ご心配されているお母様のこと、よく分かります。晩御飯の出来事や、実家の状況を聞くと、確かに戸惑いと不安を感じるのは当然のことだと思います。お母様の行動は、一見すると奇異に映りますが、その背景には、様々な要因が考えられます。 まずは、落ち着いて、一つずつ考えていきましょう。
お母様の行動は、単なる「わがまま」や「性格」の問題だけではない可能性があります。いくつか考えられる原因を検討してみましょう。
質問では「まだボケてはいません」とありますが、60歳という年齢を考えると、軽度の認知機能の低下が始まっている可能性も否定できません。 スパゲティを大量に作ってしまったり、食べ残しを放置したり、掃除を怠ったりといった行動は、記憶力や判断力の低下が原因である可能性があります。 認知症の初期症状は、本人だけでなく家族も気づきにくいことが多く、些細な変化を見逃さないことが大切です。
抑うつ状態や不安障害など、精神的な問題を抱えている可能性も考えられます。 お母様の行動は、これらの症状が原因で引き起こされているかもしれません。 例えば、大量に料理を作る行為は、不安やストレスを解消するための行動(衝動性)である可能性があります。また、ゴミ屋敷のような状態も、精神的な問題と関連しているケースは少なくありません。
過去に経験したトラウマや、現在抱えているストレスが、お母様の行動に影響を与えている可能性もあります。 何か心に抱えていることがあり、それを無意識のうちにこのような行動で表現しているのかもしれません。 ご家族との関係性、経済的な問題、健康状態など、様々なストレス要因が考えられます。
長年続いている習慣や、強いこだわりが、お母様の行動を説明する可能性もあります。 例えば、食べ物を無駄にしたくないという強い思いが、スパゲティを犬のエサにしたり、食べ残しを翌日に持ち越したりする行動につながっているのかもしれません。 これは、性格の問題というよりは、長年培ってきた価値観や生活習慣が影響している可能性が高いです。
お母様の行動の原因を特定することが、適切な対応策を考える上で重要です。 まずは、以下の点を試してみてはいかがでしょうか。
精神科医や心療内科医、あるいは認知症専門医に相談することを強くお勧めします。 専門家の診察を受けることで、お母様の精神状態を客観的に評価してもらい、適切な診断と治療を受けることができます。 早期発見・早期治療が、症状の悪化を防ぎ、お母様の生活の質を向上させるために非常に重要です。
ご家族で話し合い、お母様の行動について共有し、それぞれの役割分担を決めましょう。 一人でお母様を支えるのは大変です。 ご兄弟や親戚など、協力できる人がいれば、積極的に協力を仰ぎましょう。
実家のゴミ屋敷状態は、お母様の精神状態にも悪影響を与えている可能性があります。 まずは、安全にゴミを処分する方法を検討し、少しずつ片付けていくことが大切です。 ご自身だけで行うのが難しい場合は、専門の清掃業者に依頼するのも一つの方法です。
お母様の生活習慣を見直し、規則正しい生活を送れるようにサポートしましょう。 食事、睡眠、運動など、健康的な生活習慣を身につけることで、精神状態の安定につながる可能性があります。
お母様の状態によっては、介護サービスの利用を検討する必要があるかもしれません。 訪問介護やデイサービスなどを利用することで、お母様の生活をサポートし、ご自身の負担を軽減することができます。 介護サービスに関する情報は、市町村の福祉課などで入手できます。
お母様の行動に戸惑い、苦しい思いをされていることと思います。しかし、決してあなた一人だけで抱え込まず、専門家やご家族の力を借りながら、一歩ずつ解決に向けて進んでいきましょう。 お母様の状態を理解し、適切なサポートをすることで、お母様も、そしてあなた自身も、より幸せな生活を送ることができるはずです。 まずは、専門家への相談から始めてみてください。 それは、お母様とあなた自身の未来への第一歩となります。