今回のケースは、介護問題が深刻化し、家族関係、経済状況、精神的な健康状態にまで悪影響を及ぼしている、非常に厳しい状況ですね。介護は、時に家族の絆を試す試練となります。特に認知症を患った方の介護は、予測不能な行動や言動によって、介護者の心身を疲弊させることがあります。
まず、今回のケースにおける重要なポイントを整理し、一つずつ解決の糸口を探っていきましょう。
1. 介護認定とサービス利用:認知症の症状があるにも関わらず介護認定が受けられない状況
2. 親族との関係:介護を押し付け、経済的援助をしない親族との対立
3. 家族の疲弊:介護による母親の心身の疲弊、質問者様自身の進学断念、弟さんの家出、父親の精神的な落ち込み
4. 経済状況:父親の怪我による収入減、祖母の年金収入がない状況
これらの問題に対し、具体的な解決策を提示し、一歩ずつ状況を改善していくための道筋を示します。
「幻聴幻覚、物忘れ、徘徊、暴れる認知症は介護認定されないからいろんなサービスも受けられないのでしょうか?」とのことですが、認知症の症状があっても介護認定が受けられない場合、以下の点を見直してみましょう。
主治医との連携: 認知症の診断を受けている場合、主治医に介護保険の申請に必要な情報提供を依頼しましょう。医師の診断書は、介護認定の重要な判断材料となります。
詳細な状況説明: 介護認定の調査員が自宅に来る際、日常生活で困っていること、介護が必要な状況を具体的に伝えましょう。例えば、
「夜間に徘徊があり、目が離せない」
「食事の準備や後片付けができない」
「服薬管理が難しく、薬を飲み忘れることがある」
「同じことを何度も聞く」
「怒りっぽくなった」
など、具体的なエピソードを交えて説明することが重要です。
介護認定の区分変更申請: 介護認定の結果に納得がいかない場合は、区分変更申請を検討しましょう。申請には、認定結果の通知書と、変更を希望する理由を記載した書類が必要です。
介護を家族だけに押し付ける親族との関係は、精神的な負担を増大させる要因となります。
家族だけで抱え込まず、第三者の介入を検討しましょう。
地域包括支援センターへの相談: 地域包括支援センターは、高齢者やその家族を支援する地域の拠点です。介護に関する相談や、利用できるサービスの情報提供、関係機関との連携など、様々な支援を受けることができます。
弁護士への相談: 親族間の遺産分割協議や、成年後見制度の利用など、法的な問題については弁護士に相談することも有効です。
弁護士に相談することで、法的な観点から問題点を整理し、解決策を見出すことができます。
第三者への相談: 民生委員やNPO法人など、地域には様々な相談窓口があります。誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
介護保険サービスには、様々な種類があります。
在宅介護をサポートするサービス、施設に入所して介護を受けるサービスなど、状況に合わせて適切なサービスを選択しましょう。
訪問介護: ヘルパーが自宅を訪問し、身体介護(食事、入浴、排泄など)や生活援助(調理、洗濯、掃除など)を行います。
デイサービス: 日帰りで施設に通い、食事、入浴、レクリエーションなどのサービスを受けます。
ショートステイ: 短期間施設に入所し、介護を受けます。
福祉用具のレンタル・購入: 介護ベッド、車椅子、歩行器など、日常生活をサポートする福祉用具をレンタルまたは購入できます。
特別養護老人ホーム: 常に介護が必要な方が入所する施設です。
グループホーム: 認知症の方が少人数で共同生活を送る施設です。
経済的な負担を軽減するために、利用できる制度を確認しましょう。
高額介護サービス費: 介護保険サービスを利用した際の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻されます。
生活福祉資金貸付制度: 低所得者世帯、高齢者世帯、障害者世帯に対し、生活費や医療費などを貸し付ける制度です。
成年後見制度: 認知症などにより判断能力が低下した方の財産管理や身上監護を支援する制度です。
生活保護: 経済的に困窮している場合、生活保護を受給できる可能性があります。
介護は、身体的な負担だけでなく、精神的な負担も大きいものです。
介護者が倒れてしまっては、元も子もありません。
自分の時間を作り、心身のリフレッシュを図りましょう。
レスパイトケア: 介護者が休息を取るために、一時的に介護を他の人に代わってもらうサービスです。
介護者交流会: 介護者同士が交流し、情報交換や悩みを共有する場です。
カウンセリング: 専門家(臨床心理士、精神保健福祉士など)に相談し、心のケアを受けましょう。
趣味や好きなことをする時間を作る: 自分のための時間を作り、心身のリフレッシュを図りましょう。
睡眠時間を確保する: 睡眠不足は、心身の不調につながります。できるだけ睡眠時間を確保しましょう。
バランスの取れた食事を摂る: 栄養バランスの偏った食事は、体力の低下につながります。バランスの取れた食事を摂りましょう。
今回のケースでは、質問者様のご家庭に犬がいるかどうかは不明ですが、もし犬を飼える環境であれば、犬との触れ合いは介護者の心のケアに繋がる可能性があります。
犬は、人間の感情を敏感に察知し、寄り添ってくれます。
犬と触れ合うことで、心が癒され、ストレスが軽減される効果が期待できます。
また、犬の散歩は、適度な運動になり、気分転換にもなります。
ただし、犬の世話は、新たな負担になる可能性もあるため、慎重に検討する必要があります。
今回のケースは、様々な問題が複雑に絡み合っており、解決には時間と根気が必要です。
しかし、諦めずに一つずつ問題に向き合い、関係機関と連携しながら、解決の糸口を探していくことが大切です。
あなたは決して一人ではありません。
周りの人に頼りながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。
今回の回答が、少しでもお役に立てれば幸いです。