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ペット可賃貸の退去費用、クロスの全交換は本当に必要?~犬との暮らし、トラブル回避のヒント~

#退去費用
 
実家で犬を預かっていた期間を経てペット可の賃貸物件を退去することになりました。不動産会社からは、クロスの破損や汚れがないにも関わらず、ペットを飼育していたという理由でクロスの全交換費用を請求されています。「次に借りる人がアレルギーを持っているかもしれない」というのが理由だそうです。しかし、賃貸契約の利用規約には「ペットによる室内の破損および汚れについては原状回復工事を行う」としか記載されていません。また、ペット飼育の可能性を考慮して、毎月家賃を上乗せして支払っていました。この状況で、クロスの全交換費用を負担する必要があるのでしょうか?

退去時の費用、特にペット可物件の場合は、何かとトラブルになりがちですよね。今回は、まさにそんな状況に直面された方のケースを基に、「ペット可賃貸の退去費用、クロスの全交換は本当に必要なのか?」という疑問について、徹底的に掘り下げて解説していきます。

結論から言うと、今回のケースでは、クロスの全交換費用を全額負担する必要はない可能性が高いです。しかし、そのためには、いくつかのポイントを押さえて、冷静に交渉を進める必要があります。

今回は、この相談者の方の状況を参考に、ペットと暮らす賃貸物件の退去時に起こりがちなトラブルとその解決策について、詳しく解説していきます。ぜひ、最後まで読んで、賢く、そして気持ちよく退去するためのヒントを掴んでくださいね。

ケーススタディ:愛犬との暮らし、退去時の落とし穴

今回の相談者Aさんのケースは、ペット可賃貸における退去時のトラブルを考える上で、非常に参考になります。Aさんは、実家で飼っていた愛犬を一時的に預かり、その後ペット可の賃貸物件を退去することになりました。しかし、ここで問題が発生します。不動産会社から、クロスの破損や汚れがないにも関わらず、ペットを飼育していたという理由でクロスの全交換費用を請求されたのです。

この請求の根拠として、不動産会社は「次に借りる人がアレルギーを持っているかもしれない」という理由を挙げています。しかし、Aさんが確認した賃貸契約の利用規約には、「ペットによる室内の破損および汚れについては原状回復工事を行う」としか記載されていません。

さらに、Aさんはペット飼育の可能性を考慮して、毎月家賃を上乗せして支払っていました。このような状況で、Aさんはクロスの全交換費用を負担しなければならないのでしょうか?

原状回復義務とは?

まず、大前提として知っておきたいのが、「原状回復義務」についてです。原状回復とは、賃貸物件を退去する際に、借りたときの状態に戻す義務のことです。しかし、これはあくまでも「通常の使用による損耗」を除いた範囲での話です。

国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用によって生じた損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。

つまり、Aさんのケースのように、犬が原因でクロスの破損や汚れが発生していない場合、クロスの全交換費用を負担する必要はない可能性が高いのです。

「アレルギー対策」は誰の責任?

不動産会社が主張する「次に借りる人がアレルギーを持っているかもしれない」という点は、どう考えれば良いのでしょうか?

これは、「特約」として契約書に明記されていない限り、借主が負担する義務はないと考えられます。なぜなら、アレルギー対策は、貸主側の責任において行うべきものであり、それを借主に転嫁することは、消費者契約法に抵触する可能性があるからです。

家賃の上乗せ分は何のため?

Aさんが毎月家賃を上乗せして支払っていたという点も、重要なポイントです。この上乗せ分が、ペット飼育による損耗に対する費用として支払われていたのであれば、クロスの全交換費用を別途請求することは二重取りにあたる可能性があります。

解決への道筋:交渉のポイント

では、Aさんはどのように交渉を進めれば良いのでしょうか?具体的なステップを見ていきましょう。

1. 契約書と利用規約を再確認する

まずは、賃貸契約書と利用規約を隅々まで確認しましょう。特に、原状回復義務に関する条項や、ペットに関する特約がないかを確認することが重要です。

もし、契約書に「ペット飼育の場合は、退去時にクロスの全交換費用を負担する」といった明確な記載があれば、残念ながらAさんが費用を負担しなければならない可能性が高くなります。

しかし、今回のケースのように、そのような記載がない場合は、次のステップに進みましょう。

2. 国土交通省のガイドラインを確認する

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、賃貸トラブル解決の強い味方です。このガイドラインには、原状回復義務の範囲や、借主・貸主それぞれの負担割合について、具体的な事例とともに解説されています。

このガイドラインを参考に、Aさんのケースでは、クロスの全交換費用を負担する必要がないことを主張することができます。

3. 不動産会社と交渉する

契約書とガイドラインを根拠に、不動産会社と交渉しましょう。
クロスの破損や汚れがないことを明確に伝える
「アレルギー対策」は貸主側の責任であることを主張する
家賃の上乗せ分がペット飼育による損耗に対する費用であることを説明する
国土交通省のガイドラインを提示する

これらの点を踏まえ、冷静かつ論理的に交渉を進めることが重要です。

4. 専門機関に相談する

もし、不動産会社との交渉が難航する場合は、専門機関に相談することも検討しましょう。
消費生活センター: 消費者問題に関する相談窓口です。
法テラス: 法律に関する相談窓口です。
弁護士: 法律の専門家です。

これらの機関に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。

成功事例:交渉を有利に進めるために

実際に、同様のケースで交渉を成功させた事例も存在します。Bさんは、猫と暮らす賃貸物件を退去する際、不動産会社からクロスの張替え費用を請求されました。しかし、Bさんは契約書にそのような記載がないこと、猫による傷や汚れがないことを主張し、交渉の結果、費用の支払いを免れることができました。

Bさんが交渉を成功させたポイントは、以下の3点です。

1. 証拠の収集: 退去前に、部屋全体の写真を撮影し、クロスの状態を記録しておきました。
2. 知識の習得: 国土交通省のガイドラインや、賃貸に関する情報を事前に調べて、自分の権利を理解していました。
3. 冷静な交渉: 感情的にならず、冷静に、そして論理的に不動産会社と交渉しました。

これらのポイントを参考に、Aさんも諦めずに交渉を続けてみましょう。

専門家からのアドバイス:犬との暮らし、トラブルを未然に防ぐために

最後に、ペット可賃貸の専門家であるCさんに、トラブルを未然に防ぐためのアドバイスを伺いました。

Cさん:「ペット可賃貸を選ぶ際は、契約書の内容を隅々まで確認することが非常に重要です。特に、ペットに関する特約や、退去時の費用負担について、しっかりと確認しておきましょう。また、入居前に、部屋全体の写真を撮影しておくと、退去時のトラブルを避けることができます。そして、何よりも大切なのは、ペットとの暮らしを楽しむことです。ペットとの絆を深めながら、快適な賃貸生活を送ってください。」

まとめ:賢く交渉して、愛犬との暮らしを笑顔で締めくくろう!

今回は、ペット可賃貸の退去費用に関するトラブルについて解説しました。Aさんのケースでは、クロスの全交換費用を全額負担する必要はない可能性が高いです。契約書とガイドラインを根拠に、不動産会社と冷静に交渉を進めましょう。

もし、交渉が難航する場合は、専門機関に相談することも検討してください。そして、何よりも大切なのは、諦めずに自分の権利を主張することです。

今回の記事が、ペットと暮らす皆様の、より快適な賃貸生活の一助となれば幸いです。

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