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犬との素敵な物語〜犬との暮らし〜

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犬と暮らした賃貸物件の退去費用、どこまでが妥当?隣人トラブルと契約書の行方

#退去費用
 
退去費用についての相談です。築50年の平家一戸建て(家賃28000円、汲み取りトイレ)に8年住んでいました。元々27000円の家賃を、+1000円でペット(猫)可にしてもらいました。以前住んでいたのが叔母だったので、ハウスクリーニングなし、修理なしで契約。叔母は犬を飼っていました。退去費用は60000円ほどだったそうです。退去理由は隣人トラブルです。生活保護を受けている方が引っ越してきて騒音などが酷く、大家さん、不動産に相談するも解決せず、警察が週に1〜3回ほど訪れる状態。契約書には隣人トラブルが3回あった場合退去してもらうと書いてあったのに、大家に相談するとそれはできないと言われました。私が出て行くので退去費用は敷金と礼金(84000円)で賄ってくださいと言ったら、わかりました。と返答をいただく(電話なので証拠なし)。退去の当日に不動産の方が連絡取れず、立ち会いができませんでした。その後、大家さんからも不動産からも連絡がなく、本日請求書が届きました。これは妥当な金額なのでしょうか。今までずっと連絡もなく急に退去費用をこんなに請求されたことがなかったので皆さんの意見を聞きたいです。

退去費用に関するご相談ですね。しかも、今回はペット可物件、隣人トラブル、契約書の紛失といった複数の要素が絡み合っている複雑なケースのようです。結論から申し上げますと、請求された退去費用が妥当かどうかは、詳細な内訳や契約内容、そして何より犬(または猫)との暮らしにおける原状回復義務の範囲によって大きく左右されます。

今回は、8年間犬(または猫)と暮らした賃貸物件の退去費用について、妥当性を検証し、トラブル解決に向けた具体的なアドバイスをさせていただきます。

ケーススタディ:もし私があなただったら?

今回のケース、まるで複雑に絡み合った糸のようですね。一つずつ丁寧に紐解いていきましょう。まず、今回の相談者Aさんの状況を整理します。
築50年の平家一戸建て(家賃28000円)
8年間居住(H25年〜R3年9月)
ペット(猫)可(家賃+1000円)
契約時にハウスクリーニングなし、修理なし
退去理由:隣人トラブル(騒音)
大家との口約束:「退去費用は敷金と礼金で賄う」
退去時の立ち会いなし
不動産会社が契約書を紛失
退去から約8ヶ月後に請求書が届く

これらの要素を踏まえ、Aさんが直面している問題点を明確にし、解決策を検討します。

問題点1:ペット(猫)による損耗の原状回復義務

ペット可物件の場合、通常の賃貸物件よりも原状回復義務が重くなることがあります。しかし、今回のケースでは、以下の点が考慮されるべきです。
契約時にハウスクリーニングなし:これは、入居時に物件が一定の損耗を抱えていることを前提としている可能性があります。
叔母が犬を飼っていた:入居前から犬による損耗があった場合、Aさんの原状回復義務は限定的になる可能性があります。
8年間の居住:経年劣化による損耗は、Aさんの負担とはなりません。

解決策

1. 損耗箇所の特定:請求書に記載されている損耗箇所を特定し、それがペットによるものなのか、経年劣化によるものなのかを明確にする必要があります。
2. 証拠の収集:入居時の写真や、叔母が犬を飼っていた事実を示す証拠(例えば、叔母からの手紙や証言)を集めることができれば、交渉を有利に進めることができます。
3. 専門家への相談:弁護士や消費者センターなど、専門機関に相談し、法的アドバイスを求めることを検討しましょう。

問題点2:隣人トラブルによる退去と退去費用

隣人トラブルが原因で退去した場合、通常はAさんに退去費用を負担する義務はありません。なぜなら、大家には、賃借人が平穏に生活できる環境を提供する義務があるからです。

解決策

1. 騒音の証拠収集:騒音の録音データ、警察への通報記録、他の住民からの証言など、隣人トラブルの証拠を集めることが重要です。
2. 内容証明郵便の送付:大家に対し、隣人トラブルが原因で退去せざるを得なかったこと、そして退去費用を負担する義務がないことを内容証明郵便で通知します。
3. 調停の申し立て:大家との交渉がうまくいかない場合は、裁判所に調停を申し立てることを検討しましょう。

問題点3:大家との口約束と契約書の紛失

大家との「退去費用は敷金と礼金で賄う」という口約束は、証拠がないため、法的に立証することが難しいのが現状です。さらに、不動産会社が契約書を紛失しているとなると、Aさんにとって不利な状況と言えます。

解決策

1. 記憶の掘り起こし:当時の状況を詳細に思い出し、メモなどに記録しておきましょう。
2. 第三者の証言:もし、大家との会話を聞いていた人がいれば、証言を依頼することを検討しましょう。
3. 類似事例の調査:過去の判例や、類似のトラブル事例を調査し、交渉の材料としましょう。

今すぐできる!退去費用を抑えるための5ステップ

今回のケースを踏まえ、退去費用を抑えるために、今すぐできることを5つのステップにまとめました。

1. 契約内容の再確認:まずは、契約書(紛失している場合は、再発行を依頼)を隅々まで読み返し、原状回復義務に関する条項を確認しましょう。特に、ペットに関する特約や、免責事項に注目してください。
2. 入居時の状況を記録:入居時の写真や動画を保管していれば、退去時の状況と比較することができます。もし、入居時にすでに損耗があった場合は、その証拠として活用できます。
3. 退去時の立ち会い:退去時には、必ず大家さん(または不動産会社)と一緒に立ち会い、部屋の状態を確認しましょう。その際、損耗箇所や程度を明確にし、写真や動画を撮影しておきましょう。
4. 見積もりの取得:退去費用の見積もりを複数業者から取得し、比較検討しましょう。不当に高額な請求がないか、内訳を細かく確認することが重要です。
5. 専門家への相談:もし、退去費用について納得がいかない場合は、弁護士や消費者センターなど、専門機関に相談しましょう。

犬との暮らしを豊かにするために:トラブルを未然に防ぐ

今回のケースは、退去後のトラブルですが、犬との賃貸生活では、入居前から退去まで、様々なトラブルが発生する可能性があります。
騒音トラブル:犬の鳴き声や足音は、近隣住民にとって騒音となることがあります。
臭いトラブル:犬の体臭や排泄物の臭いは、近隣住民だけでなく、物件全体に影響を及ぼすことがあります。
損傷トラブル:犬が壁や床を傷つけたり、家具を壊したりすることがあります。

これらのトラブルを未然に防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
物件選び:犬との暮らしに適した物件を選びましょう。防音対策が施されているか、ペット可の条件が明確になっているかなどを確認しましょう。
しつけ:犬をしつけ、無駄吠えや噛み癖をなくしましょう。
清掃:こまめに掃除をし、臭いの原因となるものを除去しましょう。
コミュニケーション:近隣住民と積極的にコミュニケーションを取り、理解と協力を得ましょう。

まとめ:犬との暮らしは、準備と理解が大切

今回は、犬と暮らした賃貸物件の退去費用について、様々な角度から検証し、具体的なアドバイスをさせていただきました。今回のケースは、契約書の紛失や口約束など、Aさんにとって不利な状況が重なっていますが、諦めずに、できる限りの証拠を集め、専門家の助けを借りながら、粘り強く交渉することが重要です。

犬との暮らしは、私たちに癒しと喜びを与えてくれます。しかし、そのためには、事前の準備と、周囲への配慮が欠かせません。今回の記事が、あなたと愛犬との暮らしを、より豊かに、より快適にするための一助となれば幸いです。

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