犬との新生活を夢見て、福岡への引越しを計画中のあなた。しかし、賃貸契約の初回保証委託料が100%と提示され、困惑している状況ですね。しかも、入居日の調整も難航し、現在の家賃との二重払いも覚悟しなければならないかもしれません。
結論から言うと、初回保証委託料100%が必ずしも不当とは言えませんが、交渉の余地は十分にあります。今回は、犬と暮らす賃貸物件の契約における保証委託料について、妥当性の判断基準と交渉の進め方を、具体的な事例を交えながら解説します。
福岡県在住のAさん(30代女性)は、愛犬のトイプードルと一緒に暮らせるマンションを探していました。いくつか候補を見つけ、その中で一番気に入った新築物件に申し込んだところ、Aさんも初回保証委託料100%を提示されました。
Aさんは、過去に家賃滞納などのトラブルもなく、安定した収入もありましたが、ペット可物件であること、新築であること、そして何よりAさんが無職であることが、保証会社にとってリスク要因と判断されたようです。
Aさんはすぐに諦めず、不動産会社に以下の点を伝え、交渉を試みました。
1. これまでの良好な賃貸実績:過去5年間、家賃の滞納は一度もないこと、退去時のトラブルもなかったことを具体的に説明しました。
2. 十分な貯蓄があること:400万円の貯蓄があることを証明し、経済的な安定性をアピールしました。
3. 連帯保証人の存在:母親が連帯保証人になっていることを改めて伝え、保証体制が整っていることを強調しました。
4. 入居日の調整:11月1日からの入居を希望していることを伝え、10月20日までの入居にこだわらない姿勢を示しました。
その結果、不動産会社は保証会社と再度交渉し、Aさんの状況を丁寧に説明してくれました。最終的に、保証会社は初回保証委託料を50%に減額することで合意。Aさんは希望通りの物件で、愛犬との新生活をスタートすることができました。
そもそも保証委託料とは、賃貸契約者が家賃を滞納した場合などに、保証会社が立て替えるための費用です。保証会社は、契約者の代わりに家賃を大家さんに支払うことで、大家さんのリスクを軽減します。
保証委託料の相場は、一般的に家賃の0.5ヶ月~1ヶ月分程度ですが、物件や契約者の状況によって異なります。初回保証委託料は、更新料と合わせて支払うケースが多く、更新料の相場は1年ごとに1万円程度です。
保証委託料の計算方法は、以下の通りです。
初回保証委託料:家賃×保証料率(50%~100%)
更新料:1年ごとに1万円程度
今回のケースでは、家賃73,000円に対して保証料率が100%なので、初回保証委託料は73,000円となります。
初回保証委託料が100%と提示された場合、以下の点を考慮して妥当性を判断しましょう。
1. 契約者の属性:無職であること、年齢、収入などがリスク要因と判断される場合があります。
2. 物件の条件:ペット可物件や新築物件は、一般的に保証料が高くなる傾向があります。
3. 保証会社の審査基準:保証会社によって審査基準が異なり、同じ条件でも結果が異なる場合があります。
4. 不動産会社の対応:不動産会社が契約者の状況を丁寧に説明し、保証会社と交渉してくれるかどうかが重要です。
今回のケースでは、無職であることが大きなリスク要因と考えられます。しかし、400万円の貯蓄があり、母親が連帯保証人になっていることを考慮すると、必ずしも100%が妥当とは言えません。
保証委託料の減額交渉を成功させるためには、以下の4つのポイントを押さえましょう。
1. 不動産会社との信頼関係を築く:まずは、不動産会社に事情を丁寧に説明し、協力的な姿勢を示しましょう。
2. 自身の強みをアピールする:これまでの賃貸実績、貯蓄額、連帯保証人の存在など、自身の強みを具体的に伝えましょう。
3. 代替案を提示する:「11月1日からの入居にする代わりに、保証料率を下げてほしい」「保証料を分割で支払いたい」など、具体的な代替案を提示しましょう。
4. 冷静かつ丁寧な態度で交渉する:感情的にならず、冷静かつ丁寧な態度で交渉することが大切です。
今回のケースでは、Aさんが実践したように、自身の状況を丁寧に説明し、入居日の調整を提案することで、交渉が成功する可能性は十分にあります。
犬と暮らす賃貸物件を契約する際には、以下の点に注意しましょう。
ペット可物件であることを確認する:契約書にペット飼育に関する条項が明記されているか確認しましょう。
犬種や頭数を申告する:犬種や頭数によっては、追加の費用が発生する場合があります。
ペット飼育に関する規約を確認する:共用部分での散歩ルール、鳴き声に関する注意点などを確認しましょう。
退去時の費用を確認する:ペットによる傷や汚れに対する修繕費用について、事前に確認しておきましょう。
今回のケースでは、礼金が2ヶ月分上乗せされていますが、これはペット可物件では一般的な費用です。しかし、退去時の費用については、事前に不動産会社に確認しておくことをおすすめします。
今回は、犬と暮らす賃貸物件の初回保証委託料について、妥当性の判断基準と交渉の進め方を解説しました。
今回のケースでは、無職であることがリスク要因と判断されていますが、貯蓄額や連帯保証人の存在を考慮すると、交渉の余地は十分にあります。諦めずに不動産会社と交渉し、愛犬との新生活を実現させてください。
もし交渉が難航する場合は、他の物件も検討してみるのも一つの方法です。ペット可物件専門の不動産会社に相談すれば、あなたの状況に合った物件を紹介してくれるかもしれません。
愛犬との新生活が、素晴らしいものになることを心から願っています。