ペット可の賃貸物件で愛犬との生活をスタートさせたものの、多頭飼育に関する規約違反が発覚してしまったのですね。心中お察しいたします。今回は、そのような状況に陥ってしまった場合の対処法、交渉のポイント、そして今後の対策について、詳しく解説していきます。
結論から申し上げますと、「犬の殺処分」となる可能性は極めて低いです。しかし、契約違反であることは事実ですので、誠実な対応が求められます。
まず、日本の法律では、飼い主の都合でペットを殺処分することは動物愛護の観点から強く非難されています。もちろん、病気や怪我で苦しんでいる場合など、獣医の判断で安楽死という選択肢もありますが、今回のケースとは異なります。
ただし、契約違反の状態を放置すれば、強制退去となる可能性は否定できません。強制退去となれば、犬を手放さざるを得ない状況に追い込まれることも考えられます。
1. 賃貸契約書と重要事項説明書の再確認: まずは、賃貸契約書と重要事項説明書を再度確認し、ペットに関する条項を دقیقに把握しましょう。特に、以下の点に注目してください。
飼育可能なペットの種類と数
ペット飼育に関する特約事項(追加の費用や義務など)
契約違反時の措置(違約金、強制退去など)
2. マンションの管理規約の確認: 賃貸契約書だけでなく、マンションの管理規約も確認しましょう。管理規約には、ペット飼育に関するより詳細なルールが記載されている場合があります。
3. 証拠の収集: 多頭飼育を始めた時期、他の住民が犬を2匹飼っている事実など、状況を説明する上で有利となる情報を集めておきましょう。
状況を整理したら、速やかに管理会社(大家)に連絡し、正直に事情を説明しましょう。
非を認め、謝罪する: まずは、規約を確認せずに多頭飼育を始めてしまったことに対する謝罪の言葉を述べましょう。
現在の状況を説明する: 犬種、年齢、性格、飼育状況(しつけの状況、鳴き声対策、衛生管理など)を具体的に説明し、迷惑をかける可能性が低いことをアピールしましょう。
今後の対策を提案する: 規約遵守のために、どのような対策を講じることができるかを具体的に提案しましょう。
管理会社(大家)との交渉では、以下の点を意識しましょう。
1. 誠意と熱意を示す: 飼い主としての責任感を示し、愛犬との生活を維持したいという強い思いを伝えましょう。
2. 具体的な対策を提示する: 例えば、以下のような対策を提案することができます。
追加の家賃または敷金の支払い: 多頭飼育による負担増を考慮し、追加の家賃や敷金を支払うことを提案する。
ペット保険への加入: 万が一、犬が原因で損害賠償責任が発生した場合に備え、ペット保険に加入する。
近隣住民への配慮: 散歩の時間帯、鳴き声対策、衛生管理など、近隣住民への配慮を徹底することを約束する。
犬のしつけ教室への参加: 犬のしつけを徹底し、問題行動を未然に防ぐことをアピールする。
どちらか1匹を手放す(最終手段): どうしても多頭飼育が認められない場合は、どちらか1匹を手放すことも視野に入れる。ただし、これは最終手段とし、里親探しなど、犬にとって最善の方法を検討しましょう。
3. 第三者の協力を得る: ペットに関する専門家(獣医、ドッグトレーナーなど)や、不動産に詳しい弁護士などに相談し、アドバイスやサポートを得ることも有効です。
質問者様と同様に、他の住民も規約に違反して犬を2匹飼っているとのことですが、それを交渉の材料にするのは避けた方が賢明です。なぜなら、
規約違反は規約違反: 他の住民が違反しているからといって、自分の違反が正当化されるわけではありません。
告げ口は印象が悪い: 他の住民の違反を指摘することは、管理会社(大家)に「告げ口」をしているような印象を与え、心証を悪くする可能性があります。
ただし、他の住民が多頭飼育を黙認されているのであれば、その理由(例えば、以前から飼育していた、特別な事情があるなど)を探り、交渉の参考にすることはできます。
管理会社(大家)との交渉が難航し、多頭飼育が認められない場合は、以下の選択肢を検討する必要があります。
1. 引っ越し: 多頭飼育が可能な物件に引っ越すことを検討する。
2. 犬を手放す: やむを得ない場合は、犬を手放すことを検討する。ただし、これは最終手段とし、里親探しなど、犬にとって最善の方法を検討しましょう。
今回の件を教訓に、今後は以下の点に注意しましょう。
1. 契約内容の確認: 賃貸契約を結ぶ前に、契約内容(特にペットに関する条項)を دقیقに確認する。
2. 管理規約の確認: マンションの管理規約も確認し、ペット飼育に関するルールを把握する。
3. 不明な点は質問する: 契約内容や管理規約について不明な点があれば、管理会社(大家)に質問し、疑問を解消する。
4. ペット可物件の選び方: ペット可物件を選ぶ際には、以下の点に注意する。
ペットの種類と数: 飼育可能なペットの種類と数を確認する。
ペット飼育に関する設備: ペット専用の設備(足洗い場、ドッグランなど)があるかどうかを確認する。
近隣環境: 散歩に適した公園や緑地があるかどうかを確認する。
他の住民のペット飼育状況: 他の住民がどのようなペットを飼っているか、飼育状況はどうかなどを確認する。
ペット可賃貸で犬を2匹飼育していることがバレてしまった場合、まずは状況を整理し、管理会社(大家)に正直に事情を説明することが重要です。誠意と熱意を示し、具体的な対策を提案することで、多頭飼育を認めてもらえる可能性もあります。
今回のケースでは、質問者様が規約を十分に確認していなかったことが原因ですが、ペット可物件の規約は複雑で分かりにくい場合もあります。今後は、契約内容を دقیقに確認し、不明な点は質問するなど、注意を払うようにしましょう。
愛犬との生活を守るために、諦めずに交渉を続けてください。応援しています!