慣の乱れを示している可能性があります。認知症になると、自己管理能力が低下し、清潔さを保つことが難しくなる場合があります。ご本人は気づいていない可能性が高いため、優しく声をかけることが大切です。
66歳で急にバイクに乗りたくなる…これも、過去の記憶がよみがえったり、新しい刺激を求める行動かもしれません。認知症の初期症状として、過去の記憶が鮮明によみがえったり、逆に新しいことに興味を持つようになるケースがあります。危険な行為になる可能性もあるため、注意深く見守ることが大切です。
使用済みのタンブラーをプレゼントする…これは、物の価値判断が難しくなっている可能性を示唆しています。認知症になると、物の価値や使い分けが分からなくなる場合があります。ご本人は好意でプレゼントしているつもりなので、優しくお気持ちを受け止めつつ、状況を説明する必要があるでしょう。
高級デパートで洋菓子を買いあさる…これは、衝動的な行動や金銭感覚の麻痺が原因の可能性があります。認知症になると、衝動的な行動が増えたり、金銭感覚が麻痺することがあります。ご両親の経済状況に影響がないか、注意深く確認する必要があります。
リードなしで犬を散歩させて事故を起こし、その後も同様の行動を繰り返すのは、危険を認識する能力の低下が懸念されます。認知症の症状として、危険な行動を繰り返すケースがあります。ご両親だけでなく、犬の安全のためにも、適切な対応が必要です。
犬の散歩に行かず、無駄にオヤツを与え、犬が肥満になる…これは、判断力の低下を示している可能性があります。認知症になると、適切な世話ができなくなる場合があります。犬の健康状態も心配ですね。
毎月同じ場所に旅行に行く…これは、記憶障害や行動の反復が原因の可能性があります。認知症になると、同じ行動を繰り返すことが多くなります。旅行自体が悪いわけではないですが、頻度や状況によっては注意が必要です。
ゴミやホコリだらけの部屋…これは、生活能力の低下を示しています。認知症になると、掃除や整理整頓ができなくなり、生活空間が不衛生になることがあります。
ベビカーを作る…これは、現実離れした考えや判断力の低下を示唆しています。認知症になると、現実と空想の区別がつかなくなったり、判断力が低下することがあります。
これらの行動を総合的に見ると、認知症の可能性は否定できません。しかし、確定診断は医師による診察が必要です。まずは、ご両親を信頼できる医療機関に連れて行くことをお勧めします。早期発見・早期治療が重要です。
医療機関への受診以外に、できることをいくつかご紹介します。
ご両親の行動は、認知症の可能性を示唆するサインと言えるものも含まれています。しかし、最終的な診断は専門医に委ねることが大切です。ご両親の健康状態を把握し、適切な対応をすることで、ご家族皆が安心して暮らせるようにしましょう。一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、一歩ずつ進んでいきましょう。不安な気持ちを抱えているのはあなただけではありません。多くの家族が同じような経験をしています。どうか一人で悩まず、専門家や周りの人に相談してください。