新しい家族が増えて嬉しい反面、愛犬同士のトラブルに頭を悩ませている飼い主さんも多いのではないでしょうか。特に、多頭飼いを始めたばかりの頃は、縄張り争いや順位争いなど、様々な問題が起こることがあります。今回のケースのように、マウンティングは犬同士のコミュニケーションの一種ですが、それが過剰になると、ストレスや怪我につながる可能性も。
まずは、なぜダックスがパグにマウンティングするのか、その原因を探ることから始めましょう。今回のケースでは、去勢していないオス同士という点が重要です。去勢手術をしていないオス犬は、特に縄張り意識や優位性を主張する行動が強くなる傾向があります。 ダックスは、年上のオスとして、新入りであるパグに対して優位性を示そうとしているのかもしれません。
他にも考えられる原因としては、パグがダックスに対して恐怖を感じている、もしくは逆にパグがダックスを挑発している可能性も考えられます。 パグは若い犬なので、ダックスの行動に戸惑い、恐怖を感じているかもしれません。 逆に、パグが遊び半分でダックスを刺激し、マウンティングを誘発している可能性も否定できません。
それぞれの犬の性格や過去の経験も影響します。 例えば、ダックスが元々マウンティングの癖が強い犬だった場合、新しい犬が来たことでその行動が強まっている可能性もあります。 逆に、パグが臆病な性格であれば、ダックスのマウンティングによってさらに怯えてしまうでしょう。
では、具体的な解決策を見ていきましょう。 いきなり強い力で制止しようとせず、犬たちにストレスを与えないように、段階的にアプローチすることが大切です。
まず、犬たちが落ち着いて過ごせる環境を整えることが重要です。 それぞれが安全に過ごせる場所、つまり「自分のテリトリー」を確保してあげましょう。 例えば、それぞれの犬専用のベッドや、食べ物を置く場所を離して設置するなどです。 これによって、資源をめぐる争いを減らすことができます。
犬同士の良好な関係を築くために、一緒に遊ぶ時間を設けましょう。 引っ張りっこやボール遊びなど、両方が楽しめる遊びを選んでください。 遊びを通して、お互いを理解し、信頼関係を築くことができれば、マウンティングの頻度を減らすことができるでしょう。 ただし、遊びの最中にマウンティングが始まったら、すぐに遊びを中断し、落ち着けるように促すことが大切です。
マウンティングが始まったら、飼い主は絶対に反応しないことが重要です。 注意したり、叱ったりすると、犬はかえって興奮してしまいます。 静かに無視し、マウンティングが終わったら、褒めてあげましょう。 また、マウンティングが始まったら、すぐに別の遊びに誘導する「リダイレクト」も効果的です。 例えば、おやつを与えたり、ボールを投げて気を紛らわせるなどです。
それでも改善が見られない場合は、動物行動学の専門家や獣医に相談することをお勧めします。 専門家は、犬たちの行動を詳しく分析し、適切なアドバイスをしてくれます。 場合によっては、薬物療法なども検討する必要があるかもしれません。
オス同士の犬で、去勢手術をしていない場合、去勢手術はマウンティングを含む様々な問題行動を軽減する効果が期待できます。去勢手術は、犬の健康にも良い影響を与える場合が多く、獣医と相談の上、検討してみるのも良いでしょう。 ただし、手術にはリスクも伴うため、獣医と十分に相談し、犬にとって最適な判断を下すことが重要です。
多頭飼いは、多くの喜びと充実感をもたらしますが、同時に責任も伴います。 犬同士のトラブルは、飼い主の対応次第で大きく改善できる可能性があります。 焦らず、犬たちの気持ちに寄り添いながら、根気強く取り組んでいきましょう。 大切なのは、犬たちが安全で快適に暮らせる環境を整え、お互いを尊重し合う関係を築くことです。
今回のケースのように、マウンティングは必ずしも悪い行動ではありませんが、過剰な場合は問題となります。 犬たちの行動をよく観察し、原因を特定し、適切な対処法を選ぶことが大切です。 そして、何よりも、犬たちへの愛情と理解をもって接することが、多頭飼いの成功への鍵となるでしょう。
もし、賃貸住宅にお住まいで、犬との生活で何か困ったことがあれば、DOG-FRIENDLYにご相談ください。ペット可物件の情報はもちろん、多頭飼いの際の注意点や、近隣トラブルの予防策など、様々な情報を提供しています。 快適な犬との生活をサポートいたします。